1.1.1.1 (CloudFlare DNS)のあれこれ
今回は、DNS関連の予備知識が無い方には難しい話になると思います。
大手CDNサービスのCloudFlareから提供されている、公開DNSリゾルバ(キャッシュサーバー)の1.1.1.1に先月からアプリが出ていました。
CloudFlareは、Web業界では割と有名で、(ダークウェブ等を除く)匿名サイトなどでは、たいていこの会社の無料のリバースプロキシを使ってたりします。
1.1.1.1 公式サイト
https://1.1.1.1/ja-jp/
iOSアプリ
https://itunes.apple.com/us/app/1-1-1-1-faster-internet/id1423538627?mt=8
Androidアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.cloudflare.onedotonedotonedotone
【アプリのユーザーレビューについて】
このアプリは、ローカルホスト内(端末)にVPNを立ち上げて、ドメインの名前解決を、 DNS over HTTPSやDNS over TLSを介してくれるという物なのですが、レビューを見ていると、VPNという名前だけで勘違いしている人がチラホラいるようでした。
(要するに、内部的にDNSサーバーを建てて、外部とのDNSのやりとりを暗号化しているのです)
VPNの中には、端末から、VPNサーバーまで全ての通信を暗号化する物もあるのですが、このアプリでは、端末がそのままサーバーであり、DNSの通信を暗号化するのみです。
それ以外は、通常通り通信されます。
一部レビューで見受けられる、「広告ブロック」や「DDoS対策になる」などといった機能は、持ち合わせていませんし、IPアドレスが他社の物になるわけでもありません。
【アプリについて】
いままで私は、趣味の一環ではありますが、CloudFlareのDNS over HTTPSをスマホで使うために、外部のVPSサーバーを借りて、プロキシを建てていました。
その手間が一切不要になるので、素晴らしいと思いました。
【最近の1.1.1.1の速度について】
DNS Benchmarkというソフトをmac上(Wine)で試したところ、Google Public DNSと比較すると、キャッシュされてないDNSの応答はCloudFlareの方が速いですが、キャッシュされた物は、Googleの方が速いという結果に。
前は、どちらもCloudFlareが速かったと思います。
ちなみに、mac上のDNS over HTTPSを使うと、当たり前かもしれないですが、キャッシュされてないDNSの応答は1.1.1.1より若干遅い物の、キャッシュされた物は、1ミリ秒にも満たない速度で応答があるようなのでスゴいと思いました。
スマホアプリでもこの速度なら、本当に素晴らしい事です。