二胡もどきを作った
中国の民族楽器に二胡というものがある。
馬のしっぽの毛で弦を擦って音を出す。
このことから分かるように中国i域外の騎馬民族発祥の2弦の楽器である。
唐の時代に中国に伝わったというからバイオリンよりも500年以上古い歴史がある。
近年では女子十二楽坊とかの楽団の影響で日本でも知られるようになった。
この楽器の最大の特徴は2本の弦の間に弓の毛が入っていることである。
演奏時は本体と弓は一体化していて離れることはなく2本の弦の間を行ったり来たりするだけである。
更にこの楽器にはギターのようにフレットもなくバイオリンのように指板もない。
又弦長を自由に変えられることも特徴である。
ギターの場合ナットとブリッジが固定されているので調律は弦の張り具合で加減するしかない。
バイオリンの場合ナットは固定されているがブリッジ(駒)は動かすことができる(と言っても数ミリの範囲であって基本は動かさない)。
これらに対し二胡はナット(千金又は千斤という)も駒も動かすことができるので弦長は奏者の腕や指の長さによって自由に変えられる。
音程を出すには弦を押さえなければならないがその動作は宙に浮いた状態で行われる。
押さえる力によって音程が変わるので軽く触れるだけが良い。
敢えて強く押し音を変える奏法もある。
奏者に近い弦を内弦といい遠くの弦を外弦という。
調律は内弦をDに外弦をAに合わす。
これはバイオリンの内側2本と同じである。
内弦でドレミファ外弦でソラシドとニ調の音階が弾ける。
制作にあたっては例によって手持ちの材料で使えそうなものを探した。
棹は以前笛を作った時の塩ビ管があるが中空であり弦の張力に負けて撓む怖れがあるので直系15mmの園芸用の支柱に布を巻いて中に差し込んだ。
胴は業務用ラップの巻き芯を利用した。直系90mm厚さ5mmで頑丈である。
底の木片は楽器を腿の上に置いたとき安定するように付けた台座である。
中央の駒は大正琴の駒を転用したものである。
ペグは大正琴のものを再利用。
出来上がった。
今回はアコースティックである。
今回新しく購入したのは弦だけであった。
アマゾンでの評価は両極端であったが私のはハズレの方であった。
長く弾いていると弓が滑ったり雑音が入るようになり松脂を頻繁に塗らなければならない状態であった。
現在新しい弦を注文中である。
折角の二胡であるので中国の曲をと思ったが短い曲で妥協した。
今回をもって楽器作りは終了とする。







>> スパイシーニョ@旧しっかり八兵衛 さん
飽くまでも「もどき」であり自己満足の域を出るものではないことは自覚しています。少しでも経験のある方から見たら児戯に等しい噴飯ものでしょうが厚顔無恥を承知で時々投稿しています。
コメントありがとうございました。