【SIM道楽】EIOTCLUB3キャリア対応は1個のIMSIによるマルチキャリア(LBO)接続でした
EIOTCLUB 3キャリアSIMサービス(提供元 : Webbing社)については「マルチIMSI」と予想していましたが、改めて確認したところ、3キャリアとも同一のIMSIが表示され、「45400-XXXXXXXX-3962」番号のIMSI下で稼働するマルチ・キャリアでした。
実際に、ドコモ、KDDI、ソフトバンクのいずれの回線に接続した場合( ↑ 実測 )でも、IMSI(最初の5桁)としては「454-00」が表示され、これは CSL(香港)のPLMNのものと同一です( ↑ 参照)。Webbingは独自のHSS/HLR(加入者管理サーバー/データベース)を持っているフルMVNOとして分類されているにも拘わらず、PLMNとして表示されるのは、Webbing社自前の「901-01」ではなくて、CSL(香港「454-00」)と同じということは一体どういうことを意味しているのか長いこと疑問?~でした。
今回の【SIM道楽】では Webbing のマルチIMSI/マルチ・キャリアについて以下の6つの疑問ついて調べてみました。
【 Q1】ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3キャリア回線接続にも拘わらず、何故一個のIMSIなのか?
【 Q2】海外PLMN(45400)のローミング接続にも拘わらず、PayPayのようなキャッシュレス決済で拒否されないのは何故か?
【 Q3】ドコモ、KDDI回線接続では PayPayのキャッシュレス決済で拒否されないにも拘わらず、ソフトバンク回線接続で拒否される理由は…?
【 Q4】海外IMSIに対しても国内IPアドレスを割り当てる「LBO(ローカルブレイクアウト)」の仕組みとは…?
【 Q5】最近登場したUbigiの「IPロケーションサービス」と Webbingの「LBO(ローカルブレイクアウト)」の仕組みの共通点と違いは…?
【 Q6】D/A/Sマルチキャリアのうち、ソフトバンク回線利用の際に、WebbingではPayPay拒否、Ubigiはソフトバンク回線という選択肢を持たないのは、ソフトバンクが「LBO(ローカルブレイクアウト)」の仕組みに対して否定的なため…?
上の各項目について Gemini解説と共に、それに対する実測確認結果を以下に纏めてみました。
【Geminiによる解説】
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それはWebbingが「フルMVNO」としての高度な機能と、「ローミング技術」を巧みに組み合わせて運用しているからです。
マルチIMSI技術には「物理的にIMSIを書き換える方法」以外に、「一つのIMSI(親番号)をベースに、裏側で複数のネットワークを紐付ける」仕組みがあります。
WebbingのSIMでIMSIが変わらない理由は、主に以下の3つのメカニズムによるものです。
1. 「スポンサーIMSI(Roaming Hub)」の仕組み
Webbingは特定のキャリア(CSLなど)から、世界中でローミング可能な「強いIMSI」を借り受けています。
・仕組み: SIMカードに書き込まれているメインのIMSI(親番号)は一つですが、Webbingのコアネットワーク側で、世界各国のキャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンクなど)と個別にローミング協定を結んでいます。
・挙動: 端末がどのキャリアに繋がっても、ネットワーク側は「あ、これはWebbing(CSL等)のSIMだね」と認識して通します。端末側から見れば、IMSIを切り替える必要がなく、一つの番号のまま「接続先(VPLMN)」だけが切り替わっている状態です。
2. コアネットワーク側での制御(仮想化技術)
Webbingは自社でHSS/HLR(加入者管理サーバー)を持つフルMVNOであるため、端末側のIMSIをいじらなくても、サーバー側で「どの国のどのキャリアに接続させるか」をコントロールできます。
・ダイナミック・ステアリング: Webbingのサーバーが「今はドコモの電波が強いからドコモに繋げ」という指示をネットワーク経由で出します。このとき、端末内のIMSIは固定されたままでも、通信経路(トンネル)だけが切り替わります。
3. 「マルチIMSI」の定義の広さ
Webbingが「マルチIMSI」と呼ぶ場合、それは必ずしも「常にIMSIを書き換え続ける」という意味ではありません。
・バックアップ用としてのマルチIMSI: 通常は一つの強力なIMSIで全世界をカバーし、そのIMSIが使えない地域や、より安価なローカル料金を適用したい特定の国に入った時だけ、予備のIMSIを「発動」させます。
日本国内でのドコモ・AU・SBの切り替えについては、一つのIMSIで3社とローミング契約があるため、番号を変える必要がないのです。
【Geminiによる解説】
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PayPayなどの国内キャッシュレス決済サービスが、Webbing社のSIM(ローミング接続)でも拒否されずに利用できるのには、明確な理由があります。結論から言うと、Webbing社が単なる海外キャリアの再販(ローミング)業者ではなく、日本国内に通信の出口を持つ「ローカル・ブレイクアウト(LBO)」という仕組みを構築しているためです。
なぜ通常のローミングSIMは拒否されるのか?
