情報流通プラットフォーム対処法で一周年 侵害情報専門員8社が1人のみ
「情報流通プラットフォーム対処法(通称「情プラ法」)」が施行されてから、4月1日で1年経つ。
同法は、ユーザーからの誹謗中傷削除依頼に基づき、事業者が7日以内に対応を判断して通知することを義務づける。事業者は、削除やアカウントを停止した件数や削除しなかった理由、日本語を理解する投稿管理者の人数などの運用状況を年1回公表することになっている。
一年経ち、運用状況がいよいよ公表されたが、各社でかなり差があるようだ。
情プラ法の各社の対応実態はどうか。改善点はどんな点が考えられるだろうか。
2025年度の削除状況を明らかにした。利用者からの申請を受けた削除率はいずれも50%未満で、1割に満たない企業もあった。
出典:読売新聞オンライン 2026/6/1(月)
9社のうち8社が、各サービスで投稿削除に関する専門的な調査を担う「侵害情報調査専門員」を法令で定められた最少の1人にとどまっており。
出典:共同通信 2026/2/12(木)
9社にアンケート調査を実施した。5社は窓口を設けるなど対策を講じていたが、X(旧ツイッター)など4社は回答せず、透明性に欠けている。
出典:時事ドットコム 2026/4/1(水)
多くの企業ではAIで削除する他、人がチェックして削除も行う現状である。
肝心の誹謗中傷削除依頼の削除率は、いずれも50%未満で、1割に満たない企業もあった。削除率はTikTokが24%、LINEヤフーが15%、Googleが7%。メタは「非表示」など削除以外の対応も含めて46%であり、Xは非表示などを含めても0.1%にとどまった。
そもそも各社で対応に差が大きすぎる。Xなどは他社に比べて明らかに対応が不十分であり、総務相が勧告・命令を出す必要があるのではないか。
ただしLINEヤフーは「表現の自由の観点から判断の難しい事例も少なくなかった」としており、個別の判断の難しさが課題となっている。
法令では、各サービスで投稿削除に関する専門的な調査を担う「侵害情報調査専門員」を1人以上おくことを定めている。専門員は外部の弁護士などが担当し、担当者やAIでは削除の判断に迷う複雑な事案に対処する。ところが、運営事業者9社のうち8社が最低限の1人しか配置していなかった。
対応が不十分な企業へ指導すると共に、削除基準を明確化して例として示したり、「侵害情報調査専門員」を充実させることなどが必要と言えるのではないだろうか。
情報流通プラットフォーム対処法指定9社の侵害情報調査専門員の配置状況が異常
SNS投稿削除専門員8社が1人
Xやメタ、法令上最少にとどまる
情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)の指定を受けた交流サイト(SNS)運営事業者9社のうち8社が、各サービスで投稿削除に関する専門的な調査を担う「侵害情報調査専門員」を法令で定められた最少の1人にとどめていたことが12日分かった。
権利侵害に関する被害の訴えが多いX(旧ツイッター)や米メタが含まれる。削除要請への迅速な対応が可能かどうかは疑問で、有識者からは「対応が誠実だとは評価しにくい」との声が上がっている。
侵害情報調査専門員が1人
X
メタ
グーグル
テックトック
ピンタレスト
ドワンゴ
サイバーエージェント
爆サイ.com
侵害情報調査専門員が8人
LINEヤフー
(ヤフー知恵袋など4つのサービス)
指定9社が総務省に届け出た資料(昨年11月末時点)を共同通信が情報公開請求により確認した。
情プラ法は被害者からの削除要請に対し、投稿内容が権利侵害に当たるかどうかを調べることを9社に義務化。日本の法令や社会問題などに知見を持つ専門員をサービスごとに1人以上置くことを定めた。
専門員は外部の弁護士などが充てられ、担当者や人工知能(AI)では削除の判断に迷う複雑な事案に対処する。指定9社のサービスは全て月間の平均利用者が1千万人を超えるといった条件を満たし、削除対応も膨大な量が想定される。
埼玉新聞
https://www.saitama-np.co.jp/articles/181604/postDetail

