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関ケ原の戦い自体がなかった

『シン・関ケ原』(講談社現代新書、高橋陽介著)を知人から紹介されました。
もう、あの関ケ原の想定には戻れません。
司馬遼太郎の小説『関ケ原』などでは、天下分け目の大決戦、小早川秀秋の劇的な裏切り、15万の大軍が激突する壮大な物語は、まさに歴史のロマンそのものです。

しかし、本書は170通以上の一次史料(書状)を丹念に読み解き、そのほとんどが江戸時代以降の創作や明治の軍事再構築による「通説」だと指摘します。

特に驚いたのは、家康が秀吉没後すでに「天下人」としてお墨付きを得ていた点、西軍の主導が石田三成ではなく毛利家だったこと、そして何より「関ケ原の戦い自体がなかった」という主張です。

実際は山中での小規模戦闘(両軍合計3万人程度)で、短期決着。小早川の「問い鉄砲」も合戦中のものではなく、開戦前に和睦済みだったのです。
藤堂高虎が大谷吉継を壊滅させたなど、細部まで覆されるので、読むたびに驚きました。

司馬氏のストーリーテラーとしての想像力には敬服しています。ただ、史実とのギャップに残念な気持ちになりました。

歴史は「物語」ではなく、一次資料の延長だったのだと実感。関ケ原の風景が完全に変わって見えます。衝撃的ですが、非常に面白かったです。


1 件のコメント
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良く知らないけど、うん百年の昔の事、あったかどうかは誰も。
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