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和の国の神さま/桜井識子〜古事記の真実

桜井識子さんの著書では
「神仏のなみだ」に並んで好きな本。
著者は、神仏研究家と紹介文にあるが、一般的にわかりやすい解釈でいうなら「霊能者」。
だけど、書籍から受けるイメージは、なんだかおっちょこちょいな普通のおばさん。
今著作では九州の神社を巡り、古事記の天孫降臨から神武東征の真実を綴る。

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宗教めいたところはさらさらなく、高い視点から諭すような語りもまったくない。
古事記などの神話すらほとんど無知。そもそも神話は架空のものだ、と興味もなかったという。
ところが、霧島神宮の御祭神と会話して、どうやら御祭神が神話のモデルとなった人物だったと知る。

※ちなみに御祭神ニニギノミコトとは古事記ではアマテラスの孫、天孫降臨した神、神武天皇の曾祖父と伝えられている。

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この後、識子さんは九州各地の神社を巡り、霧島神宮の御祭神ニニギの息子が、宮崎神宮の御祭神で、その息子イワハレビコ(神武天皇?)が大和に東征した、という話を聞き出し、(ニニギの息子とされている)ウガヤフキアエズという人物は鹿児島の王で、ニニギの血統ではなく別人だったと解明する。

その他、開聞岳で天照大御神の声が聞ける、という話、霊能力アップ講座もついてます。

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僕自身、宮崎県高千穂町の天岩戸神社に参拝し、天岩戸を拝観させていただいたとき、神話はまったくの架空の話ではなく、モデルとなった事実がある、と宮司さんに解説されましたが、文字のない古代、口伝で伝えられた話が、いつの間にか神話に変わっていった、というのは、さもありなんと思います。

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そういえば、僕も高千穂峰に登った時、ヤタガラスを見ました。

ちなみに前述の「神仏のなみだ」は、東日本大震災の時に神様は何をしていたのか、ということが綴られた書です。
この本は感動して泣けました。こちらもオススメです。


8 件のコメント
1 - 8 / 8
おれんぢ式部さんの投稿で俄然興味が湧きました。
私もぜひ読んでみたいと思います。

>> なかっぴ さん

記紀神話に関心のある方なら、日本という国がどう作られていったのかに興味があるかとは思いますが、改めて想像するに、文字もない、地図もない、そんな時代に九州から奈良へ向かった、というのは途方もない話です。

当時のクニというのは集落のことで、乱暴者が得をするような社会だったのが、ルールが作られてまとまっていく、それと御神託が疑いなく信じられていた、という古代を想起できました。

僕自身は、超古代、遺跡から考察するようなこ難しい本もいくつか読んでいますが、この本はチョー優しい。悪くいえば物足りない。
しかし、見えない世界から古事記を紐解くと、学者の論文のような話とは違い、当時の人々の素朴な思いが浮き上がってくるのが、読んでいて楽しい本ですね。

>> おれんぢ式部@🪳バル㌠🪳 さん

早速、和の国の神さま、神仏のなみだ共に購入しました。
到着し次第読みたいと思います。

>> なかっぴ さん

以前に、同著者の「死んだらどうなるの」を投稿したときに、死後の世界に懐疑的であったようなので、なかっぴさんは、こういうジャンルに興味がないものだと思っていました。

よろしければ、読後感想などをお聞かせいただければ嬉しく思います。
 古事記自体が面白いお話ですよね。旧約聖書なんかもそうですが、何処までが作り話か、何処までが史実か、何処までが話の元ネタがあるのか。どれも太古のロマンですよね~。

>> じんで@肘の君 さん

僕的に、古事記日本書紀の最大の疑問は
魏志倭人伝に語られる「卑弥呼」は記述がないことですね。
かたや日本人が書いた正統な日本史、かたや隣国が認めて金印を贈った確かな交流の証がある国ですよね。

で、邪馬台国はどこにあったか、と今だに解決しない話になる。
三国志の時代と古事記の時代の重なる部分で日本の国王をみれば、かたや天皇はすでに14代前後続いてきていたことになる。
日本に邪馬台国と大和国という別々の国が同じ時代にあったのか、古事記の記述が嘘っぱちなのか、はたまた邪馬台国を大和国が滅ぼしたか支配したかを隠しているのか?

こういう部分が最も知りたいことではありますが、この本には卑弥呼の記述はありません。
邪馬台国問題は日本史の代表的なミステリーですねぇ。

 井沢元彦さんが学校では教えてくれない日本史の授業という本で面白い説を唱えています。

 魏志倭人伝が書かれた頃の中国語で邪馬台を発音すると「ヤマド」に近いそうです。つまり魏志倭人伝で倭国について邪馬台国と表記しているのは大和国、大和朝廷だというのですね。言われてみると卑弥呼の時代日本に文字なんてないから全てにおいて口伝ですよね。大和を当時の中国語の音に最も近い漢字を当てて書かれたのが魏志倭人伝と考えるのは辻褄が合いますね。
 じゃあ卑弥呼は、当時の中国語でどんな発音だったのかはこの本では書かれてないのが片手落ちっぽく聞こえるんですが、卑弥呼と呼ばれる神官を大和朝廷の王と勘違いしたという説もありかもしれませんね。

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>> じんで@肘の君 さん

卑弥呼は職業名だという説もありますが…
卑弥呼が治める邪馬台国、
天皇が治める、大和国。
大和は奈良。でも邪馬台国は場所不明。
おっしゃるように、邪馬台国が大和国のことだとすると、卑弥呼は天照大御神のモデルだという説が信憑性がある。

しかし、この説をとると(この本を信用して)ニニギが宮崎県に生まれ、孫が奈良に向かい大和で建国した、というのは記紀の記述の紀元前660年よりはるか後の話になる。

日本書紀が歴史を水増しして建国の古い国だと記述しているのは今や歴史学者の見解ですから、そこは支持するとして

この本では「何故奈良に向かったのか」と聞かれ「御神託である」と存在が答えている。
誰の御神託か「お前の言葉でいうとアマテラスだ」と答えた。
このつながり方は「おお〜」という感じでしたね。
※写真は佐賀の吉野ヶ里遺跡です。
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