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数字の平穏は連鎖する危機を救えない

「ナフサの供給は年内いっぱい継続できる」。高市氏が示したこの言葉は、一見するとホルムズ海峡封鎖という暗雲の中に差し込んだ一筋の光明のように見えます。

しかし、その光が照らしているのは、巨大なサプライチェーンというジグソーパズルの、ほんの一片に過ぎません。

エコノミストの多くは、「ミスリード」と警鐘を鳴らしています。
現代の製造業はもはや一国の在庫量だけで語れるほど単純ではありません。

ナフサの国内在庫が量として存在していても、今、サプライチェーンの連鎖が断絶しつつある点を高市氏は無視しています。

高市氏の言説は、「国内の」燃料・原料としての量的確保に力点が置かれているだけなのです。

現代の製造業はアジア諸国との相互依存で成り立っており、近隣国でのナフサ不足が容器や包装材、中間部品の供給停止を招いている現状を知らないのではと思えます。

たとえ国内に原料があっても、これらのパーツが揃わなければ最終製品は完成せず、国民生活の混乱を止めることはできないのです。

ナフサは産業の米とも呼ばれます。プラスチック容器から医療器具まで、私たちの生活の隅々にその恩恵は行き渡っています。

日本国内のタンクが満たされていても、アジアの隣国で工場が止まれば、海を越えて届くはずの中間パーツの供給は途絶えます。

現代の物流は、血管のように複雑に絡み合ったネットワークとなっています。一箇所の目詰まりは瞬く間に全身の機能不全を招くのです。

政治の言葉には、市場の動揺を抑えるという役割があります。しかし、物理的なものの不足が生活を脅かし始めている今、求められるのは単なる数字上の安心感ではありません。

重視すべきなのは、アジア各国と連動した危機管理と、川下にある中小企業までをも救う具体的な支援策です。これが全く示されていません。
高市氏は越豪と訪問しますが、具体策は出てくるのでしょうか。

数字の平穏を語る一方で、足元で音を立てて崩れ始めている供給網の現実を直視しなければ、私たちは、在庫はあるのに製品がないという、皮肉な冬を迎えることになるでしょう。


7 件のコメント
1 - 7 / 7
建材メーカーが現材料不足を理由に受注を止めようとしたら、霞ヶ関に呼び出されて、翌日には受注止め撤回したって。「供給不安は政府が責任を持って解決すべき問題」で、首相発言はそれを裏付けるもの。「危ない、危ない」って、個人輸入しているわけでもないのに、自警団多すぎ
供給が完全に満たされているわけではありませんが、こういうニュースもありますが…

出光興産がベトナムに原油を供給
https://news.yahoo.co.jp/articles/efbd0c83f48e926d2aff43f25dc1c30dada0d04a
> 出光は、ベトナム北部にあるニソン製油所の運営会社に出資しています。
 そこで精製された原油は、ガソリンなどの燃料やプラスチックといった石油製品としてベトナム国内に供給され、日系企業の生産活動にもつながるとしています。
しかしあれだねえ。マスコミとかがナフサ、ナフサって騒いでいるから確保したのに、「エコノミストの多くは、「ミスリード」と警鐘を鳴らしています」って言われたら、私だったら、「せっかく確保してやったのに文句言うんだったら、ナフサをドブに捨ててやる〜」って暴れるわ。
sawa875
初心者マークsawa875さん・投稿者
マスター

>> ジョニー23k さん

「せっかく確保したのに文句を言うな」この言葉には感心しました。いまの高市氏の思いを的確に当てていると推測されます。

しかし、高市氏は大きな誤解をしているはず。一言でいうと、
マクロは安心、ミクロは激痛・・なのです。

「確保?」の意味が問題です。
政府が確保したナフサは、あくまでバルクの状態です。
これがプラスチック、溶剤、タイヤ、電子部品の封止材などに形を変えて工場に届くまでには、数ヶ月のタイムラグがあります。

ミスリードというのは、政府が「ナフサはある」と言うことで、あたかもすべての製品がいつも通り届くかのような錯覚を国民に与えている点に対してです。

私は企業の方から、現場では容器不足で出荷できない飲料や、部品不足で完成しない家電が溢れている実情を知ってほしいとよく聞きます。

出光のベトナム供給・・これは喜ばしいことでしょう。
しかし、量的確保と網の目の切断は別問題です。

出光がニソン製油所に原油を送るのは素晴らしいニュースですが、それはベトナム国内の火消しにはなっても、そこから日本へ届く物流コストとリードタイムの増大を解決するものではありません。

さらに、 中国やインドが代替ソースを求めてアジア圏のナフサを狙っているのはご存じでしょうか。

日本企業が出資している製油所であっても、国際市場価格が跳ね上がれば、最終製品の価格に転嫁せざるを得ないのです。これが製品価格を押し上げます。これにより、消費冷え込みは避けられません。
sawa875
初心者マークsawa875さん・投稿者
マスター

>> gavotte@新型NISAウイルス さん

行政指導は物理的欠乏を解消しない。これに尽きます。

政府が受注停止を撤回させたのは、パニック抑制のためのおかしな政治的判断です。しかし、建材メーカーが受注を止めようとした背景には、特定の添加剤や樹脂など、ナフサ由来の「特定のパーツ」の枯渇があるのはご存じですか。

また、自警団きどりと思っているようですが、危ないと騒ぐ?のは、利益の毀損への警戒です。無理やり受注を継続させれば、メーカーは高値で原材料をスポット調達せざるを得ず、利益率が急落します。自警団?はその企業価値の低下を予見しています。
毎日関係各所連携対応中💦
血流が滞ると末端がやられてしまう🏄🏞️

>> sawa875 さん

>マクロは安心、ミクロは激痛・・なのです。

現状はよくわかりました。結局、高市首相がやっていることは今市だし、出光などの石油会社がやっていることも努力が足りない。
で、sawa875さんは解決策を持っておられるようなので、それをぜひ聞かせていただきたいです。
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