小さな機械が教える大切なもの
知人のおじいさまの遺品を整理していたときのことです。段ボールの底から、見たこともない小さな機械が出てきました。
「HP 200LX」と書かれています。手のひらにすっぽり収まる大きさで、パソコンなのか電卓なのか、最初はまったく見当がつきませんでした。
調べてみると、これは1994年に発売された「パームトップPC」というものだそうです。CPUは7.91MHz、メモリは1MBから4MB、画面はモノクロの640×200ドット。えっ、1MB?
いまのスマホの写真一枚が数MBなのに、本体のメモリ全部で一枚も保存できない? 保存媒体を見てさらに驚きました。
SRAMカードで5MB、ATAカードで30MB。30メガバイト!いまの感覚だと、たった一曲のMP3すら入らない容量です。
でも、この機械には不思議な魅力がありました。まず白黒画面がとても見やすい。情報が詰まりすぎていなくて、目に優しいのです。
そして何より、この小さなキーボードが信じられないほど打ちやすい。いまのスマホのタッチパネルは、隣のキーを誤って押してしまって、いつもイライラしています。
ところがこのHP 200LXのキーは、しっかりとしたクリック感があって、小さくても確実に入力できる。
テンキーまで付いていて、慣れればタッチタイプもできてしまうそうです。
こういうキーボードを、いまのスマホやタブレットに付けられないのだろうか、と素朴に思いました。なぜ、こんなに打ちやすいものが廃れてしまったのでしょう。
調べてみると、スマートフォンは「大画面化」の流れが続いていて、物理キーボードはおろかホームボタンすらも廃止される傾向にあるそうです。
タッチパネル一つで全てを操作できる利便性が優先され、キーボードは画面の中のソフトウェアに取って代わられてしまいました。
でも、それで本当にいいのでしょうか。画面を指でトントンするより、確かな手応えのあるキーをカチカチと打つほうが、なぜか心が落ち着く気がします。
iPhone用にはキーボードケースを販売していて、意外に需要があるそうです。私のように、物理キーボードを使いたいと思う人は少なくないのかもしれません。
パソコンに詳しいわけではない私には、技術の進歩がなぜ打ちやすさを置き去りにしたのか、よくわかりません。
でも、30年前の機械が、いまの私の指にこれほどしっくりくるということは、何か大切なものを、私たちは見落としているのではないか そんな気がしてなりません。


乾電池式なのでバッテリーがヘタる心配もないし、起動も早く軽くて良かったです。
ソフトも何でも揃ってる時代ではなかったので、自作のソフトを入れて外で使えるのが楽しかったです。
パソコンもスマートフォンも成熟してくると道具になっていって、機能や使いやすさ、速さしか進歩しなくなります。
遅くて機能も少ないけど、使うと楽しいし、工夫する気が湧いてくる、そんな時期が懐かしいですね。
今のスマホはクラウド前提(通信前提)であり、意識されているかどうか不明ですが手元の端末もクラウドのノードに過ぎません。クラウドに不適合な端末は捨てられる、そういう道筋です。
また、コンテンツもクラウドから与えられるものですので極論キーボードも不要。フリックで入力するとIMの性能もあって誤入力しがちです。(ただ、この様にコンテンツを生成する人物向きではない、クラウド世界は)
>> l_aile さん
まだ、いじっている段階です。テキストだけなら格段に打ちやすいです。vzというエディターで打ち込んでいます。
しかし、このテキストをどうやったら、パソコン等に移せるのか。これが課題です。
>> eq.18 さん
そうですね。いろいろいじっていますが、DOSそのものの操作にとまどいます。なんとなく、UNIXに似ている気がします。
今は、クラウドが前提ということですかね。
エッジですべて処理…は難しいということですか。
>> sawa875 さん
当時だとRS-232Cで他のPCに接続するか、PCカードでFDDとか外部記憶装置を付けるところですが、今は難しそうですね。テキストを撮影して、文字認識で再テキスト化とか、スマートさに欠ける方法はありますけど…。