●新春カルタ会●

クロハナさん

マスター

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"猫カフェノラボス"
場所は接客フロア。
カフェ毎年恒例の新春カルタ会が行われようとしていた。
読み上げはノラボスである。
「それにしても全員でカルタを囲むなんてさ。ふつーグループに分けない？」
白猫のコマがぼやいた。
「シッ！ 始まるわよ」
と茶々丸。
「読むぞ。アゴの裏に〜ノミがいれば」
猫たちが一斉に札に飛び掛かった。取ったのはクロハナだった。
「中々のスピードねクロハナさん…」
クロハナは黒い口元でニヤリと笑った。
「次いくぞ。またたびの〜香り嗅げば」
「うらあ！」
「ニヤアアアアオ！」
激しい攻防。今度はミイコだった。
「普段は大人しいクセに……」
コマはすでに息があがっていた。何故かは知らないが…。
そして、後半に突入した頃だった。
「次いくぞ。猫路島〜」
コマが突然目を血走らせると、トビウオのように飛び掛かる猫たちにあらゆる技をかまして蹴散らした。
「ハア…ハア…やっと…取ったわ。最高の一枚よ」
その代わりに、他の猫たちは地べたに全滅していた。
こうして、今年のカルタ会も最後まで遂げずに終わってしまったのだった。

これ以上ありません。