通常、海外SIM(例:CSLの標準SIM・香港)を日本で使うと、データ通信は一度「香港のサーバー」を経由してインターネットに繋がります。
・IPアドレス: 香港のIPアドレスが割り当てられる。
・決済アプリの判定: アプリ側が「海外からのアクセス」と判定し、不正利用防止のためにブロックする。
そしてWebbingのSIMがPayPayで拒否されない3つの理由
1. 日本国内にゲートウェイ(出口)がある
Webbingは日本国内のデータセンターに自社の通信設備(ゲートウェイ)を設置しています。ドコモやKDDIの回線を通ったデータは、海外へ飛ばされる前に日本国内にあるWebbingの設備で処理されます。 これにより、割り当てられるIPアドレスが「日本国内のもの」になります。PayPayなどのアプリはIPアドレスを見て「日本国内からの通信」と判断するため、制限がかかりません。
2. フルMVNOとしての独自ルーティング
前述の通り、Webbingは「フルMVNO」の設備を持っています。これにより、提携キャリア(ドコモ等)のネットワークを使いつつも、インターネットへの出口をWebbingが自由に指定できます。
・一般のローミング: キャリアの拠点(香港等)へ強制送還。
・Webbing: 日本国内の最適なサーバーへ直接接続(ローカル・ブレイクアウト)。
3. 「法人品質」のルーティング設計
Webbingは主に企業向け(IoTやビジネス利用)にサービスを提供しているため、業務で必要なVPNや国内専用サービスが止まらないよう設計されています。 一般的な観光客向けの格安ローミングeSIMはコスト優先で海外経由にすることが多いですが、Webbingは「日本国内で日本のサービスがストレスなく動くこと」を重視した経路設計を行っています。
【Geminiによる解説】
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ドコモやKDDIではPayPayが使えるのに、ソフトバンク回線に接続した時だけ拒否されるという現象は、非常に興味深く、かつWebbingのネットワーク設計とソフトバンク側の制限が関係している可能性が高いです。
公式に詳細なルーティング図が公開されているわけではありませんが、通信の仕組みから推測される理由は主に以下の2点に集約されます。
1. ソフトバンク回線だけ「ローカル・ブレイクアウト(LBO)」が効いていない可能性
Webbingが日本国内でLBO(日本国内のサーバーからネットに繋ぐ)を実現するには、提携している各キャリア(MNO)とWebbingの日本国内ゲートウェイを物理的・論理的に接続する必要があります。
・ドコモ・KDDIの場合: Webbingの国内設備とスムーズに連携しており、データが「国内」で処理され、日本国内のIPアドレスが割り当てられている。
・ソフトバンクの場合: 技術的な契約形態やルーティング設定の都合で、ソフトバンク網を通ったデータだけが日本国内のゲートウェイを通らず、一度香港のコアネットワーク(ホーム・ルーティング)を経由してしまっている可能性があります。
・結果: ソフトバンク接続時のみ「香港のIPアドレス」になり、PayPay側で「海外からのアクセス」としてブロックされる。
2. ソフトバンクの「キャリア判定」とPayPayの相性
PayPayはソフトバンクグループのサービスであるため、ソフトバンクのネットワーク経由の通信に対して、他キャリアよりも厳しい(あるいは特殊な)チェックを行っている可能性があります。
・他社回線(ドコモ・KDDI): 単なる「他社回線からのアクセス」として処理され、IPアドレスが日本であれば通る。
・ソフトバンク回線: ソフトバンクの網を通っているにもかかわらず、SIMの識別番号(IMSI)が海外(Webbing/CSL等)のものであるため、「正規の国内ソフトバンクユーザーではない」と厳格に判定され、セキュリティ上の理由で弾かれている可能性があります。
・原因を特定する方法:IPアドレスの確認
もしお手元にWebbing SIMがある場合、ソフトバンク回線に接続した状態で、ブラウザから「確認くん」などのサイトにアクセスしてみてください。
・ドコモ/KDDI接続時: ホスト名やIPアドレスが「日本(Japan)」になっていることを確認
・ソフトバンク接続時: もしここでホスト名に「Webbing」や「Hong Kong」という文字が含まれたり、IPが「香港(Hong Kong)」やそれ以外が確認できれば、「ソフトバンク回線時のみ海外経由になっている」ことが確定します。
以前行った実験結果 by 【SIM道楽】 :
