スタッフブログ
ギガの減りはどのくらい? よく使うアプリのデータ通信量を調査【2022年版】

ギガの減りはどのくらい? よく使うアプリのデータ通信量を調査【2022年版】

ミノシマタカコ
ライター: ミノシマタカコ
ライター/ウェブ編集。2001年からウェブコンテンツ業に企画・ディレクションとして携わる。2012年よりフリーライターに。女性向けコンテンツのほか、アプリ、旅行、生活、クルマ、働き方など様々な分野で執筆中。趣味は狛犬巡り。日本参道狛犬研究会会員。

最近は「20GBで○○円」など、ある程度1カ月の通信量が決められたプランを多く見かけます。でも、そのデータ通信量って自分にとって多いの? 少ないの? いまいちピンとこないですよね。

そこで今回は、日常的に使っているアプリのデータ通信量を調べてみました。

検証方法

2017年に行った同様の検証記事では、通信量をチェックできるアプリを使って測定していましたが、今回はiPhoneの「設定」アプリを使って測定します。

iPhoneの「設定」アプリで通信量を測定

「設定」>「モバイル通信」を開くと、「モバイル通信プラン」の下に、アプリごとのモバイルデータ通信量が表示されます。

一番下にある「データリセット」を押すことで、これまでのデータ通信量を0MBにリセットできます。今回はすべてのデータ通信量を0にしてから検証をスタートします。

使用するスマホ

機種:iPhone 12mini
バージョン:iOS15.6.1

iPhoneにはデータ通信量を節約できる「省データモード」がありますが、今回はこの機能をOFFにして検証します。

なお、機種やOSのバージョンなどによって通信量は多少異なるため、検証結果はあくまでも一つの目安に留めてください。

使用するアプリ一覧

筆者のよく使うアプリを中心に検証します。

カテゴリ アプリ内容
ブラウザSafari、Google Chrome、Yahoo!Japanトップページ+5記事の閲覧
SNSTwitter、Instagram、TikTok5分の閲覧+1投稿
動画YouTube、Amazon Prime Video5分程度の視聴
音楽YouTube Music、Apple Music5分程度の視聴
マンガLINEマンガ、ジャンプ+3話分の閲
キャッシュレス決済PayPay、d払い1回の支払い
チャットSlack、ChatWork10分の閲覧+5回投稿

さて、結果はいかに?

インターネットを閲覧できる「ブラウザアプリ」

まずは検索や閲覧など、日常的に使っているブラウザアプリから。

今回は、ブラウザアプリのトップシェアを誇る「Google Chrome」と、iPhoneのデフォルトのブラウザアプリ「Safari」で検証。Yahoo! Japanトップページと5記事、同じページを表示させました。

左:Google Chrome 右:Safari

●iOSダウンロードページ
Google Chrome / Safari

キャッシュ(表示したウェブページのデータを一時的にコンピューターに保存する機能)が働いていると通信量に影響しそうなので、今回はキャッシュを削除後に検証しました。

はたして結果は……

Chromeが37.2MB、Safariが58.5MBと大きな差が! 

前回の調査でもChromeに軍配があがっていましたが、今回も同様の結果に。ただ、それぞれで表示される広告が異なっていたので、それが通信量に影響している可能性もあります。

ということで、再度同様の検証をしたところ、

2回目:Chromeが15.5MB、Safariが17.0MB
3回目:Chromeが13.6MB、Safari10.1MB

となりました。1回目は「Chromeのほうがデータのコスパに優れているのかな」と思いましたが、一概にそうとも言い切れない結果です。

ちなみに、Android版のChromeには通信量を抑える「ライトモード(データセーバー)」が搭載されていましたが、バージョンM100で廃止されています。

テキスト・画像・動画などで交流「SNSアプリ」

SNSアプリはTwitter、Instagram、TikTokの3つを検証。

5分の閲覧+1回の投稿で、どのくらい通信量がかかるか測定します。

左:Twitter 中央:Instagram 右:TikTok

左:Twitter 中央:Instagram 右:TikTok

●iOSダウンロードページ
Twitter / Instagram / TikTok

Twitterは画像付きで投稿、Instagramも画像を投稿、TikTokは9秒の動画を投稿しました。TwitterとInstagramで動画の閲覧はしていません(ストーリーズも含めて)。

