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食料品に限った減税はどの世代に有利か

消費税を下げれば、若者の負担が減る。そんな意見を耳にすることがあります。確かに若い世代は収入が少ない傾向があり、消費税の負担を重く感じがちです。

しかし、実際のデータをみると、食料品の消費税減税の恩恵はむしろ高齢者世代の方が大きい可能性があることがわかります。

SOMPOインスティチュート・プラス上級研究員の小池理人氏は、「高齢世代は資産は多いが、現役時代より収入が減るため、消費税は彼らに課税する手段として重要」と指摘しています。そのうえで、「若者や低所得者を支援するためには、消費税減税よりも、より的を絞った政策が必要」と述べています。

消費税は、所得が低い人ほど負担感が大きくなる逆進性があると言われています。例えば、年収200万円未満の世帯では収入の約6%が消費税として支払われますが、年収800万円台の世帯では3%台半ばにとどまります。

若い世代は貯蓄が少なく、収入も低いことが多いため、消費税の負担をより強く感じる傾向があります。

ただ、食料品に限って消費税をゼロにした場合、どの世代が最も恩恵を受けるのでしょうか。

総務省の家計調査(2024年)によると、食費(酒類と外食を除く)が消費支出に占める割合は、次のようになっています。

29歳以下:17%
30~39歳:21%
70歳以上:27%

つまり、高齢者の方が食費の割合が高く、食料品減税によるメリットが大きいのです。1人あたりの消費額で見ても、70歳以上が最も多くなっています。

さらに、高齢者の家計状況を見ると、金融資産の平均は約2400万円です。また、引退後は所得税の負担も減っています。

食料品の消費税減税は一見すると若者に優しい政策のように見えますが、相対的に高齢者の方が有利である可能性が高いのです。

若者の負担を本当に軽減するためには、低所得世帯への直接給付や教育・住宅支援の拡充など、的を絞った対策が効果的といえます。

減税→若者の負担軽減と単純に考えるのではなく、本当に恩恵を受けるのはどの世代かを考えることが大切です。
今後の税制議論では、世代間の公平性にも注目していくべきでしょう。


11 件のコメント
1 - 11 / 11
消費税は輸出企業への還付金の為にフランスから始まった税金。
日本の消費税はフランスに倣っていて、
そもそもの成り立ちが「第2次世界大戦後の復興を背景としたフランスの輸出企業への変則的な補助金」だった

日本では経団連と自民党が手を握り
金と票との引き換えに消費税を導入、増税してきた。
消費税の時限減税は面倒なのでやめてほしいです。
給付金で良いと思います。
ただ2万円は少ないと思います。
お、お元気様です(^_-)-☆

なかなか、興味深い問題だね
税金はどうしても得をする人、損をする人が出てしまうね

現在、参議院選で消費税減税を取り上げている政党、候補者
が多いが、本当に深く考えているのだろうか?
票集めの「あめ玉」の様にも見えてくるね((+_+))
実現可能性はさほど高くないと思いながら 適当な話をしてると思います。
大人が買い物してるから・・・ってことでもないのかな。どのような調査かわからないけど(^^;
学生は大人以上によく食べますよo(^o^)o
sawa875
初心者マークsawa875さん・投稿者
マスター

>> chonmage さん

給付金と減税のどちらかが実現するとおもっています。
考えている人がいるのか…
食料品の比率が高い家庭が得なのは当然でしょう
税金は所得税もあるので所得が少ない方が有利です

統計で見れば若年層は贅沢品への支出の比率が高齢世代より多いのでしょう
贅沢品を買わない余裕のない若者であれば効果が高い(つまり困っている若者には効く)

食料品の減税は単純に、生きていくためのボトムに効く社会福祉だと思います
若者vs老人の対立構造で考える施策ではないと思います

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(画像)
「世帯主が60歳以上の世帯の貯蓄額の中央値は1,592万円で、全世帯の貯蓄額の中央値の1,054万円の約1.5倍となっている(図1-2-7)。」

平成29年(2017年)版高齢社会白書(概要版)
2 高齢者の経済状況
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_2.html

 平均値と中央値の乖離(平均値÷中央値)は、世帯主が60歳以上の世帯で約1.5倍。全世帯(全年齢)で約1.7倍
 全世帯の方が、貯蓄額分布の偏りが著しい(高齢者世帯の方が、貯蓄額分布の偏りが減少している)

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>> _カブ さん

(画像)
【転送】高齢者の貯蓄現在高の世帯分布(2009年)
https://garbagenews.net/archives/283206.html

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>> _カブ さん

 エンゲル係数は、分子(食料費支出)増加と、分母(消費支出)減少で、増加する

(画像)
「エンゲル係数(用途分類で算出、二人以上世帯、世帯主年齢階層別)(2023年)」

※「なお今回のエンゲル係数は家計調査における区分として用途分類で算出している。これは各支出対象を使い道で区分したもの。食品を購入したとしてもそれを自世帯の食用としてではなく、贈呈用など別の用途として用いた場合、食料費としてはカウントしない(つまりエンゲル係数には関与しない)。」

直近では27.8%…エンゲル係数の推移(家計調査報告(家計収支編)
https://garbagenews.net/archives/2045697.html

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>> _カブ さん

(画像)
「出典:総務省「家計調査 家計収支編(2024年)」をもとにニッセイアセット作成」

エンゲル係数とは?一人暮らしの目安、都市別・年齢別・年収別も解説
https://note.nam.co.jp/n/nf8071753542c#a09314e8-e75e-4f62-936e-337b961331ff
「一般的に子育て世代となる30~40代では、子どもの成長に伴って食費が増加しますが、収入も安定しやすくなるため、エンゲル係数は比較的安定する傾向です。そして高齢になるにつれて、食費の割合が高くなる傾向が見られます。これは、退職などによって収入が減少する傾向にあるためと考えられます。」
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