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Webbing(EIOTCLUB SIM)を使って、ドコモ、SoftBank、KDDIのネットワークに接続して、その時のIPアドレスを「IP LookUp」で確認してみました。 https://whatismyipaddress.com/ip-lookup
IP-LookUpによるIPアドレスの所在地は以下の通りでした。
・ドコモ回線接続時 : @ Tokyo
・SoftBank回線接続時 : @ Singapore
・KDDI回線接続時 : @ Tokyo
Gemini解説の通り、確かに ドコモ回線とKDD回線の接続時には、割り当てられたIPアドレスの所在地が国内(東京)となっていて、ソフトバンク回線に接続した場合にはIPアドレスの所在地がシンガポールになっていました。
ということで、SoftBank回線からのアクセスに対してPayPayにより拒否されたことになります。
【Geminiによる解説】
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国内にIPアドレスを持たせるLBO(ローカル・ブレイクアウト)の仕組みは、WebbingのようなフルMVNOが「海外SIMなのに日本のサービスが使える」理由の核心です。
この仕組みを、データの流れに沿って詳しく解説します。
1. データの「出口」を日本に作る
通常のローミング(ホーム・ルーティング)とLBOの決定的な違いは、「P-GW(Packet Data Network Gateway)」という設備の場所にあります。P-GWは、モバイル網からインターネットへデータが出ていく「門番」のような役割です。
・通常のローミング: 日本で通信しても、門番(P-GW)は契約国(香港のCSLなど)にいます。そのため、一度香港までデータが飛ばされ、香港のIPアドレスを持ってネットに出ます。
・WebbingのLBO: Webbingは日本国内のデータセンター(東京など)に自前のP-GWを設置しています。ドコモやKDDIの網を通ったデータは、海を越える前にこの国内P-GWに届きます。
2. IPアドレスが「日本」になるプロセス
・接続確立:あなたの端末がドコモの基地局に繋がると、ドコモの網は「このSIMはWebbingのものだ」と認識し、データをWebbingの指定する接続先へ送ります。
・国内転送: Webbingのネットワーク設定により、データは海外ではなく、日本国内にあるWebbingのゲートウェイにルーティングされます。
・IP割り当て: 国内ゲートウェイがインターネットへ接続する際、そのサーバーが持っている「日本国内のIPアドレス」をあなたの通信に割り当てます。
・ネット利用: PayPayなどのサーバーには「日本国内のIPアドレスからのアクセス」として届くため、ブロックされずに利用できます。
3. なぜLBOが難しいのか?(Webbingの強み)
このLBOを実現するには、技術的・コスト的に高いハードルがあります。
・設備の分散配置: 世界中でLBOを行うには、各国にサーバーを置く必要があり、維持費がかかります。
・キャリアとの特殊な契約: 訪問先のキャリア(ドコモなど)に対し、「データは香港に送らず、日本国内にある俺たちの指定サーバーに流してくれ」という高度な設定(S8インターフェースの特殊設定など)を認めさせる必要があります。
・フルMVNO設備: これらを自由に制御するには、自前でHSS/HLR(加入者管理)やP-GWを持つ「フルMVNO」である必要があります。
4. ソフトバンクでPayPayが拒否される理由(再考)
あなたが体験している「ソフトバンクだけ拒否される」事象は、まさにこのLBOの仕組みがソフトバンク回線使用時だけ機能していないことを示唆しています。ソフトバンクとのローミング契約において、データ転送先について、ソフトバンク網がWebbingの国内ゲートウェイへの直接転送を許可していない設定になっている可能性が高いです。
【Geminiによる解説】
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結論から申し上げますと、Ubigi(Transatel)が提供しているものと、Webbingが提供しているものは、「技術的なアプローチ」はほぼ同じ(LBO)ですが、「通信の出口(IPアドレス)の品質と安定性」に違いがあります。
UbigiもWebbingと同様に、海外SIMながら日本国内で「日本IP」を利用できるサービスを提供していますが、以下の点で比較すると分かりやすいです。
1. 共通点:どちらも「ローカル・ブレイクアウト(LBO)」
Ubigi(運営:フランスのTransatel社)も、Webbingと同じく世界各地にゲートウェイ(P-GW)を持つグローバル・フルMVNOです。
