- 285
- 37
- 314
ギガの減りはどのくらい? よく使うアプリのデータ通信量を調査【2022年版】
ライター/ウェブ編集。2001年からウェブコンテンツ業に企画・ディレクションとして携わる。2012年よりフリーライターに。女性向けコンテンツのほか、アプリ、旅行、生活、クルマ、働き方など様々な分野で執筆中。趣味は狛犬巡り。日本参道狛犬研究会会員。
最近は「20GBで○○円」など、ある程度1カ月の通信量が決められたプランを多く見かけます。でも、そのデータ通信量って自分にとって多いの? 少ないの? いまいちピンとこないですよね。
そこで今回は、日常的に使っているアプリのデータ通信量を調べてみました。
検証方法
2017年に行った同様の検証記事では、通信量をチェックできるアプリを使って測定していましたが、今回はiPhoneの「設定」アプリを使って測定します。
iPhoneの「設定」アプリで通信量を測定
「設定」>「モバイル通信」を開くと、「モバイル通信プラン」の下に、アプリごとのモバイルデータ通信量が表示されます。
一番下にある「データリセット」を押すことで、これまでのデータ通信量を0MBにリセットできます。今回はすべてのデータ通信量を0にしてから検証をスタートします。
使用するスマホ
機種:iPhone 12mini
バージョン:iOS15.6.1
iPhoneにはデータ通信量を節約できる「省データモード」がありますが、今回はこの機能をOFFにして検証します。
なお、機種やOSのバージョンなどによって通信量は多少異なるため、検証結果はあくまでも一つの目安に留めてください。
使用するアプリ一覧
筆者のよく使うアプリを中心に検証します。
カテゴリ | アプリ | 内容 |
---|---|---|
ブラウザ | Safari、Google Chrome、Yahoo! | Japanトップページ+5記事の閲覧 |
SNS | Twitter、Instagram、TikTok | 5分の閲覧+1投稿 |
動画 | YouTube、Amazon Prime Video | 5分程度の視聴 |
音楽 | YouTube Music、Apple Music | 5分程度の視聴 |
マンガ | LINEマンガ、ジャンプ+ | 3話分の閲覧 |
キャッシュレス決済 | PayPay、d払い | 1回の支払い |
チャット | Slack、ChatWork | 10分の閲覧+5回投稿 |
さて、結果はいかに?
インターネットを閲覧できる「ブラウザアプリ」
まずは検索や閲覧など、日常的に使っているブラウザアプリから。
今回は、ブラウザアプリのトップシェアを誇る「Google Chrome」と、iPhoneのデフォルトのブラウザアプリ「Safari」で検証。Yahoo! Japanトップページと5記事、同じページを表示させました。
●iOSダウンロードページ
Google Chrome / Safari
キャッシュ(表示したウェブページのデータを一時的にコンピューターに保存する機能)が働いていると通信量に影響しそうなので、今回はキャッシュを削除後に検証しました。
はたして結果は……
Chromeが37.2MB、Safariが58.5MBと大きな差が!