それぞれ特徴が異なるSNSなので、結果も大きく異なると予想していましたが……

案の定、TikTokのデータ通信量が一番に! やはり動画データは容量を多く消費するようで、他のアプリと比べても飛び抜けて多い結果に。視聴や投稿するときはWi-Fiのある環境で行った方が良さそうですね。

次いで多かったのが画像中心のInstagram。そして一番少なかったのは、テキスト中心のTwitterでした。

なお、表示させたコンテンツは今回はじめて見るものなので、キャッシュは影響していないと判断します。

多彩なコンテンツがそろう「動画配信アプリ」

続いて、比較的短いコンテンツが並ぶ「YouTube」と、映画やドラマなどを配信している「Amazon Prime Video(略してアマプラ)」を比較。どちらもトップページ>コンテンツページ>視聴という流れで5分ほど動画を再生しました。

左:YouTube 右:Amazon Prime Video

●iOSダウンロードページ
YouTube / Amazon Prime Video

その結果は…YouTubeの方がデータ量が多いという結果に!

改めて画質(解像度)の設定を確認したところ、YouTubeは「自動(使用状況に応じて最適になるように調整)」となっており、実際に観た動画は360pでした。

それに対してアマプラは、ストリーミング品質が「中」になっていて、実際に観た動画は「720p(HD)」でした。

なぜYouTubeのほうが画質が低いのにデータ通信量が多いのかは謎です。もしかすると、YouTubeはホーム画面を開いたときに表示されている動画が自動で再生されるのですが、アマプラは自動再生されないため、その分の差が出たのかもしれません。

ながら作業や移動時に欠かせない「音楽視聴アプリ」

映像なしの音楽だけでは、どのような結果になるのでしょうか? ストリーミング再生のデータ通信量を測定するべく、「YouTube Music」とiPhoneにデフォルトで入っている「Apple Music」のラジオ再生を試してみました。

左:YouTube Music 右:Apple Music

●iOSダウンロードページ
YouTube Music / Apple Music

その結果は、Apple Musicのほうがデータ通信量が多いという結果に!

改めて設定を調べてみたところ、YouTube Musicは「標準」、Apple Musicは「高音質」がデフォルトの設定になっていました。

左:YouTube Music 右:Apple Music

Apple Musicの設定を「高音質」から「高効率」に変更して同様の検証をしたところ、なんと37.0MB→5.3MBという結果に!

間違いなくデータ通信量の節約になりますが、音質を下げても音楽やラジオを楽しめるかどうかは、ぜひみなさんの耳で確かめてみてください。

場所を選ばず楽しめる「マンガアプリ」

スキマ時間にサクッと楽しめるマンガアプリ。電車でも読んでいる人を多く見かけます。今回はLINEマンガとジャンプ+で、それぞれ3話ずつ楽しみました。

左:LINEマンガ 右:ジャンプ+

●iOSダウンロードページ
LINEマンガ / ジャンプ+

アプリごとに配信作品が異なるので、横読みのモノクロ作品1本、縦読みのカラー作品2本をそれぞれのアプリで閲覧。どちらもダウンロードではなく、ストリーミングで読んでいます。

結果は…意外にもジャンプ+のデータ量が膨大に!

YouTubeやアマプラよりも多い数値にビックリ。

縦読みの作品はページ数がないので不明ですが、LINEマンガのモノクロ横読みマンガは14P、ジャンプ+は25Pの作品でした。

11Pの差が倍以上のデータ通信量の消費につながるとは思えないので、もしかすると縦読み作品もジャンプ+のほうが1回分のボリュームがあるのかもしれません。なお、アプリ内で動画広告などが入ると通信量が多くなりそうですが、私のスマホでは表示されませんでした。

いずれにせよ、マンガの世界に浸りたい場合は、データ容量に余裕があるときにするか、Wi-Fiに切り替えたほうが良さそうです。

現代の支払いの定番「キャッシュレス決済アプリ」

コロナ禍ですっかり定番となった電子マネー。使っている人も多いのではないでしょうか。数ある中から選んだのは、使用頻度が高そうな「d払い」と「PayPay」です。

左:d払い 右:PayPay

●iOSダウンロードページ
d払い / PayPay

その1回当たりの通信量は、なんと1桁台という結果に。

ちなみにd払いが多くなったのは、検証中であることをうっかり忘れてポイントまで付けてもらってしまったからかも……。ポイントをつけるためにポイントカードを開き、サーバとのデータのやりとりも発生し、その分の通信量が発生していると想像できます。

それでも、これくらいのデータ通信量なら、買い物のたびに通信量を気にしなくてもよさそうですね。

移動中にも欠かせない「チャットアプリ」

最後にチェックしたのは、日頃の業務で使うチャットアプリ。

移動中もチェックは欠かせません。今回使ったのは、筆者が日常的に使っている「Chatwork」と「Slack」です。

10分の閲覧と5回の投稿を行います。なお、ふだん写真などのデータはスマホでやりとりすることがあまりないので、投稿はテキストのみで測定します。

左:ChatWork 右:Slack

●iOSダウンロードページ
Chatwork / Slack

結果は、Chatworkの方がデータ通信量が上。しかし大きな差はありませんでした!

