負けて帰れ 誰も勝ってはならぬ
国と国とが話し合う交渉というものは、私たちが普段親しんでいるようなお互いにとって良い着地点を探すというWIN WIN という考えが全く通用しない、厳しい現実を突きつけることがあります。
特に、相手国が自分たちの利益が全てで、譲ることは何もないという強い姿勢で臨んでくるとき、時間はこちらの味方をしてはくれません。むしろ、時間が経てば経つほど、状況は着実に悪化していきます。
現在の日本が直面しているアメリカとの交渉は、その典型でしょう。トランプ氏の言動から判断すれば、自分たちがはっきりと得をし、日本が損をするという形でなければ、つまり彼が交渉に勝つ形でなければ決して満足しません。
中国のような切り札を日本は持っていません。このような状況で交渉を長引かせることには、二つの大きな危険が伴います。
一つは、交渉が思い通りに進まないことに彼が苛立ち、関税率をさらに引き上げるという、より厳しい要求を突きつけてくる可能性です。
もう一つは、日本と似た状況の国、韓国などが先にアメリカに大幅な譲歩を伴う合意をしてしまうと、日本がそれ以上に不利な条件を飲まなければ、交渉の席にすら残れなくなる可能性です。時間は日本の選択肢を奪っていくのです。
だからこそ、交渉はできる限り早く妥結すべきなのです。拙速な交渉は避けるべきだという意見は多いようにも思えます。じっくりと時間をかけ、最善の道を探るべきだという考えは、一見すると非常に正しく、理にかなっているようにみえます。
しかし、今のこの厳しい状況において、その考えはかえって危険な理想論となりかねません。なぜなら、切り札がない状況で日本が完璧な解決策やベストなタイミングを探して時間をかけている間に、前述した危険が現実のものとなり、選択肢が悪いものから最悪のものへと変わってしまう可能性は高いからです。
拙速を恐れるあまり、打つべき手が何もなくなる手遅れの状態を招くことこそ、今最も警戒すべき事態なのです。
したがって、求められるのは、理想を追い求めることではなく、現実的な着地点を迅速に見極める決断力です。それは、ただ相手の要求を丸呑みを意味するわけではありません。トランプ氏に勝ったと満足感を与え、そのプライドを満たしてあげることで交渉の幕を引かせつつ、こちらの受ける傷を少しでも浅くするという、戦略的な負け方を選ぶことです。
一見すると日本の譲歩に見える条件でも、よく計算すれば現状よりはましな内容であったり、最悪の事態を回避できていたりするものです。そうした次善の策を、状況が悪化する前に、勇気を持って受け入れることが必要となります。具体的には、車の関税は輸出台数の半数は10%、それ以上は25%関税を受け入れる、米の非課税輸入枠を大幅に増加させるなどが考えられます。
国同士の厳しい交渉は、まさに時間との戦いです。日本に残された時間は限られているという現実を冷静に受け止め、感傷や理想論を排し、損失を最小限に抑えるための決着を急ぐべきでしょう。
この現実的な判断こそが、真に国益を守ることにつながるのです。参院選が終われば、関税交渉は本格化するでしょう。どの党が政権を担うにせよ、日本のダメージができる限り少なくなる形で交渉が妥結することを願っています。
そして交渉の行方だけに一喜一憂するのではなく、どのような状況下でも世界から求められる優れた技術や製品を生み出し続けるという国内の地道な努力も必要でしょう。これが最終的には私たちの未来を強く支えてくれるはずです。


トランプは一旦含意しても
やはりこれでは不十分だ
と更なる上乗せを要求してくるのではないでしょうか?
