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家族機能の外部化と結婚の減少

過去数十年で家事、育児、高齢者介護といった家族が担ってきた役割の多くが、市場サービスや国家による公的制度によって代替されるようになりました。

これは、結婚や家族のあり方に大きな影響を与え、結果として結婚する人が減少する要因の一つになっていると考えられます。

かつて家族は、時間配分に関する特化によって効率性を追求していました。具体的には、主に男性が外で働き、主に女性が家庭内で家事や育児を担うという役割分担が一般的でした。

しかし、電化製品の普及や外食産業、家事代行サービスの台頭により、家庭内での家事労働に時間を割く必要性が大幅に減少しました。

これにより、女性が家庭内の家事労働に特化する経済的なメリットが薄れました。女性の教育水準や就業機会が増加し、家事をする代わりに外で働くことの「機会費用」が上昇したため、市場サービスを利用する方が経済的に合理的な選択となる場面が増えたのです。

役割分担による特化の利益が減少したことで、家庭を築くことで得られる効率性という結婚の大きな誘因が弱まりました。

子育てや高齢者介護といったケア労働においても、市場や国家による代替が進んでいます。保育所の整備が進んだことで、特に核家族世帯の女性の就労が促進され、大卒女性の出産を促す効果も確認されています。

また、介護保険制度の普及により、高齢者介護の負担も、かつてのように家族が全面的に担う必要性が薄れてきています。

これらの変化は、結婚や家族が持つ経済的な相互扶助という機能が外部に移行しつつあることを意味します。

かつては、家族が互いに助け合うことで生活を成り立たせていましたが、今ではその一部を市場や国家のサービスで補うことができるようになりました。これにより、結婚が経済的な安定や相互依存の手段としての重要性を失いつつある側面があると言えるでしょう。

このように、家事やケア労働の市場化・社会化は、現役世代の就業を後押しした一方で、家族内での役割分化による経済的なメリットを弱めました。

かつては、結婚して家族になることで得られた時間的・経済的な効率性や相互扶助の機能が、現代では家庭外のサービスで代替可能になったのです。

この結果、結婚がもたらす経済的な機能が希薄化し、結婚を選択する動機が薄れたことで、結婚する人が減少していると考えられます。

経済的な合理性や必要性よりも、個人の価値観や自由を重視する傾向が強まり、結婚という形態に縛られる必要性を感じない人が増えたとも言えるでしょう。

政策研究大学院大学の北尾早霧教授、学習院大学の深井太洋准教授、シカゴ大学の朝井友紀子助教の研究成果に啓発されました。


3 件のコメント
1 - 3 / 3
私もこれに同意しますね
家内作業から解放される事により女性が男性労働者のライバルになって給与も低下していったのもあるかと思ってます
幼稚園保育所のようなものに投じられた公費の総額÷未就学児の数
→大体400万円くらいだそうです。
長文なにやらよくわかりません。
自分のことで言うと、結婚するかしないかの選択をもう一度やり直せるとしても、やっぱり結婚すると思います。

ついでに子どもがいるかどうかについても、いる方が良いです。たとえどんなに子育てが大変でも、得られることの方が多いです。
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