聞こえづらさを解消する新しい技術
聞こえづらさは、高齢者だけのものではありません。
特定の条件下で聞き取りにくさを感じる「聴覚情報処理障害」など、多様な聞こえづらさを抱える人が増えています。
サウンドファンが30代以上を対象に行った調査では、30代の69%が役所や銀行、病院の窓口で声が聞こえにくいと感じた経験があると回答しています。
特に、難聴ではなくても、騒がしい場所で聞き取りづらくなる聴覚情報処理障害の人も少なくありません。
会議や雑談で複数の人が話すと、誰が話しているのか分からなくなるのです。コロナ禍でのマスク着用は、さらにこの問題を深化させました。
音は聞こえても言葉の判別が難しい感音性難聴の場合、音が歪んで聞こえるため、大きな声で話しかけても聞き取りにくいのです。
こうした状況は、職場での孤立感や疎外感にも繋がり、円滑なコミュニケーションを妨げます。
指示をこなすだけの会話では孤立感や孤独感につながりやすく、たわいもない会話や雑談こそが業務上の信頼関係を築く上で必要だと専門家は指摘しています。
聞こえづらさを持つ人々が円滑にコミュニケーションできる社会を目指し、以下のような技術があります。
comuoon(コミューン): スピーカーを通して話者の声を脳が認識しやすいように高精細化し、明瞭に届けます。これにより、周囲の騒音に紛れずに聞き取れるようになり、薬局などでの聞き返しが激減した事例もあります。
VUEVO(ビューボ): 会議で複数の人が同時に話す際に、誰が何を話しているか分からなくなる問題に対応します。
テーブル中央に置いたマイクが会話をリアルタイムで文字起こしし、話し手の方向ごとにテキストを色分けして表示します。
これにより、声が聞き取れなくても、画面で会話の流れや雰囲気を視覚的に把握できます。
これらの技術は、あまり知られていないのですが、従来の補聴器だけでは対応しきれなかった聞こえづらさの課題解決に焦点を当てています。
多様な人々が円滑にコミュニケーションできる社会の実現のためには、もっと普及してほしいと願っています。


しかし、公共交通機関の車内に出没する、「自ら進んで難聴になりたがる人達」にも困ったものです😰 「お◯らしびと」とでも呼ぶか。
下手に注意すると、ややこしくなるのも厄介。