iPhone 12 miniを使ってみる その3(eSIM)
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iPhone 12 miniを使ってみるの最後、eSIMについてです。
AndroidでデュアルSIMの機種を使うとき、2つとも同じ通信キャリアのSIMにはしないですよね。iPhoneの場合も、物理SIMとは違う通信キャリアのeSIMを使うことになると思います。物理SIMにドコモ回線を選んでいる場合が一番多いのですが、そうすると、eSIMはそれ以外の通信キャリアを必然的に選ぶことになるケースが多いと思います。
それで、日本国内の通信キャリアで国内向けに一般ユーザーにeSIMを発行しているのは楽天とIIJmioですが、IIJmioのeSIMは朝夕の通勤ラッシュ時やお昼休みになると速度が遅くなる普通の物理SIMと全く変わりません。しかも通話のできない単なるデータSIMです。だからIIJmioのeSIMを使うというのは、少なくともMVNOの物理SIMを使っている人にとっては全く選択肢に入ってこないと思います。となると、残りは楽天のeSIMということになると思います。
ただ、楽天は東京や大阪の都市部ではau回線によるローミングをどんどんやめていっているので、都会に住まわれている方の場合、別の選択肢を考えなければいけなくなります。となると、海外の通信会社で日本国内でも使えるeSIMということになってしまいます。
そこで、今回は楽天のeSIMと、海外の通信会社発行で日本国内でも何とか実用になりそうなSIMのことを考えてみたいと思います。
海外の通信会社のeSIMは、有効期間が短期の1週間~1カ月程度の場合、かなり割高になってしまいます。日本国内で安くeSIMを使おうと思った場合、有効期間が1年間のものであれば、12で割って1カ月当たりに換算してみて、何とかリーズナブルに使えそうなものがあります。その海外の通信会社発行のeSIMは何かというと、次の3つとなります。
○Ubigi 2GB/月 有効期間12カ月 88米$(1$108円換算で9,504円 月当たり2GBで792円) 国内の通信キャリアはauとドコモ
○DENT 10GB 有効期間365日 39.99米$(1$108円換算で4,319円 月当たり0.83GBで360円) 国内の通信キャリアはソフトバンクとドコモ3G回線
○AIS 15GB 有効期間1年間 2,699バーツ(1バーツ3.5円換算で9,447円 月当たり1.25GBで787円) 国内の通信キャリアはソフトバンクと一部地域のドコモ
Ubigiは、使っても使わなくても毎月2GB分ずつ減っていきますが、DENTとAISは使っただけしか減っていかないから、使用状況によっては必ずしもUbigiが一番有利ともならないです。
お昼休みの速度がどうなるかもSIM選択の重要な条件になると思います。画像は、楽天も含めた各社のお昼の通信速度です。特にそれほど遅くなるということはありません。
楽天のeSIMの使い勝手は、物理SIMと特に違うところはないと思います。
その2で物理SIMのほうでいろいろやってみましたが、できること自体に特に変わりがあるわけではありません。Rakuten Linkアプリも同様に使えます。iPhoneの場合、my楽天モバイルアプリはないわけですが、実際にはRakuten Linkアプリの設定の中に「my楽天モバイル」という項目があるので、そこで設定すればいいだけです。eSIMへの交換も、「各種手続き」のところに「SIM交換」というのがちゃんとあります。
楽天eSIMをお使いの方は結構いらっしゃるので、ここでは特にイントールについては触れません。
MVNOの物理SIMをお使いの方がeSIMを併用して使う場合、物理SIMのAPNプロファイルをインストールするに当たり、データSIMとしてeSIMを設定してある状態でインストールするとeSIMとAPNプロファイルとが結びついてしまってうまくデータ通信できなくなる場合があるので、eSIMはオフにした状態で物理SIMのAPNプロファイルをインストールすべきことだけ申し上げておきたいと思います。
他の海外のeSIMを使用する場合も、画像のように専用のアプリを使って行います。次の段落以降は、各海外eSIMのことについて触れていきたいと思います。
まずはUbigiについてです。
こちらで無料のeSIMを入手できます。(画像の一番左)
https://cellulardata.ubigi.com/ja/
画像左から2枚目、専用アプリをインストールすると、「一回限りのデータプラン」と「自動更新付データプラン」という表示が出てきます。それぞれの右上の正方形みたいな矢印のところをタップすると、画像の左から3番目と一番右側のとおり、各データプランが表示されます。
名称はUbigiと出ますが、運営会社はTransatelです。
画像の左から3枚目、ネットワーク選択を手動にした場合を表示していますが、普通は2つ出るKDDIが1つしかありません。一番上の「Ubigi」というのはKDDI回線のローミングであることが分かります。
「NTT DOCOMO」にチェックを入れ、自動を選択したり機内モードをオンオフしたりして再度手動でネットワーク選択の表示を行ったら、「NTT DOCOMO」がなくなって「KDDI」が1つから2つになりました。
一番上のUbigiは今度ドコモ回線に変わったことが分かります。
通常自動モードにしてあったらKDDI回線が選択されるようですが、ドコモ回線への切り替えも可能です。UbigiはNTTコミュニケーションズが運営しているので、最初au回線だけだったのが、ドコモ回線も利用できるようになっています。
