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香港マネーの逆転劇と未来

2025年、世界の富裕層マネーが最も集まった都市は、ニューヨークでもチューリッヒでもなく香港でした。

域外からの資産管理残高は2.95兆ドル、前年比11%増でスイスを逆転。その59%が中国本土マネーで、2030年には68%に達すると予測されています。

背景は三つです。
第一に、中国の「金余り」。不動産不況とデフレで銀行にお金が滞留し、低金利でも運用先がない。

第二に、香港の税制。キャピタルゲイン課税ゼロ、相続税ゼロは富裕層に圧倒的魅力です。

第三に、地政学リスクの逆流。米中対立と中東不安で、欧米やドバイに置いていた中国マネーが「一番近い外国」香港に戻っています。

街も変わりました。西九竜では1兆円の再開発が26年完成予定で、UBSが1棟借上げ。仏アーディアン、米ジェーン・ストリートも拡張。ファミリーオフィスは2年で25%増の3384社です。香港株の8割は本土企業で、AI・ロボット人気が海外マネーを呼ぶ。

米投資家の中国・香港証券残高は80兆円と20年以降で最高です。

私たちにチャンスは確かにあります。香港証券取引所は手数料収益が増えますし、香港不動産もオフィス需要で回復します。

しかしリスクは「政治」です。7月1日、中国は越境投資規制を強化しました。習近平政権が「資金の流れを監視する」と明言しており、香港の金融機能は北京の胸先三寸です。国安法でデモは消え、企業の74%は「悪影響なし」と答えますが、法の支配への懸念がゼロになったわけではありません。

投資するとすれば、「3割ルール」の徹底です。①投資資産のうち中国・香港比率は3割上限。②ドル・円・金の3通貨分散。③ニュースで「中国資本規制」の文字が出たら即チェック。香港は魅力的な市場ですが、「中国の弱さの裏返し」であることを忘れてはいけません。儲かる時ほど、出口を考えておくべきでしょう。

西九竜
クレーン林立 夜も輝く
人民元が 香港を駆ける
されど風向き 習一人が
握る明日を 誰が知ろう


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