iOS14.5と楽天バンドルの話（マニア向け）

iOS14.5が出ましたね。

楽天のキャリアバンドルもやっとできたようです。マニアの方に少しばかり情報提供したいと思います。（マニアでない方にはほとんど役に立たない情報かもしれません。）


Apple社サーバーのキャリアバンドル配信用リストVersion.xmlファイルを読み解くと、いろいろなことが分かってきます。

44011で検索をかけると、Rakuten_jpというのが上がってきます。これで楽天用のキャリアバンドルができたんだなというのがはっきりと確認できます。

その一つ上の44010のドコモにも少し変化がありました。今までMVNOsというキーはなかったのに、今回からできました。結局はDocomo_jpというファイル名なので中身は違わないと思うのですが、simのGID1という項目にある一定の英数字が書かれているとこちらのほうに飛ぶようです。これはもしかしたらアハモ用なのかもしれません。社内的な都合で分けているのかもしれません。


※Version.xmlのファイルに出ているコードをそのまま表示するのはまずいのではないかというご意見をある方からいただきましたので、画像に手を加えて、直接的には分からないように訂正させていただきました。

ドコモと同じように、ソフトバンクのほうにもMVNOsのキーのところに新たにSoftbank_jpの項目が現れました。こちらもsimのGID1の項目に書かれている英数字で飛ぶようになっているようです。これはLINEMOの関係でしょうか。

KDDIのほうも同じようなことが起きています。これまではsimのICCIDによって分岐していたのですが、新たにsimのGID1、GID2の項目に書かれている内容によって分岐するようになっています。こちらはpovoの関係なんですかね？

Version.xmlファイルに対して、改めてRakuten_jpで検索をかけると、iOS14.4の場合は45.1のキャリアバンドルが、iOS14.5の場合は46.1のキャリアバンドルが読み込まれることが分かります。

そこのURLに書かれている場所に飛ぶと、ipccファイルがダウンロードできます。

ipccファイルを解凍して中をのぞいてみると、画像のような構成になっています。こちらはiOS14.5、46.1のipccファイルの中身です。

このファイルのうちのcarrier.plistに書かれている内容に従って原則iPhoneは動作することになります。ただし、iPhoneにもいろんな機種のシリーズがあって性能が違うので、それぞれのiPhoneシリーズに合わせて動作させることができようにoverreidesのplistが用意されていて、それがcarrier.plistに上書きされることになります。

機種別の記号番号は画像のようになっています。

先ほど示した画像はiOS14.5のものでしたが、iOS14.4のものを見てみました。一見するとほとんど同じように思われます。iPhone12シリーズのoverridesのplistの中身は、5Gの関係で多少違っているかもしれません。

iOS14.4用とiOS14.5用を見比べていたら、ある大きな違いに気づきました。iOS14.5用のファイルの更新日付が03/03/31になっているのに、iOS14.4用は03/04/21となっています。これはつまり、最初はiOS14.5のリリースに合わせて準備していたが、急遽iOS14.4のほうにも対応できるようにしたということなのでしょう。

実際にiPhone12 miniをiOS14.5にした場合の表示を示します。

こちらはiPhone SE2の表示です。5Gに対応していないので、表示項目が少なくなっています。

以上、iOS14.5に関するマニアックな話でした。


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