スマホを売って後悔しました

さかゆうです。
最近はコンクールにオーディションと忙し目な日々を送っていました。
根詰めすぎると突然突飛なことを思いつくものなのでしょうか。

Mate 20 liteを質屋さんに売りに行きました。

いやP30を買ってすぐ完全に使わなくなったので放置してたし、定価もどんどん下がっていくから売り時逃しちゃったな〜とは思ってたんですよ。
でも家に置いておいても使い道ないし、あっても邪魔だしどうしよかなと。

で、最近そのコンクールやオーディションや演奏会で色々出費がかさんだんですよね。受験料や会場までの新幹線代、伴奏者さんへのお礼…。来月には定期更新(本当に高い)もあります。
当然受験するには相応の準備が必要です。
でも働かないとお金は貰えません。
8,9月の収入は結構やばいことに。

ギリmineoの支払いは出来ましたが(500MB様々…)貯金もないし親にも頼りたくないと思って懐が不安だったんですよね。月曜には名古屋に行くのでそこでもお金使うだろうし。


…ふとMate 20 liteを売ったらいくらになるだろうと考えてしまって。

調べたら地元にもある有名な質屋さんで結構良い値段で買い取っていることがわかって。

練習するために大学へ出る前に寄ってしまったんですよね、バックアップと初期化と、表面をきれいに掃除して。

ボディを拭いていて思いましたが、
彼はほんとうにきれいでした。
それにも惚れて買ったんですよね。


鑑定士さんは気さくなおじさんで予想より高いいい査定額を出してくれました。
その時点で結構グサグサくるものはあったのですが(マリッジブルー…
サインをしようやく発行したマイナンバーカードを渡して表面複写して。

大きいお札と小さいお札、
それから硬貨が何枚か。

質屋を出た僕はなんとなくハイになってて、今日の練習もうまくいきました。多分。

帰りは早く寝なきゃなのにすぐ帰らず寄り道して漫画の立ち読みして、コンビニでノンアルビール買って家でご飯を食べました。

なんか気分がふわふわするな〜〜と思って寝床に付いたら、
既に抜け殻になった、Mate 20 liteに着けていた黄土色に変色したTPUケースが目に写ったんです、

…あ、あれ？なんか、

涙が…。

彼は、当時2年間酷使したP9が実用限界を迎えている時期に「修理より新しい機種を」と思い購入した端末でした。
大きい画面、美しく唯一無二のデザインと表面処理、初めてのKirin710、AIデュアルカメラ…。

「大学の校外演奏会で遠方へ行く前に」というタイミングで買ったので、彼はすぐに旅行カメラとしての務めを果たしてくれました。
年末年始は演奏会の季節。この子で大学生活最後の瞬間を沢山残しました。
もちろん、撮った写真は山ほどSDカードに残してあります。

楽しいスマホでしたよ。AIカメラは面白かったし、AR撮影機能やアニ文字もあったし、音楽再生時にイコライザーが使えたのも良かった。

でも、次第に僕の求めるパフォーマンスやカメラを備えていないということが分かってきて、心は離れていって………。

そんな時にファーウェイ問題が爆発、mineoをはじめ多くのMVNOもP30シリーズの発売を見合わせましたね。
Mate 20 liteへの不満も溜まっていたし、純粋に買って応援したいという気持ちから僕はP30を新たなパートナーに選びました。

Mate 20 liteはその時点で役目を終え、長い眠りに着くことに…。

友人達からは12月に変えたばかりなのにとか、前のは売らないのかと聞かれました。自分もその時売れば良かったんですが、音楽の方でいっぱいいっぱいだったんですよね、その時。後回し後回しにするうちに大分時間が過ぎてしまいました。


………今になって、売ってしまったMate 20 liteはもう居ないのだ、手放してしまったのだということをようやく実感して泣いています。
あ〜〜〜、やっぱり使ったスマホは思い入れちゃんとあるし、思い出も沢山あったんだなと。
使わなくても、用がなくても、この子とは半年間しか一緒に歩かなかったとしても
その半年分の記憶はとても濃いものだったんだなあと思いました。あのときもあのときも、この子と一緒だったと……。

今思うと査定額が思いの他高かったのにも動揺したのかもしれません。そんな高い価値がこの子にあったのかと…。その価値をこういう形で手放してしまって良かったのだろうかと…。

こんな思いになるなら、せめて最後までちゃんと使ってあげられたら良かった。5月から4ヶ月も家の中で使わず放っておいたことを後悔しました。かわいそうなことをしてしまった。最後は道具としての本分を果たせないまま手放してしまった。申し訳ないことをしました…。


今回の一件で、「使った道具には絶対に記憶は残る」「使わなくても、思い出は残しておくべき時もある」「本当に納得していないなら、手放すのは一度踏みとどまるべき」ということを学びました。

彼はもう既に旅立たせてしまったけれど、思い出は胸の中にしっかり仕舞っておこうと思います。
たまには撮った写真を見返して、思い出して………。


いずれ、あの子がまた別の誰かに買われることがあれば…
今度はちゃんと、最後までだいじに使ってあげられる人に出会えるといいなぁ。




月曜日には名古屋です。
オーディション頑張ります。

さかゆうでした。