・Ubigiの仕組み: 日本でドコモやKDDIに接続した際、データはフランスへ戻らず、日本国内(あるいは極めて近いアジア拠点)のサーバーを経由してネットに繋がります。
・目的: これにより、あなたがおっしゃる「IPロケーションサービス(日本IPの割り当て)」を実現し、遅延の短縮と日本国内サービスの利用を可能にしています。
2. 両者の違い:IPアドレスの「純度」と「判定」
ここがPayPayなどの判定に影響する重要なポイントです。
・Ubigiの強み(NTTグループの背景)
Ubigiを運営するTransatelは現在NTTグループの傘下です。そのため、日本国内でのLBOにおいて、親会社であるNTT(ドコモ系)のインフラを非常に使いやすい立場にあります。割り当てられるIPアドレスが「NTT」関連のものであることが多いため、PayPayなどの国内アプリから見て「非常に信頼性の高い日本国内通信」と判定されやすいのが特徴です。
3. PLMN 901-37(Ubigi)の特殊性
Ubigiが使っている 901-37 は、特定の国に属さない「国際共有コード」です。
・Webbingとの違い: Webbingが「454-00(香港CSL)」という特定の国の看板を借りてローミングしているのに対し、Ubigiは最初から「国際共通の番号」として振る舞います。
・挙動: どちらもLBOによって日本IPを持たせますが、Ubigiの方が「NTT資本」が入っている分、日本国内でのルーティング(経路)が最適化されており、Webbingで発生している「ソフトバンクの時だけダメ」といった不安定さが少ない傾向にあります。
まとめ:結局何が違うのか?
・WebbingのLBO: 「香港のSIM」をベースにしつつ、技術的に日本へ出口を作っている。そのため、接続するキャリア(ソフトバンクなど)との相性によって、出口が香港に強制送還されるリスクがある。
・UbigiのIPロケーション: 「国際SIM」として、日本国内(NTTインフラ等)に非常に強固な出口を持っている。資本関係上、日本での「日本IP維持」の信頼性がWebbingより一歩高い場合がある。
・結論として: 仕組み(LBO)自体は同じですが、「どこのデータセンターの、どんなIPアドレスを、どれだけ安定して割り当てられるか」という運用の質の差が、PayPayのようなシビアなアプリでの挙動の差となって現れます。
【Geminiによる解説】
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ソフトバンクがLBOに「否定的」というよりは「ローミングにおけるネットワーク管理方針(ポリシー)が、ドコモやKDDIよりも保守的、あるいは厳格である」と理解するのが正確です。
Webbingでソフトバンク接続時のみPayPayが拒否される点、およびUbigiがソフトバンクをあえて外している(ように見える)点から、以下の3つの背景が浮かび上がります。
1. データの「出口」の固定化(強制的なホームルーティング)
・ドコモやKDDIは、外部のフルMVNO(WebbingやUbigi)に対して「日本国内のゲートウェイへデータを流すこと」を比較的柔軟に許可する契約形態(ローカル・ブレイクアウト)を認めています。
一方でソフトバンクは、海外キャリア(Webbingが使っているCSLなど)とのローミングにおいて、「データは必ず海外の相手側拠点(香港など)へ戻すこと」を基本原則(ホームルーティング)としている傾向が強いです。
・Webbingの場合: ソフトバンク回線に繋いだ瞬間、データの出口が強制的に「香港」へ飛ばされるため、IPアドレスが香港になりPayPayに拒否されます。
・ドコモ/KDDIの場合: データの出口が日本国内のままでいられるため、PayPayが使えます。
2. Ubigiがソフトバンクを選択肢に入れない理由
・Ubigiがソフトバンクを避けている(ドコモ/KDDIメインにしている)のは、まさにこの「制御のしづらさ」が理由と考えられます。
・品質の担保: Ubigi(NTTグループ)は「日本国内IP」をセールスポイントの一つにしています。ソフトバンク回線で強制的に海外IPへ戻されてしまうと、彼らのブランドである「日本国内同等の品質」が維持できません。
・相互接続コスト: ソフトバンク網でLBOを実現するためには、個別の複雑な技術設定と高額な接続費用が必要になることが多く、コストパフォーマンスが見合わないと判断されがちです。
3. PayPayとの「身内」ゆえの厳格さ
・PayPayはソフトバンクグループのサービスです。そのため、ソフトバンク網からのアクセスに対しては、他社以上に「正規の国内ユーザーか」を厳しくチェックしています。
・ドコモ/KDDI経由: 「他社回線(+日本IP)からのアクセス」として、標準的なセキュリティチェックで通る。