次は、DENTです。ホームページのURLは下記のとおりですが、ここでeSIMの購入はできません。
https://www.dentwireless.com/esim
こちらはホームページからではなく、アプリをiPhoneにインストールして、そこからeSIMを購入します。
画像の真ん中、「0.95GB」と表示されているのは、私が購入した1GBプランの残データ量です。「Add Data Plan」のところをタップすると、画像右側のようにプランが表示されますので、購入したいプランを選択します。
DENTはPartnerというところが運営しているようです。
画像の一番右側、ネットワーク選択を手動にしたら、何と全部DENTというのが表示されました。SE2020のときはこういう表示にならなかったのですが、12 miniはなぜかこういう表示となりました。
ドコモ回線は3G回線でしか接続できないようですので、ここでは選択せず、おとなしくソフトバンクの4G回線を使ったほうがよいでしょう。
次はAIS、いわゆるSIM2FLYのeSIMです。
これは直接AISからはeSIMを購入できないようです。販売代理店のesim2fly.comから一度6GB、8日間有効、19米$のパックを購入する必要があります。
https://esim2fly.com
パックの購入が済んだらとりあえずそれを使い、有効期限が切れそうになったらアプリで改めて1年有効パックを購入する必要があります。
画像左側、アプリのHomeの一番下の「Packages」をタップし、画像の右側のように表示されたら一番下、右側の「Apply SIM2FLY on Top」のところをタップします。
画像の一番左、「SIM2FLY Asia & Australia」のところをタップして「SIM2FLY Global」に変更し、一番下の「15GB 1year 2699THB」を選択します。
SIM2FLYは結構癖があって、パックを購入するとSMSが飛んでくるのですが、それが全部タイ語でちんぷんかんぷんです。それを英語に変更するには、電話アプリを立ち上げ、一番上を「主回線」から「AIS」に変更し、「*119*2#」と入力します。
また、同様な感じで「*545#」で割り当てられた電話番号を確認します。アプリにログインするときに電話番号が必要になるときがあります。というか、別のスマホ機種にインストールしたアプリでも、電話番号を変更すれば別の機種の分のトップアップその他が可能になります。
段落が尽きたので、とりあえずここまで。あとは必要があればコメント欄に入力して補足します。
eSIMでは通話できない場合が多いので、通常はデフォルトの音声回線として主回線の物理SIMの回線が来ます。
AISのeSIMに関して説明が少し不足していました。
SIM2FLY Globalでパッケージを選択する前に、Top Up画面で必要なバーツ分を先にTop Up(チャージ)しておく必要があります。
アプリのHome画面でTop Upのところをタップすると、画像左側のようにTop Upするバーツの金額が表示されますので、金額を選びます。
画像真ん中、「Use other card」のところにチェックを入れて自分のクレジットカード番号を入力します。(私は既に入力して登録済みなので、VISAの表示があります)
それが済むと画像の右側のように3桁の数字(クレジットカードの裏面の数字)の入力を求められますので入力します。
これでTop Upが完了し、SMSでTop Upした金額の通知が流れてきます。
その後、データパックの購入に移ります。
最初インターネットに接続しようとするとき、どうもドコモ回線に接続しようとするみたいです。ところが、基地局側?が対応していないのか、うまく接続できなかったりします。
ネットワーク選択を自動から手動にしてソフトバンク回線に変更したらうまく接続できるようになりました。ドコモ回線でも東名阪BandであるBand3では接続できるようなのですが、秋田市の私のところではBand3の基地局はないので、ドコモ回線には接続できませんでした。XRでやったときはドコモ回線にたまに接続できたりもしたのですが、12 miniでは一度も成功していません。
私はこのことを知っているからいいんですけれど、初めてAISを使おうとする方は、全然読めないタイ語でSMSが飛んでくるわ、インターネットには接続できないわで、イラッとするかもしれません。念のため一応お知らせしておきます。
>okitaomote さん
iPhone12 miniの 一連のデータ・シェア、ありがとうございます。楽天MNO利用も eSIM利用も滞りなく~というところですね。
ところで、SIM2Fly-eSIMの情報を一つ 教えて下さい。
eSIM の QRコードを(eSIMインストール読込みで無く…) 一般の QRコード・リーダーで読むと LPAアドレスが表示されます。 今興味があって各種eSIMサービスの LPAアドレスを調べているので、SIM2Flyの LPAアドレスを教えて頂けるとありがたいです? 詳細アドレス全体でなく、以下の 1$<--->$間のドメイン(xxxx.xxxx....部分)のみで結構です。
LPA:1$xxxx.xxxx.xxx.xxx.xxx$
これまで分かってきた結果は、各 eSIMサービスが利用しているGSMA認証のプロビジョニング・ベンダーは ↑ 表のようになってます。
お手数かけますが、宜しくお願いします。
>kc_iOS9.2.1 さん
これでいいですか。
楽天のは要るのかな?