前回の調査でもChromeに軍配があがっていましたが、今回も同様の結果に。ただ、それぞれで表示される広告が異なっていたので、それが通信量に影響している可能性もあります。
ということで、再度同様の検証をしたところ、
2回目:Chromeが15.5MB、Safariが17.0MB
3回目:Chromeが13.6MB、Safari10.1MB
となりました。1回目は「Chromeのほうがデータのコスパに優れているのかな」と思いましたが、一概にそうとも言い切れない結果です。
ちなみに、Android版のChromeには通信量を抑える「ライトモード(データセーバー)」が搭載されていましたが、バージョンM100で廃止されています。
テキスト・画像・動画などで交流「SNSアプリ」
SNSアプリはTwitter、Instagram、TikTokの3つを検証。
5分の閲覧+1回の投稿で、どのくらい通信量がかかるか測定します。
●iOSダウンロードページ
Twitter / Instagram / TikTok
Twitterは画像付きで投稿、Instagramも画像を投稿、TikTokは9秒の動画を投稿しました。TwitterとInstagramで動画の閲覧はしていません(ストーリーズも含めて)。
それぞれ特徴が異なるSNSなので、結果も大きく異なると予想していましたが……
案の定、TikTokのデータ通信量が一番に! やはり動画データは容量を多く消費するようで、他のアプリと比べても飛び抜けて多い結果に。視聴や投稿するときはWi-Fiのある環境で行った方が良さそうですね。
次いで多かったのが画像中心のInstagram。そして一番少なかったのは、テキスト中心のTwitterでした。
なお、表示させたコンテンツは今回はじめて見るものなので、キャッシュは影響していないと判断します。
多彩なコンテンツがそろう「動画配信アプリ」
続いて、比較的短いコンテンツが並ぶ「YouTube」と、映画やドラマなどを配信している「Amazon Prime Video(略してアマプラ)」を比較。どちらもトップページ>コンテンツページ>視聴という流れで5分ほど動画を再生しました。
●iOSダウンロードページ
YouTube / Amazon Prime Video
その結果は…YouTubeの方がデータ量が多いという結果に!
改めて画質(解像度)の設定を確認したところ、YouTubeは「自動(使用状況に応じて最適になるように調整)」となっており、実際に観た動画は360pでした。
それに対してアマプラは、ストリーミング品質が「中」になっていて、実際に観た動画は「720p(HD)」でした。
なぜYouTubeのほうが画質が低いのにデータ通信量が多いのかは謎です。もしかすると、YouTubeはホーム画面を開いたときに表示されている動画が自動で再生されるのですが、アマプラは自動再生されないため、その分の差が出たのかもしれません。
ながら作業や移動時に欠かせない「音楽視聴アプリ」
映像なしの音楽だけでは、どのような結果になるのでしょうか? ストリーミング再生のデータ通信量を測定するべく、「YouTube Music」とiPhoneにデフォルトで入っている「Apple Music」のラジオ再生を試してみました。
●iOSダウンロードページ
YouTube Music / Apple Music
その結果は、Apple Musicのほうがデータ通信量が多いという結果に!
改めて設定を調べてみたところ、YouTube Musicは「標準」、Apple Musicは「高音質」がデフォルトの設定になっていました。
Apple Musicの設定を「高音質」から「高効率」に変更して同様の検証をしたところ、なんと37.0MB→5.3MBという結果に!
間違いなくデータ通信量の節約になりますが、音質を下げても音楽やラジオを楽しめるかどうかは、ぜひみなさんの耳で確かめてみてください。
場所を選ばず楽しめる「マンガアプリ」
スキマ時間にサクッと楽しめるマンガアプリ。電車でも読んでいる人を多く見かけます。今回はLINEマンガとジャンプ+で、それぞれ3話ずつ楽しみました。
●iOSダウンロードページ
LINEマンガ / ジャンプ+
アプリごとに配信作品が異なるので、横読みのモノクロ作品1本、縦読みのカラー作品2本をそれぞれのアプリで閲覧。どちらもダウンロードではなく、ストリーミングで読んでいます。
結果は…意外にもジャンプ+のデータ量が膨大に!
