日本のスマホ通信料金は高いのか?に関するよくまとまった記事
やや食傷気味の話題ではありますが、よくまとまっているのでご紹介します。
産経「やはり高い日本のスマホ通信料金 世界主要都市で東京トップ 事業者は反論 見えぬ着地点」
https://www.sankei.com/economy/news/180923/ecn1809230007-n1.html
…各都市でシェアトップの事業者(東京はドコモ)の料金を比較しても東京の高値は際立つ(上図)。東京は20GBと5GBで世界トップ、2GBではニューヨークに次いで2番目の高さだ。さらに直近の数年でニューヨークやデュッセルドルフなど各都市の料金が大幅に下がったのに対し、東京は横ばいで高止まりしている。
…菅氏は21日、携帯大手3社が9割のシェアを持ち、7千億円前後の利益を上げているとして、「どう考えてもおかしい」と批判。8月にもOECD各国の携帯料金に関する資料(下図)を根拠に、「(日本の料金は)4割程度下げる余地はある」と述べた。
…OECDの資料は携帯電話の利用実態が異なる多様な国の比較調査で、結果に疑問の声も出たが、今回、総務省の調査でも国際的な高値が明らかになった。
…ドコモの吉沢和弘社長は21日、「料金は(サービス全体への)納得感もある。長く使っている人は安くなるが、それらが加味されていない。日本や弊社の料金が著しく高いとは思っていない」と真っ向から反論した。
…総務省は料金の値下げやサービスの充実につながる携帯電話市場の競争促進や、政策や規制の検証を進めるが、調整は難航しそうだ。
→ドコモの料金を4割下げるとワイモバの料金(=ほぼ世界平均)になります。
→例えば、MNPだけに適用されている端末購入補助相当分を通信料金から純粋に引くことができれば、それだけでほぼ世界平均の料金となります。
→また、5Gになったら、現状に比べて大幅にパケット単価を値下げしないと使えない、という時代も近づいて来ています。
→ちなみに、楽天の新規MNOがそのあたりの料金で参入するという(眉唾な)発言もありました。
→まあ、無いとは思いますが、万が一、ドコモなどの大手MNOが大幅値下げしてきたら、MVNOはどう対処する(できる)のでしょうね?。
→この業界って「一寸先は闇」かも…
こちらもご参照下さい。
https://king.mineo.jp/my/132c3b2f477438a4/reports/40204
https://king.mineo.jp/my/132c3b2f477438a4/reports/39755
ちなみに、総務省が比較した日本(ドコモ)の通話サービスは5分カケホ付きですが、日本以外の5都市の通話サービスは、通話無制限(SMSも)付きです。
先々の通信税導入の匂いがしてきますね。
高速 低速
20日 0MB 900MB
21日 0MB 954MB
22日 0MB 954MB
23日 0MB 936MB
(スクショとりました)
ちなみに、月5GBの通信料金を比較すると、東京は勿論ダントツなんですが、ロンドンの3倍、パリの4倍以上の料金なんですよね。
(それでいて、日本以外の5都市は、通話/SMS無制限付き)
MVNOやサブブランドに移行せず、この高い料金を払い続けているキャリアユーザーの皆さんがまだ9割いるというのが(私には)信じられません。
2008年過ぎあたりから急激に日本の(家計に占める通信費負担)が割高になってきたようです。
https://honkawa2.sakura.ne.jp/6366.html
OECD加盟国における労働者の平均賃金(米ドル換算)2017年基準ーその1
OECD加盟国における労働者の平均賃金(米ドル換算)2017年基準ーその2
逆にいうと、MVNOにはまだまだ市場の開拓余地があるって事ではあるんですよね。
先進国のMVNOの浸透比率ってどんな感じなんだろ。
これ、どういう意味なんでしょうかね??
金額の単純比較でなくて、サービスエリア全体の納得感を考慮すべきだと言いたいのか?既に納得感があるといいたいのか??それとも???
>先進国のMVNOの浸透比率ってどんな感じなんだろ。
mineoさんの独自調査による資料だとこんな感じ(↑)ですね。
MNOが割安なイギリスやフランスでは、あまり料金差が無いからか14〜17%ですが、少し高い(といっても日本の1/2)ドイツは23%ですね。
そういう意味では、世界一高い日本はオランダの27%のさらに上を目指しても良いところなのに、現状は6%しか浸透していない。…ということを訴えたい資料だと思うのですが、わざとなのかうっかりなのか、ワイモバなどのサブブランド比率が無視されています。
確か、サブブランドまで加えると10% は軽く超えていたはず…
海外でもせいぜい20%程度なんですね。
海外旅行でMVNOらしきSIMをつかったときも速度が遅かったので、海外でも通信速度の遅さを嫌気してMNOを避ける人が多いとか、そんな感じなのかも知れませんね~。
>>料金は(サービス全体への)納得感もある
>これ、どういう意味なんでしょうかね??