miniをお持ちだから要らないかと思いましたが、考えてみれば最初からeSIMがインストールされた形で送られてくるので、再発行申請しない限りQRコードは見られないことになりますかね?
>okitaomote さん
SIM2Flyのみならず、 Un-Limitの LPAアドレスもお知らせ頂きありがとうございました。 Un-Limitは開始時のままRakuten-miniで利用している(My楽天モバイル・APPから直接インストールしたため?)ので QRコードの認識がありませんでした。
物理SIM=>eSIMに変更する時にはQRコードが送られてくるということですかね。
とまれ、こうやってプロビジョニング管理ベンダーを確認してみると、
Truphone : UK (HQ)
IDEMIA(Oberthur) : France(HQ)
Thales(Gemalto) : France(HQ)
Eastcompease(Potevio) : China(HQ)
やはり目に付いただけでも多くのeSIMサービスは EU圏(HQ)のプロビジョニング管理ベンダーを使っていて、香港系、タイ系のeSIMサービスは中国(HQ)のプロビジョニング管理ベンダーを使っているという構図の様です。
まぁ、各ベンダーともEU諸国, 中国、米国、インド、中東に認可済みのプロビジョニング管理サイトを持って積極的にサービスを展開しているわけなのですが、残念ながら日本には一つも無いというのが寂しいですね。(出先機関・事務所の有無までは分かりませんが…)
データシェア、ありがとうございました。
楽天のQRコードは、物理SIMをeSIMに変更したときにももちろん送られくるのですが、今回はSE2020に入っていたものを再発行して12 miniに入れました。
無料ですぐに再発行してくれるので、必要に応じてSE2020、iPhone12 mini、Rakuten miniの間を行ったり来たりできるんじゃないかと考えています。
今現在物理SIMとeSIMの2つ契約しているのですが、来年になって無料期間が終わったとき、どちらを解約するか、迷ってしまいますね。モバイルルーターを使いたければ物理SIMだけれど、eSIMの便利さも捨てがたいです。かといって、2つも契約するのは費用がかかり過ぎてしまいますし。
おおお、そうでしたね~ eSIM再発行でも QRコードをゲットする機会がありましたね。こちらは物理SIMと eSIM、どちらも初期のまま、再発行無しで利用しているので QRコードにお目にかかる機会がありませんでした。
>来年になって無料期間が終わったとき…
そそそ、それも思案中です。
B3エリア展開と、いつになったらコスパの良い5Gが体験できるのか…、まぁそれが楽しみではありますが(笑)
別件ですが、当方の住居からシッカリ目視できる範囲にドコモB3基地局が新設されました( ´∀` )/
帯域は20MHz幅なのでとても快適です。海外のローミングSIMであれば(MVNO設備の影響を受けない?)時間帯を問わず、普通に 30Mbps~50Mbpsと快適です。
okitaomoteさんの 12mini搭載 ローミングeSIMもコスパ良好ですが、そのうち超格安な海外のローミングSIMでも出て来るようであれば面白くなりますね。eSIMにはその可能性があるのではないかと期待しています。
対象機種が少ないってのもあるかもしれませんが、esimでネットからサクッと発行できるとなると代理店の存在価値問題も出てくるから手を出せてないのかもしれないですが
とは言え海外勢でも通話できるのはまだ少ないのでその辺はもう少し時間が経たないと無理なのかなぁ
5Gなんかよりこっちの方がよっぽど優先して欲しいんですがね
ソフトバンクもiPhoneが esim対応した時にやりますよって言ってからなんもしてないし