アテとおつまみの境界線

　🎵心を見つめるとき　生きていると感じるとき
　　 命が燃えてるとき　夢が広がる海の旅に♪

先月中旬、わたしはフェリー『さんふらわあ』の船内で延々と流れ続けるこの曲を聴いていた。
周りを見渡すと、旅行中と思しき楽しそうな人々。
ああ、この歌でいうところの『夢が広がる海の旅』なんだなぁ。
わたしはどうだ。作業着にボロボロの作業靴。疲弊しきったこの身体。お風呂道具一式を引っさげて船内を移動するトラックの運転手さん同様、お仕事でこの船を利用している。まあ、運転手さんとは違って仕事帰りなんだけど。
『夢が広がる海の旅』でないことだけは確かだ。敢えて自虐的に言うならば『命が燃えてるとき』ではなく『命が燃え尽きそうなとき』だ😰

「河嶋さん、急で悪いんやけど、出張行ってくれへん？」
　電話で告げられた何気ないひと言を安易に受諾したわたしがあほだったかも知れない。とはいえ、介護が必要な親族がいる人や小さな子どもがいる人を急な出張に行かせるのもなんだかなあ、なのだ。
『いいっすよ。で、ゲンバはどこですか？』
「大分と鹿児島」
　察しのいい方ならこの時点で気づいたかもしれない。そう、運が悪かったといえばそれまでの話なんだけど、この九州出張の時期と線状降水帯が猛威を振るった時期は丸被り。悪天候のせいで予定は大幅に狂い、滞在期間は延びまくり。そういうワケで船上のわたしは疲弊しきっていたのだ😫😫

そんな哀しき企業戦士にも、出張先での細やかな楽しみがある。
『晩ごはん』だ。晩ごはんといっても行き先は定食屋さんとかではなく『チェーン店ではない、地元ローカルな居酒屋』へ同僚と繰り出すんだ😁
ここでいう『チェーン店』とは『企業が多数店舗を運営管理する形態の店舗』をさすのであって、鎖の販売店ではありません。平たくいうと『個人経営の居酒屋』ってことDeath😰

地元ローカルな居酒屋に繰り出したら、地元の港で揚がるお魚を刺身で戴きます🐟️🐟️
刺身には日本酒を合わせたいところ。こちらも地元ローカルブランドの安いヤツをチョイス😊😊
そういえば、『刺身』のことを『造り』という地域もあるよね（河嶋調べでは京都～大阪あたり。諸説あり）🤔🤔
刺身と造り以外にも、地方によっては飲みながら戴く食べ物を『つまみ』『アテ』とか呼び方があったりする。なんなら『酒の肴』って言い方もあるよね😳

『つまみ』と『アテ』、それぞれの呼び方に由来とか意味があるんだろうけど、今まであまり違いについて考えたことはなかった。

わたしは客室で缶ビールをチビチビやりながら、暫しその違いについて思いを馳せた……
（部屋にTVはあるけど普段全く観ないからリモコンに全く触れず。スマフォの電波も不安定だから動画とかゲームなんて絶望的なもんで暇だったの😰😰）

①酒の肴
♪肴は炙った　イカでいい
イカは魚屋で売っているけど、お魚じゃない😡
違う、そうじゃない😵
肴の語源を辿ると、『酒に合わせる副菜（おかず）』を『酒菜（さかな）』と呼んでいたのが由来という説が出てきた😲
この説が正しいとするならば、肴は『酒を飲むときに添える料理』なので厳密にいうと重言（二重表現）になっちゃうのだ😰
馬から落馬して骨を骨折する、我が巨人軍は永久に不滅です（永久に滅することがないから不滅っていうんだ）、みたいな😰😰

②つまみ
こちらの語源を辿ると奈良時代まで遡った。
果物や木の実を『つまみもの』と呼んだ
　↓
平安時代に『おつまみ』に変化
だそうで、元々は片手でヒョイとつまめるものをさす言葉だったみたい。居酒屋メニューでいうと枝豆やエイヒレみたいな？？🤔🤔

③アテ
こちらはバリバリの関西弁😆
大阪の和風スタンディングバー（立ち飲み屋、ともいう）に行くと、ファーストオーダーで出てきたドリンクが席に届いた時に客が『すんません、アテの注文いいっすか（来たついでにフードのオーダー聞いてくれよぅ、という意味）』って言ってるのをよく聞く🍶🍶
『お酒にあてがうもの』が転じてアテになったそうな。知らんけど😳😳

④使い分け
近年では、肴とつまみとアテの違いって語源に関わらず使い分けは曖昧な感じ。料理によって呼び分けるヒトは見たことない。なんとなく地域に馴染んだ呼び方があるから、それに合わせてるって感じなのかなぁ🤔🤔
肴もつまみもアテも、お酒とともに供される料理としての意味を持っているのだ😤😤

なのでわたしは、関西で飲む時はアテって言うし、帝都では大人しく『おつまみ』と呼ぶことにしている。
うっかり帝都で『アテ』なんて言った日にゃ、『えっ？大阪の人？？』とか言われて面倒なの😰😰

⑤おまけ
居酒屋で飲んでいる時にこの蘊蓄を語ると、高い確率でウザがられるか嫌われる😵😵




よう知らんけど😰😰😰