YouTubeやアマプラよりも多い数値にビックリ。
縦読みの作品はページ数がないので不明ですが、LINEマンガのモノクロ横読みマンガは14P、ジャンプ+は25Pの作品でした。
11Pの差が倍以上のデータ通信量の消費につながるとは思えないので、もしかすると縦読み作品もジャンプ+のほうが1回分のボリュームがあるのかもしれません。なお、アプリ内で動画広告などが入ると通信量が多くなりそうですが、私のスマホでは表示されませんでした。
いずれにせよ、マンガの世界に浸りたい場合は、データ容量に余裕があるときにするか、Wi-Fiに切り替えたほうが良さそうです。
現代の支払いの定番「キャッシュレス決済アプリ」
コロナ禍ですっかり定番となった電子マネー。使っている人も多いのではないでしょうか。数ある中から選んだのは、使用頻度が高そうな「d払い」と「PayPay」です。
ちなみにd払いが多くなったのは、検証中であることをうっかり忘れてポイントまで付けてもらってしまったからかも……。ポイントをつけるためにポイントカードを開き、サーバとのデータのやりとりも発生し、その分の通信量が発生していると想像できます。
それでも、これくらいのデータ通信量なら、買い物のたびに通信量を気にしなくてもよさそうですね。
移動中にも欠かせない「チャットアプリ」
最後にチェックしたのは、日頃の業務で使うチャットアプリ。
移動中もチェックは欠かせません。今回使ったのは、筆者が日常的に使っている「Chatwork」と「Slack」です。
10分の閲覧と5回の投稿を行います。なお、ふだん写真などのデータはスマホでやりとりすることがあまりないので、投稿はテキストのみで測定します。
他のアプリと比べても少なめの通信量です。文字ベース&仕事で頻繁に使うものだからこそ、あまり通信量がかかると困ってしまいますよね。でもこの結果なら、さほどデータ通信量を気にしなくて良さそうです。
結果発表!
ここまで行った結果を表にまとめてみました。
カテゴリ | アプリ | 内容 | 結果 |
---|---|---|---|
ブラウザ | Safari | Yahoo! Japanトップページ+5記事の閲覧 | 58.5MB |
Chrome | Yahoo! Japanトップページ+5記事の閲覧 | 37.2MB | |
SNS | 10分の閲覧+1投稿 | 54.9MB | |
10分の閲覧+1投稿 | 141MB | ||
TikTok | 10分の閲覧+1投稿 | 318MB | |
動画 | YouTube | 5分程度の視聴 | 90.2MB |
Amazon Prime Video | 5分程度の視聴 | 75.3MB | |
音楽 | YouTube Music(※標準設定) | 5分程度の視聴 | 17.5MB |
Apple Music(※高音質設定) | 5分程度の視聴 | 37MB | |
マンガ | LINEマンガ | 3話分の閲覧 | 68.4MB |
ジャンプ+ | 3話分の閲覧 | 142MB | |
キャッシュレス決済 | PayPay | 1回の支払い | 1.7MB |
d払い | 1回の支払い | 4.9MB | |
チャット | Slack | 10分の閲覧+5回の投稿 | 15.6MB |
ChatWork | 10分の閲覧+5回の投稿 | 18.8MB |
キャッシュレス決済やチャットのデータ通信量は軒並み低い結果に。それに対して、動画やSNS、マンガといったエンタメ要素のあるアプリは軒並み高い数値という結果になりました。エンタメ系であまりデータ通信量を取らないのが、意外にも音楽。マンガを読むよりも低い結果とは驚きです。
今回のデータをもとに単純計算すると、例えば20GBのデータ契約をしている場合、YouTubeだけを5分×222回(合計18.5時間)ほどの視聴でデータ通信量が足りなくなる恐れがあります。
月の後半にデータが足りなくなりがちな人は、自分の使っているアプリの中でたくさん通信を行っているのがどれなのかをチェックすると、節約につながるかもしれません。今回の結果も合わせて、データ通信量の節約に役立ててくださいね!
※冒頭にも書きましたが、機種やOSのバージョンなどによって通信量は多少異なるため、検証結果はあくまでも一つの目安に留めてください。
編集:ノオト
- 258
- 36
- 290
- 244
- 49
- 280
ありがとうございました。
全部WiFiなので痛くも痒くもないですが...
もっと恐ろしいのはアマプラフォト
月に280gb位使ってます💦
変に通信がmb単位で違うアプリは何かバックグラウンドで不審な通信ないか気になりますね...
参考にさせていただきます。