国宝展? 京都場所
現在大阪市立美術館、奈良国立博物館、京都国立博物館が連携して特別展を開催している。
他の博物館のチケットの半券を提示すれば100円引きになることもあり3館制覇することにした。
大阪奈良と鑑賞した(既報)ので残りの京都国立博物館に出向いた。
前の2館のように国宝がこれでもかとばかりに陳列してあるかと思ったが何か雰囲気が違う。
前の2館は国宝展ということを強調していたが今回の京博はポスターにもチケットにも国宝の文字はない。
「日本、美のるつぼ」が主題で「異文化交流の軌跡」が副題で更に現在大阪で開催されている「大阪・関西万博開催記念」の特別展のようである。
従って展示物も明治時代のパリ、ロンドン、ウィーン、シカゴで開催された万博への出品物が多く
日本の主に美術工芸品が海外に与えた影響や逆に海外からの技巧や精神をどう受け入れたか
上古の大陸から流入した文化をどのように融合させていったか
中世の所謂南蛮貿易が如何にお互いに影響しあったかを再確認するというのが主眼となっている。
目玉はポスターに描かれている俵屋宗達の「風神雷神図屛風」と葛飾北斎の「富岳三十六景」からの3枚の浮世絵だけであるといっても過言ではない。
他は有名ではないが平均点以上の微妙な展示物が多かった。
それでも観客は多く可成りの混雑であった。
最初に西陣織の布地の見本帳や価格表という地味な展示物があり今回の展覧会は切り口がちょっと違うぞと主張しているようだった。
只それだけに鑑賞者の興味や得意分野に合致するものには深く納得できるものがあった。
私が気に入ったのは高さ135cm程ある本邦最大の銅鐸であった。
部屋の中央に置いてあるので全方位から観ることが出来る。
数か所ある外型と中子を固定する型持孔の部分の厚さは全て3mm程あり恐らく全体の厚さも同様であると思われる。
弥生時代の鋳造技術の高かったことが理解できた。
他に青銅鏡もあったが舶載鏡と仿製鏡にジャンル分けされて別の場所に展示されていた。
同じ場所に展示した方が彼此の比較が出来分かり易いのにと感じた。
高松塚古墳出土の海獣葡萄鏡と青龍三年の銘のある四神鏡は手に取って観たかった。
最近は撮影可の展示物を用意していることがあるようだ。
これは隠元禅師が招いた中国の仏師作の羅漢像。
自分の中に仏がいると胸を開いて見せている。
京博旧館
現在は閉鎖中








>> sawa875 さん
老骨に鞭打って3館制覇しました。近年稀にみる快挙です。
3館とも6月15日までの会期ですので是非とも行かれることをお勧めします。
大阪会場が書画工芸品バランスの取れた展示だと感じました。
コメントありがとうございます。