>> 及時雨 さん
なんとも言えません。最近、聞きました。メラニア女史に取り入ればと。

(画像)エプスタイン事件、「トランプ政権が情報隠ぺい」7割=世論調査
https://jp.reuters.com/world/us/JT5QXEQIDZIXREFRYVXSCNMX5E-2025-07-17/
トランプ氏の名前、03年のエプスタイン元被告宛て手紙に=WSJ
https://jp.reuters.com/world/us/GVK2MCUELRMYRMQ2MV6IRQM4Q4-2025-07-18/
トランプ氏、「慢性静脈不全」と診断 足首のむくみなどで検査
https://jp.reuters.com/world/us/RZODZNFBSZI3VCECXE77LCKGZM-2025-07-17/
トランプ氏 エプスタイン元被告に誕生日祝う手紙、裸の女性の絵と署名入り 米紙報道
https://www.cnn.co.jp/usa/35235693.html
トランプ大統領 “愚かな人々”と支持者を非難 陰謀論めぐり
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250718/k10014867251000.html
『アメリカのトランプ大統領は、少女への性的虐待などの罪で起訴され、勾留中に自殺したとされる富豪が実際には殺害されたのではないかという陰謀論をめぐって、これを否定した調査結果に納得しないみずからの支持者を「愚かな人々だ」などと非難し、波紋が広がっています。』
>> crypter さん
取引材料があればいいのですが。なめられても甘受すべきでしょうシャルル・ド・ゴール(フランスの軍人、政治家、大統領)
そんな事考える変わり者です。
>> じんで@ダンジョン真っ黒 さん
アメリカの自分の支持者のみファーストですかね。移民なくしてアメリカが発展するのか注視したいです。白人の時流に取り残された人だけだとどうなるか・・。チャイナは大喜びです。>> _カブ さん
トランプ氏、名誉毀損で米紙を提訴 エプスタイン元被告への誕生祝いの手紙巡りhttps://www.cnn.co.jp/usa/35235715.html
「少なくとも200億ドル(約3兆円)の支払いを求めるこの訴訟は、トランプ氏が敵視するメディアに仕掛ける法廷闘争の中でも際立って激烈な内容。同氏は自身が当該の手紙を書いたことを否定している。」
現時点では、当事国(当事者) 双方に、交渉者としての資格がない のでは?🤔
>> _カブ さん
トランプ氏が適切かどうかは疑問のあるところです。しかし、彼が大統領である以上、最高責任者です・>> _カブ さん
訂正-日本に25%関税、トランプ氏が書簡:識者はこうみる(2025年7月8日)https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/CRAGKJDBLJKV3JXWWPDZY2ADEA-2025-07-07/
<SMBC日興証券シニアエコノミスト 宮前耕也氏>
【7月20日までは参院選が交渉のネックとなり、その結果がどうであれ8月1日までというのは時間が足りない。日本としては非常に難しい状況になったと言える。】
「◎参院選後に妥協点変わる可能性
<野村証券 エグゼクティブ金利ストラテジスト 岩下真理氏>
当社の推計では、関税率25%は10%で想定していたより企業収益を4%程度さらに下押すと見込まれる。一方、日銀は5月の展望リポート作成に当たり、10%と4月2日に示された相互関税24%の真ん中あたりを前提に経済見通しを作っていたと思われる。このため、25%となれば日銀の経済見通しは下振れそうだ。
しかし、交渉期限は8月1日に延びた。25%で最終決定ではなく、参院選後に妥協点が変わってくる可能性があるとみている。」
交渉期限が再延長されても(されなくても)、「時間切れ」となる可能性が高い と感じます
◎ニューノーマルの可能性も、日本企業は備えを
<上智大教授(米国政治) 前嶋和弘氏>
(交渉が進めば、トランプ氏は関税をもう少し下げてくる可能性もある。8月1日まで猶予を与えられたとみることもできる。)
「一方で、トランプ氏が示した関税の水準がニューノーマルになっていく状況も否定できない。政府の関税交渉と並行して、日本企業は米国に頼らない形での経営を模索していく必要があるだろう。」
挙げ句の果てに現地アメリカから電話会談って、それなら行く必要ないんじゃないの?
ネットでは「マイル稼ぎにはなった」なんて言われる始末。
7回の渡米のうち、今までただの一度もまともに交渉なんてしたことないんじゃないか?
そうでなきゃあの豊田氏が「代わりに交渉しようか」なんて言うはずないでしょ。
ある意味25%で収まってラッキーだったよ。
フェンタニルの問題も長年棚上げした状態だったし、アメリカから見れば障壁でしかない消費税についても言及しないまま。
国防問題も絡んでくるはずなのに、防衛省ともまともに話し合いしていない。
しかも赤沢某も全権委任されたわけでもなく御用聞きでしかないからかわいそうなもんだよ。
総理が財務省をねじ伏せてトランプ大統領と一対一で話し合いすれば解決の糸口も掴めるはずなのに、その気配もない。
全ての不幸の原因はこのタイミングでこの総理だったことなんだな。
>> sawa875 さん
民主主義は自分の支持者ファーストでないと成り立たないのでまあそれは良いんじゃないですか。トランプさんの課題は、政治家の割に業界の構造をあまり理解してない割には、細かいことに口出しして自爆することはないでしょうか。賢い部下がいて、信頼して任せる事を学んだらアメリカ躍進するんじゃないかな。
なんだかんだ言って中国既にジリ貧ですよね。周近平が憲法変えてまで3選して主席になっているから目立つ成果が欲しい所で、トランプさんが少しでも周りを信頼して任せるのが常態化したら中国対抗難しいでしょ。