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【サラブレッドヒーロー列伝】京成杯AH★生涯1度の鬼脚! マティリアル

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今週から、いよいよ秋競馬開幕!
ということで、恒例の開幕週ハンデ重賞 
京成杯AHの勝馬からマティリアルの登場です!
因みに当時は【京王杯】だった。

【1987年のスプリングステークスで最後方の位置から差し切り勝ちを収め、同年のクラシック路線で人気を博す。
2年以上の低迷期を経て、1989年の京王杯オータムハンデキャップで勝利を挙げたが、コール後に右前脚を骨折。
術後の経過で大腸炎を発症し死亡した。】

鬼脚は京王杯ではなく、スプリングステークスですが…。(^-^;)

血統
父 パーソロン
母の父 スピードシンボリ
この血統構成は七冠馬シンボリルドルフと同じで、大きな期待が寄せられた。
オーナーは和田共広

主戦騎手はルドルフと同じ岡部騎手で
新馬、特別を勝って皐月賞トライアルの
スプリングステークスに1番人気でとても届かない位置から差しきり勝ちをして
岡部騎手に【ミスターシービーしちゃった!】と、おどけたコメントをさせた。(^^*)

このレースは最後にお楽しみ下さい。(^^)

しかし岡部は後に『馬の反応が鈍かったから、 あんなレースになってしまった。どの馬も目標にし、万全に仕上げ、全力で走るクラシックを制するためには、どんな展開になっても素早く反応出来る能力が必要。あのレースで大騒ぎされて、内心ヤバイなあと思っていた。』と語っている。

1番人気の皐月賞は追い込み届かずサクラスターオーの3着
競走後、和田の指示によりマティリアルは中山競馬場から直接シンボリ牧場へ放牧に出された。これは牧場所有施設で和田が自ら陣頭指揮をとり調教するためであった。しかし牧場では異様な光景が見られた。マティリアルの馬房の前でずっとその様子を見守る和田の姿があり、様々な薬も投与されていたという。これはかつてのシンボリルドルフに対しても同様であったが、ルドルフほどの図太さがないマティリアルには逆効果にはたらき、美浦トレーニングセンターに戻ったときにはストレスで疲弊した様子であった。

ダービーは単枠指定の1番人気。
調教師は「内心『やめてくれ」と叫びたい気持ち」になったという。
「人気を煽るだけだしファンの方々に迷惑を掛けるから」と競馬会に単枠指定の取り消しを求めたが容れられなかった。

後に岡部は「乗りたくなかった。本当にダービーには乗りたくなかった。
マティリアルは出れば必ず1番人気になることは分かっていたし…。
で、ダービーでしょう。雰囲気からして独特のものがある。万全の仕上がりならともかく、僕としては乗りたくなかった」と述べている。
ダービーはメリーナイス(藤田菜七子の師匠、
根本康弘騎乗)の18着と惨敗した。

この後、秋のセントライト記念7着を最後に岡部騎手は離れ、
マティリアルのスランプ(14戦未勝利)は2年に及ぶ。
2年後の七夕賞で4着、マイル戦の関屋記念で2着と復調の気配をみせ、復活への自信を深め、秋シーズンの緒戦・京王杯オータムハンデキャップで約2年ぶりに岡部への騎乗を依頼。岡部も調教師の熱意とこの競走の重要性を感じ、これを快諾した。
そのレースがこちら…

今年のダービーでルメールの神騎乗が話題になりましたが、岡部騎手はこのレースで
当たり前の様に追い込み馬のマティリアルを先行させ、場内がざわめいているのが聞こえていますね!(^^)
岡部は「マティリアルに往年の力はなく、最も確率の高い競馬をした方が良い」と考 え先行策をとった。
20年以上前から既に神騎乗!
さすが岡部騎手です!(^_^)

そして なんと!ゴール後、
岡部騎手ガッツポーズ!(^^)

これは極めて珍しく、今では競馬コメンテーターとして格好がついているが、現役時代の岡部騎手は、いつも仏頂面で不機嫌そうで必要以上は話さない極めてインタビューしづらい、
テレビ映えしない騎手代表だった。
その岡部騎手がガッツポーズ!なのだから、
マティリアルへの思い入れがわかる。

このレース、私は中山競馬場のゴール前でライブで見ていたが、ゴール後ガクンと馬が前のめりになり岡部騎手が下馬し、馬運車で運ばれ心配だったのを思い出す…。(T_T)

なにせ、あのスプリングステークスから2年ぶりの勝利!
(現役競走馬の2年である!)
岡部騎手で、しかも中山競馬場で
1番人気での勝利の後である!
後日のマティリアルの葬儀では、あの岡部騎手が泣いていた!
珍しくガッツポーズをみせた岡部は後に
【 あれは、ごく自然にそういうポーズになっちゃったんです。2年以上もどん底に落ちていて、重賞レースで復活する馬なんて、そういるもんじゃないからね。また僕にしても、2年も乗らないでいて、久しぶりに勝ったんだから、 この勝利はうれしかった。そ ういう思いが、自然に出たんだろうね】と語っている。

2年ぶりに【あの!中山競馬場で】
勝って、そして故障発生、
予後不良なんて…哀しすぎる!(ToT)
中山競馬場に設置されている馬頭観音に
マティリアルのたてがみが納められている。

そしてマティリアル、その伝説のレース、
スプリングステークスがこちら!

岡部は「仮定のことは話してもしょうがないけど、もしダービーに出ていなければマティリアルの素質なら、中距離のG1なら一つや二つはとれていると思う。それだけに惜しい馬だった」と語っている。また岡部は自著『勝負勘』において「マティリアルと「やめる勇気』」という一節を設け、次のように記した。
【あの春に、皐月賞、ダービーと使わずに休ませてたなら、どれだけ強い馬になっていたのかわからない。戦う勇気より辞める勇気。そうしたことをマティリアルに教えられたのである。そんな意味でいえば、ルドルフと変わらないくらい私に大きなものを教えてくれた馬だった。】
日本中央競馬会の広報誌『優駿』が2004年に行った「個性派ホースベスト10」という企画では、1980~2000年代の追い込み馬部門において、識者投票で5位、読者投票で6位に選ばれた。講評を担当した須田麿雄は「要するにスプリングsだけといえばだけなのである。皐月賞3着時を入れても2度。 では、なぜ1度や2度だけなのに今でも思い出すのか。それは単純にその1度が凄すぎたからだ。
岡部幸雄に『ミスターシービーしちゃった」と軽口を叩かせるほと`のレースだったからだ。
一回だけのレースで一生に相当するほどの競馬ができる、 ということを見せてくれた馬だった」と評した。

私にとっては歴代ナンバーワンの鬼脚です!
(^O^)v

【追記】
この投稿画像の競馬ブーム華やかなりし頃の映像(安っぽいセットと懐かしい女性の方)
たまりませんね!
(*^-^*)


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