帝都侵攻記～ここ、どこですかぁ😭😭😭～

11月末位の時期に、お仕事の用事で東京に呼び出されました。東京は何度か観光で行ったことがありますが、車で行くことが殆どだったので……
電車でひとり東京へ、なんてのは初めてなのだ😰

このお話は、何の下調べもせず帝都に独りで侵攻を試みた哀れなヒトのお話Death😰
いつものように面白おかしく話を盛っているので、100%真に受けないでね😃

「では宜しくお願いします。来週、東京でお待ちしています」
『ふぁい😰』
そう言って最終確認の電話を切ったわたしは、深い溜息をついた。
約束の時間に現地へ行こうと思えば、当日の始発に乗れば南大阪の片田舎からでも十分間に合う。
とはいえ、極度の方向音痴であるわたしのことだ。途中で道に迷って遅刻するに決まっている。だから自腹で前泊することにした。
午後の約束をしているので、東京都内に宿泊すれば遅刻することなんてないだろう。帝都大停電、とかで電車が全く動かなくなっても歩いて行けるはずだ。
しかしまあ……
東京にしろ京都にしろ『都』という文字がつくところはどうしてこんなに宿泊費がお高いんだろう。
わたしはこれまでの経験と知識を総動員して、どうにか安くてお風呂の広そうなビジネスホテルを某大手宿泊サイトで予約した。

出発当日。
遂にわたしはクリスマス直前のジングルベル一色な街中に身を投じることになってしまった。
街はジングルベルだがわたしはシングルベルだ。
そんなつまらないこと言ってる場合かよ😰
まあ、出張なんぞいつものことだから別にどうってことはない。荷造りも列車のチケットも手配は万全👍️
ただ、これほど長距離なんてのは滅多にあるもんじゃない。ふだんお仕事しているエリアは大抵近畿圏内プラスアルファ位のもんだ。
慣れない地名や駅名に違和感と少しの不安を覚えながら支度を済ませると、南大阪から電車を乗り継いで新幹線へ。

お仕事は明日だから、今日はテケトーに帝都をブラブラして……あ、そうだ。折角帝都まで行くんだから吉田類の酒場放浪記で紹介されてた飲み屋でも巡って、前後不覚にならぬ程度に楽しんでから宿に行けばいいんじゃね？😃😃

そう考えながらスマフォを弄くり回し始め（まず見るべきは今日の目的地である宿までのルートとかなんだろうが、真っ先に見たのは酒場放浪記の放浪マップ）、新大阪で買った缶酎ハイを一口飲んだあたりでふと不安になった。

『新大阪で買ったお酒、東京まで持つかなぁ😰』

先に断っておくが、幾ら酒好きとはいえ列車内で酩酊するまで飲む程あほではない。ていうかわたしの席は窓際。飲み過ぎてお手洗いに行く度に隣席のヒトを立たせるなんぞ迷惑以外の何ものでもない。
そう考えて緻密な計算の元で買った分量だ。
それよりも新幹線を降りた後、どうやって帝都を移動するか考えておこう（ここでやっと気づく）。
東京駅の乗り換えなんて方向音痴で田舎者のわたしには上手くできそうもない。ならば潔く東京駅で降りて、予約した宿まで歩くのもアリか。
Googleマップによると、東京駅で降りて歩いて行けば上野公園の外れに取った宿までは一時間半もあれば着くらしい。
ならば歩こう。途中で秋葉原に寄れるカモ。
アキバと吉田類がわたしを待っている😁😁

そんなことを考えている間にも新幹線はもの凄いスピードで帝都へと突っ走る。折角『窓際の席を抑えて富士山ビュー♪』とか思っていたのに、帝都の攻略ルート検索に夢中になって富士山をものの見事に見逃し、ちょうど二つ目の缶酎ハイが空く頃、新幹線は定刻通り東京駅に到着した。

さて。

東京駅に着いたものの、出口が沢山あり過ぎてどっちに行けばいいのか皆目見当がつかない。人の流れに乗って歩いていたら、聞いたこともないような路線の乗り換え口に辿り着く。
違う、こっちじゃない。
（実はそれが正解だったのは後日知る😰）
よくわからないまま駅構内を徘徊し、挙げ句に思っていたのとは正反対の出口を出てしまった。うええぇえん。

スマフォ持ってるんだから地図アプリ使えよ、と言われそうだがアプリの地図を見てもよくわからない。現在地をアプリで確認しても、歩き出したら何故か正反対の方向に。人がめちゃんこ多いから、地図アプリを見ながら歩くなんて無理。何人のヒトにぶつかって迷惑かけるかなんて考えたら、ながらスマフォなんて選択肢は即排除。
それでも頑張って『こっちだ！』と思う方向に歩き出すものの、てんで明後日な方向に歩いて行く。
そういえば毎日新聞の『アサッテ君』ってまだ連載してるのかな。新聞読まなくなったから知らんけど。
余計なことを考えていたら、更に道に迷う。
段々混乱してきた。こうなるともうワケもわからずテケトーに道を突き進む。

そうして徘徊を続け、上野公園に迷い込んだあたりでわたしの脳は完全に思考を停止した。
もう無理だ。
完全に迷ってしまった。


うわああぁぁぁん😭ここどこですかぁぁぁ😭😭😭


こんなことなら「なんなら私が当日東京駅までお迎えに上がりましょうか」と言ってくれたご厚意に甘えれば良かったのか。いや、それは社会人としてどうかと思う。VIPでもないのに何様のつもりだって話だ。
わたしが極度の方向音痴であることを知っている皆さんが気を利かせて（いや、たぶん遅れてこられたら迷惑だからが正しい）提案してくれたのに、わたしはそれを無下にしてしまった。
万策尽き果て、呆然と立ち尽くすわたし。
目的地はこのあたりのハズなのに……
そんなとき、半ベソ状態で空を見上げたわたしの視界にある看板が飛び込んできた。

『🏮立呑み🏮』
おおおぉぉぉ！疲れ切った企業戦士の給油所がこんなところにあるではないか！！
ここで軽く一杯引っかけて落ち着こう。気持ちが落ち着いたらお店の人に宿の場所を聞けばいい。

『ふうっ』
一息ついたわたしは、予定より若干多めの支払い（帝都の物価が高いのもあるが、わたしの自制心が欠けていたのが大きい）をしながら恐る恐る店員さんに尋ねた。
『あの……このあたりに○○ホテルってありますかね……？』
店員さんが不思議そうな顔をしている。
へっ？
ひょっとして、まだわたしはとんでもなく離れたところにいるのか？？

「ああ、そのホテルならこのお店の道向かいですけど？？」



なぬっ😰😰
どこまで方向音痴なんだよ、全く😭😭