・ソフトバンク経由: 「自社回線を使っているのに、SIMの識別番号(IMSI)が海外のものである」という不整合が検知されやすく「不正アクセスのリスクが高い」と判断されてブロックされる確率が上がります。
ということで、ここ迄で分ったことは…
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・マルチIMSI技術には「物理的にIMSIを書き換える方法」以外に、「一つのIMSI(親番号)をベースに、裏側で複数のネットワークを紐付ける」仕組みがある
・EIOTCLUB「国内3キャリア対応サービス(Webbing)」は、単なる海外キャリアのローミング接続ではなく、フルMVNO機能の一つとして、日本国内に通信の出口(ゲートウェイ)を持つ「ローカル・ブレイクアウト(LBO)」という仕組みで通信品質の向上を図っている
・Webbibgの「ローカル・ブレイクアウト(LBO)」と Ubigiの「IP・ロケーションサービス」は同様の仕組み
・Webbingも Ubigiも、ともに ソフトバンクに対して「ローカル・ブレイクアウト(LBO)」の仕組みを使って、日本国内の通信の出口を持つ契約(許可)の取得は出来ていないように見える
以上、今回の【SIM道楽】では フルMVNOベースでのサービスを提供しているWebbingと UbigiというマルチIMSI/マルチキャリアサービスについての疑問点を調べてみました。
大海原の一滴の技術仕様のようにも見えますが、世界的に冗長性を向上させる マルチ・キャリア接続の環境は日々進化しています。
今後もユーザーにとっての継続した接続の利便性と安定化の試みに期待したいものです。
☆追記 )
今回の内容は、当方が使っているEIOTCLUB(Webbing)や、Ubigiに関する技術的な疑問点の一部を Geminiに解説して貰ったものなので、どこまで正確なものなのか分りかねます。
ただ自分の知識/経験に照らしても「ふむふむ~そういうことなのかぁ~はぁなるほど~」と思えるようなた内容だった~という投稿です。












【 比較 】Ubigi の AU(KDDI)回線の国内接続時の実測状況****************************
・PLMN : 90137 (Transatel, France)
・IMSI = 90137-xxxxxx-1654 (ドコモ回線でも同じ)
・発信元・IPアドレス : 103.xxx.xxx.165
・発信元サーバ・ロケーション : Tokyo、Japan
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ということで、間違いなく Ubigi(901-37)も「ローカル・ブレイクアウト(LBO)」の仕組みの上で日本国内では出口(ゲートウェイ)を使って稼働していることがわかります。もちろんPayPayも利用可能でした。

【Geminiによる解説】*******************************
EIOTCLUB(Webbing)やUbigiといったグローバルeSIMを利用する際、iPhoneとAndroidで「ローミングスイッチ」の挙動が異なるのは、OSが「そのSIM(PLMN)にとって、今の接続先がローミングかどうか」を判定する基準が違うためです。
一言でいうと、iPhoneは「これはローミングじゃないよ」とSIM側が主張する情報を賢く読み取り、Androidは「SIMの番号と繋がっている網の番号が違うからローミングだ!」と厳格に判断する傾向があります。
具体的な理由は以下の3点です。
1. 「キャリア設定ファイル(Carrier Bundle)」の有無
iPhoneには、Appleが各通信事業者と協力して作成した「キャリア設定ファイル」が組み込まれています。
・iPhoneの挙動: WebbingやUbigiのSIM(特に901や454-00といったPLMN)が挿入された際、iPhoneはこの設定ファイルを参照します。そこに「ドコモやKDDIに繋がっても、それは正規のサービスの一部(ローミングではない扱い)として処理せよ」という指示が含まれている場合、ローミングスイッチがOFFでもデータ通信を許可します。
・Androidの挙動: AndroidはOSレベルで「SIMのMCC/MNC(例:454-00)」と「現在接続中の基地局のMCC/MNC(例:440-10)」が一致するかを厳密にチェックします。これらが異なれば、機械的に「ローミング状態」とみなすため、ユーザーが明示的にスイッチをONにしない限り、データ通信を遮断します。
- つづく -
>> kc_iOS9.2.1 さん
- つづき -2. フルMVNOとしてのプロファイル設計
WebbingやUbigiは「フルMVNO」であり、SIMカード内の情報をある程度自由に書き換えられます。