やはり、「お客様には納得して払っていただいている(はず)なのだから、寝た子を起こすような横やりはやめてくれ。」という意味では?
※過去に docomo USAがアメリカ向け SIMの契約を行っていた時は、その旨
を書いていました。
それから考えると「プリペイド SIMとポストペイド SIMの契約条件差異」も含めて総合的に論じなければ、単なる「収入ベースに対する利用料金」という矮小化されたお話で終始しそうなので、本来はそこまで切り込んで考える必要があるとは感じますね。
>「プリペイド SIMとポストペイド SIMの契約条件差異」も含めて総合的に論じなければ…
恐らく、どんな比較資料に対しても、常に「あれが足りない」「これでは十分な検討ができない」という指摘が消えることはないでしょう。
今回も、国際的に低料金と位置づけられたパリやロンドンにおける「プリペイド SIMのシェアやその料金」を加味すると、それらの国の通信料金がググっと高くなって東京と肩を並べる。なんてことがありそうなのであれば、それは是非とも総合的に論じて欲しいところですが、そこまでの影響力があるという感触なのでしょうか?
> 今回も、国際的に低料金と位置づけられたパリやロンドンにおける
> 「プリペイド SIMのシェアやその料金」を加味すると、
(中略)
> そこまでの影響力があるという感触なのでしょうか?
言うに及ばずプリペイド SIMの方が料金も高いのは前提条件です。
ポストペイド SIMの場合は少なからずその国に対する在留許可、公的手段(決済方法やそもそも経済活動を加味するなど)も絡みますからね。
ただそれらを考慮しても結局は「諸外国に比べて高い安い」ではなく「なぜそんなに差が付くのか?」の一因に「額面上高い料金であったとしても収入ベースで不問に付す事が可能な経済状態」というもっと根深い事情が含まれているようにも感じるところです。
そこまで論じると話の軸がブレるでしょうから割愛しますが、個人的には「単に料金だけ下げれば済むレベルの話じゃない」と考えています。
>言うに及ばずプリペイド SIMの方が料金も高いのは前提条件です
イギリスのプリペイド SIM料金はこちらに詳しく書かれていますが、5GBで15ポンドくらいですので、2,444円のポストペイドSIM料金とあまり変わらないようにも見えますが、どうなのでしょう。
https://kokonats.com/prepaid-sim-britain-three
>「単に料金だけ下げれば済むレベルの話じゃない」と考えています。
それは勿論、そもそもの所得を上げることを含め、その通りだと思います。
誰も「通信料金の値下げで全てが解決する」などとは思っていないでしょう。
そうでもないようですけど?
1.EE(Orange UKの場合)
●Move to EE pay as you goーOrange EE
https://shop.ee.co.uk/plans-and-packs/pay-as-you-go-packs/move-to-ee
●Move to Pay Monthly SIM(SIM Only)
https://shop.ee.co.uk/sim-only/pay-monthly-phones#
2.Vodafone UK
●Vodafone FreeSIM(pay as you go)
https://freesim.vodafone.co.uk/
●Vodafone SIM only for phones
https://www.vodafone.co.uk/shop/bundles-and-sims/sim-only-deals/
金額ベースでは同じ様に見えますが、サービス内容が異なっているのが分かります。
特にプリペイド(Pay as you go)ではコンテンツサービスがないポストペイドならではのサービスが追加されている Vodafone UKの事例など、それぞれのサービスにおける性質で内容を変えているのが見て取れます。
サービス料金に何を望むかなど個別の判断はいろいろありますが、結局は「料金だけで比較しても実は直接目に見えないところのサービス内容が異なる」など、条件を合わせて比較するとまた変わった側面が見えてくるのではないかと感じます。
※そういう面でも「料金だけで話を終始させるのは早計」だと
思いますし、最終的に「サービス事業者と利用者の間で合意できる
ポイントに落とし込めなければ、結局は高止まり、または資本の力で
潰し合い」になるだけだと思いますし、そういうレベルでのお話は
不毛だなあ、とは個人的に感じる次第です。
そりゃあ数値化すれば「誰でも明確に判断できます」けど、それが
全てではないわけですからね。
「プリペイド SIMとポストペイド SIMの差があるかないか」という議論であれば、それは色々あると思います。総務省の資料に出てくるロンドンのポストペイド SIMはあの料金で「容量10GB、通話無制限」ですから、プリペイドSIMの「容量5GB、通話3000分」とは差があります。
でも、そのことを議論しているのではなく、総務省の通話料金の比較がプリペイドSIMを考慮にいれると大きく変わってくるのかどうか、だと思いますので、その点については、「あまり変わらない」ということなのではないでしょうか?
