雑記　～ある街の夜の飲み屋街にて～

先日、関西のとある街の夜の飲み屋街を通ることがあり、その時の様子です。

１．自販機との闘い
深夜0時過ぎでした。
とある駅前のお店でたこ焼きを注文しました。
何人か先客があり、焼きあがるのを待っていたら飲み屋のお兄さんでしょうか、片耳にイヤホンをした黒いスーツのお兄さんが目の前の自販機で飲み物を買おうとしています。

千円札を入れようとしているのですが、なかなか入りません。向きを変えたり、折り癖を伸ばしてみたり。
私の方を見て「なんや入らへんねん」と言います。人懐っこい笑顔のお兄さんです。
つられて、私も自販機のお札の挿入口を覗き込みましたが特に異常はなさそうです。「他のお札は？」と聞いたら「他は一万円札しかない」とのことでした。自販機は千円札のみの対応です。

そのお兄さんは、少し離れたところの柵に、酔って上機嫌でもたれかかっているおっちゃんの所へ行き、「お金が入らない」と言っていました。
そのおっちゃんはお店のお客さんのようでした。飲んでから店を出たあと、お兄さんに缶コーヒーを買うよう頼んだようです。自分の荷物が入ったトートバッグをお兄さんに渡していたようで、お兄さんはその中からお金を出していたようです。

今度はおっちゃんが自販機のところに来て自分でお札を入れようとしますがやはり入りません。
やはり私の方を見て「なんや入らへん」と言いながら何故か笑顔です。

折り目を延ばしたり、向きを変えたり。酔っている割には、やっていることは理にかなっています。
何度かやっているうちにお札が入り、無事に缶コーヒーが買えたようです。
おっちゃんは私の方を見て、ニカァという表情で去って行きました。

何と言いますか、お兄さんもおっちゃんも当たり前のように見ず知らずの人に話しかけて、何事もなかったように去っていく様子が面白かったです。多分関東では、仏頂面で一人で黙々と試しているような気がします。

２．パトカーとの戦い
飲み屋やガールズバーなどのキャッチのお兄さんやお姉さん達が道路脇に並んでいました。
そこへパトカーがやってきました。
「キャッチのお兄さん達！解散！お店に戻って！」とスピーカーで呼びかけます。

お兄さん達は一旦移動しました。
が、すぐに戻ってきました。と思ったらパトカーも戻ってきました。
3回くらい繰り返していました。何かお約束の行動なのでしょうか。
その後、私はその場を離れましたのでどうなったのかはわかりません。まさか一晩中繰り返していたわけではないと思いますが。


夜の飲み屋街を日常的に自主パトロールしている良い子の皆さんには珍しくないかもしれませんが、私はお酒を飲みませんのであまり夜の飲み屋街に行くことがなく、普段見ることない光景で興味深かったです。