・iPhoneの場合: SIM内の「SPN(Service Provider Name)」や特定のフラグを読み取り、自社ネットワークの一部として認識させる仕組みがiOSと親和性が高く、ローミングの警告を出さずに接続できるケースが多いです。
・Androidの場合: 多くのAndroid端末は、より安全側に倒した設計になっており、たとえ「ローカル接続」に近い状態であっても、国番号やキャリア番号が少しでも異なれば通信を止めてユーザーの判断(ON設定)を仰ぎます。
3. 日本国内での「擬似ローカル」扱いの差
特にUbigiはNTTグループ(Transatel)のインフラを使用しているため、ドコモ回線に接続する際は、iPhone側が「これは身内のネットワーク(ホームネットワークに近いもの)」と誤認、あるいは意図的に許容している可能性があります。一方、Androidではそのような「資本関係や提携による例外処理」がOSの標準機能としては備わっていないため、一律でローミング設定を要求されます。
アドバイス: WebbingやUbigiのような「海外発行のSIM」を日本国内で使う場合、Android機では「ローミングON」にすることが、APN設定と並んで必須のステップであると覚えておくとトラブルを防げます。逆にiPhoneでOFFのまま繋がるのは、Appleによる「おもてなし(高度な自動設定)」の結果と言えます。

【Geminiによる解説】*******************************
Ubigiが使用している 901-37 は、ITU(国際電気通信連合)が割り当てた MCC(モバイル国コード)「901」 という、特定の国ではなく「全世界(Shared / Worldwide)」を指す特別なコードに基づいています。
なぜサービスとして「国コード」を使わないのか?
Ubigiや1NCEのようなグローバルMVNOが、特定の国コード(フランスの「208」やドイツの「262」など)ではなく「901」を使うのには、明確なメリットがあります。
1. 政治・地理的な中立性 特定の国に紐付かないため、国境をまたぐ物流(コンテナ管理など)や、国家間の政治的な制約を受けにくい「グローバルSIM」として機能します。
2. ロジスティクスの簡素化 製造時に「国」を意識する必要がなく、世界中で共通のSKU(商品管理番号)として出荷できます。
3. 高度なローミング制御 自社が「どこの国にも属さない独立したキャリア」として振る舞えるため、世界中のキャリア(ドコモ、KDDI、AT&Tなど)と対等な立場でローミング契約を結び、自社コアネットワークへデータを誘導(LBOなど)しやすくなります。
~つづく~
>> kc_iOS9.2.1 さん
~つづき~Ubigi以外にこの MCC 901 を使用している主なサービスや事業者としては ↑ 表のような国際サービスがよく見掛けると思います。

【Geminiによる解説】*******************************
UbigiがIPロケーション機能(居住国のIPアドレスを選択できる機能)を特定の国に限定している主な理由は、インフラ整備の段階的な展開(ベータ版からの拡張)と、各国のネットワーク規制への対応にあります。
この機能は、本来トラベルeSIMで一般的だった「現地のローカルIP」だけでなく、「自分の家のIP(居住国IP)」を使い分けることを可能にする画期的なものですが、技術的・法的なハードルがいくつか存在します。
限定されている主な理由…
・インフラとサーバーの設置コスト : 居住国のIPアドレスを提供するためには、その国に専用のゲートウェイ(通信の出口)を設置し、安定した帯域を確保する必要があります。現在リストにある10カ国は、Ubigiの主要な市場であり、優先的に投資が行われている地域です。
・各国の通信規制とコンプライアンス : IPアドレスを割り当てる際、その国の通信法やデータ保護規則(GDPRなど)を遵守する必要があります。また、銀行アプリや動画配信サービスなどの「ジオフェンシング(地域制限)」を回避する機能であるため、各国のサービスプロバイダーとの兼ね合いや法的リスクを慎重に精査しながら展開されています。
・段階的なベータ展開 : Ubigiはこの機能を当初、フランスとアメリカのユーザー向けに「ベータ版」としてリリースしました。その後、テスト結果と需要に基づいて、日本を含む現在の10カ国へ拡大した経緯があります。
・ルーティングの複雑さ : 通常、eSIMは特定の国のサーバーを経由して通信を行いますが、ユーザーごとに異なる居住国のIPを割り当てるには、より複雑なネットワーク制御が必要になります。これを全世界で一斉に展開すると、通信遅延(レイテンシ)や接続の不安定化を招く恐れがあるため、慎重に範囲を広げています。