>「料金だけで話を終始させるのは早計」
そのことに異論はありません。
別の視点からの客観的データによる国際比較資料などありましたら、ぜひご紹介下さい。
とは言え、料金比較の話をすることも(新たな知見が得られて)十分に有意義なことではないでしょうか?。
> 総務省の通話料金の比較がプリペイドSIMを考慮にいれると大きく
> 変わってくるのかどうか、だと思いますので、その点については、
> 「あまり変わらない」ということなのではないでしょうか?
こと、国内通話料金、と言うベースで考えればそこはおっしゃるとおりですね。
ただ諸外国の場合は「海外ローミング可能国でも差をつける」など、基本の料金プランで直接見えないところに価格差があるので、それであれば「一番安い料金プランで前提を組まないと差異も発生する」ということは否めないと思います。
実際にボリュームゾーンの料金プランは各事業者によって条件まちまちなのは調べてみると判るかと思います。
> 料金比較の話をすることも(新たな知見が得られて)十分に有意義な
> ことではないでしょうか?。
うーん、料金だけで語って「新たな知見」と言っても結局は「ああ、この国は安いですね」で終始するのではないかと思いますけど?。
料金体系だけでなく各国経済事情を加味して「消費金額における通信費用のウェイトがどの位か」もある程度織り込まないとならないです。
それで言うと既に「日本はめちゃくちゃ高い(そもそもここしばらく給与所得平均が上がってるわけでもないのが主な理由でしょう)」となるだけなので、そういう「数値で語るだけの単純思考は早計」とコメントしている次第です。
もっと多角的に「こういう利用の中で単価レベルと消費構成のバランス」を考えないと、日本の場合は事業者側も「だったら価格は下げますけどサービスレベル維持できませんので下げますね!」と言われるだけの気はします。それで皆さんよろしければ構わないんですけどね。:(
>給与所得平均が上がってるわけでもないのが主な理由でしょう)」と
>なるだけなので、そういう「数値で語るだけの単純思考は早計」と
>コメントしている次第です。
既に上のほうで書いていますが、日本は2008年以降急激に通信費用の割合が突出してきています。その結果が今日の「日本はめちゃくちゃ高い」状態なのですから、
①まずは現在の料金が国際的にメチャ高であることを知る
②家計支出に占める割合においてもメチャ高であることを知る
③昔からそうなのか、ある時点からそうなったのか、という歴史的推移を知る
④では、何故そうなったのかを考える
(単に所得が伸びないからなのか、iPhone抱き合わせ販売による影響か…などなど)
⑤そのうえで、料金そのまま現状維持が良いのか、多少サービスレベルを落としてでも料金を下げたほうが良いのか、あるいは…を議論する
という流れを作る前向きな一歩だと思いますけどね。
ただ、ばななめろんさんを説得するつもりはありませんので、適当に聞き流して下さい。
あくまでも個人的感想です。
では、しばらく離れます。
「日本や弊社の料金が著しく高いとは思っていない」とのコメント、「それなりに」高いとは理解している、の裏返しですね。
今月7日に総務省統計局が発表した家計調査報告7月分によれば、勤労者世帯(単身を除く)の平均消費支出310,031円のうち通信費が16,494円ですから、5.32%になります。被服・履物費(13,059円)や保健医療費(11,967円)を上回り光熱・水道費(17,957円)に迫る金額は、固定電話料等も含まれていても、「非合理に」高いと少なくとも招き猫@東京下町は考えます。
小売り(個人向けMVOビジネス)で4割引けるなら、立派な店舗や多数のスタッフが不要なMVNO向け卸値段は5割・6割当たり前で引いていただきたいです。
Dark Side of the Moonさんとのコメントやり取りでは直接的に書けませんでしたけど、結局は「通信料金が高くてもそれをカバーできるだけの収入があれば良い」とは思うんですよ。
翻って見て、日本の給与所得は諸外国と比べてもここ20年前後ほとんど伸びていなかった訳(円ベースでも実質ドルベースでも)で、本来は「高い利用料金でも給与における可処分所得がそれだけ確保されれば問題はある程度解消する」とも言えます。
ですので、本当は「それだけ可処分所得を増やすような業務への転換」も必要なんですけど、結局それが進まなかったので余計に通信費用が「想定的に高くなってしまった(デフレの影響が効かなかった)」と考えれば納得がいくわけで、そういう観点で「ただ単に料金を下げれば方が付くようなお話ではない」ということを書いています。
※難しい問題なのですぐに解決するのは無理でしょうけど、やはり
それだけ高付加価値の業務へ転換していかないならないでしょうね。
日本のように現状潤沢に利用可能な資源がない国では劇的な
経済発展が期待出来なくなっている訳ですし、そろそろ国全体として
発想の転換をしないとまずいんじゃないかとは感じています。
(もしかしたらもう取り返しがつかないかもしれませんが)
送信遅延しており、「そもそも海外の場合は」以下のDark Side of the Moonさんとの議論を拝見していない投稿となり、失礼しました。