他のアプリと比べても少なめの通信量です。文字ベース&仕事で頻繁に使うものだからこそ、あまり通信量がかかると困ってしまいますよね。でもこの結果なら、さほどデータ通信量を気にしなくて良さそうです。

結果発表!

ここまで行った結果を表にまとめてみました。

カテゴリアプリ内容結果
ブラウザSafariYahoo! Japanトップページ+5記事の閲覧58.5MB
ChromeYahoo! Japanトップページ+5記事の閲覧37.2MB
SNSTwitter10分の閲覧+1投稿54.9MB
Instagram10分の閲覧+1投稿141MB
TikTok10分の閲覧+1投稿318MB
動画YouTube5分程度の視聴90.2MB
Amazon Prime Video5分程度の視聴75.3MB
音楽YouTube Music(※標準設定)5分程度の視聴17.5MB
Apple Music(※高音質設定)5分程度の視聴37MB
マンガLINEマンガ3話分の閲覧68.4MB
ジャンプ+3話分の閲覧142MB
キャッシュレス決済PayPay1回の支払い1.7MB
d払い1回の支払い4.9MB
チャットSlack10分の閲覧+5回の投稿15.6MB
ChatWork10分の閲覧+5回の投稿18.8MB

キャッシュレス決済やチャットのデータ通信量は軒並み低い結果に。それに対して、動画やSNS、マンガといったエンタメ要素のあるアプリは軒並み高い数値という結果になりました。エンタメ系であまりデータ通信量を取らないのが、意外にも音楽。マンガを読むよりも低い結果とは驚きです。

今回のデータをもとに単純計算すると、例えば20GBのデータ契約をしている場合、YouTubeだけを5分×222回(合計18.5時間)ほどの視聴でデータ通信量が足りなくなる恐れがあります。

月の後半にデータが足りなくなりがちな人は、自分の使っているアプリの中でたくさん通信を行っているのがどれなのかをチェックすると、節約につながるかもしれません。今回の結果も合わせて、データ通信量の節約に役立ててくださいね!

※冒頭にも書きましたが、機種やOSのバージョンなどによって通信量は多少異なるため、検証結果はあくまでも一つの目安に留めてください。

編集:ノオト


おすすめ記事


264 件のコメント
65 - 114 / 264
いつも気になってました。
普段使っているいくつかのアプリの通信がとても重く、データ消費量が多いなと思っていたので、検証して頂いたこと、参考になりました。
タメになったねータメになったよー
なかなか面白いですね、とても興味深いデータです。
ご苦労様でした。個人ではココまで調べる事は大変だと思いますので、、、

あ、でも私、パケット放題 Plusを利用してました。。。
(^^♪
検証お疲れさまでした😊
参考にさせていただきます👍
どんな場合にギガ消費が激しいか知ることは、移動でのギガ消費が激しい私にとって大切なので勉強になります。後は、自分のchromeのどんな使い方が大量消費に繋がるのか自分で調べる必要があります。
検証ご苦労さまでした。
参考になりました。
参考になるが、パケット放題 Plusがあるから気にしません。ありがとうmineo様!
これはギガ男にとっては興味深いぞ。
検証お疲れ様でした。でも、OS古いし、これでは
「そんなあなたにワンプラン」の会社を勧めてる気も(^0^;)

YouTubeの画面を閉じても使えるアプリを自力で探せずに
いたので、それに感謝です!
このブログの中身だけでなく、コメ欄での皆さんのコメントで更に補完される感じで参考になりました
情報ありがとうございます。
他のアプリの調査もどんどんして欲しいです。
子供が何も使って無いのにパケットが…と良く言っていますが この検証は目安になり助かりました。やはり動画系でもソフトにより、かなり違うという事はびっくりしました
今までギガの減り具合を特に気にしてなかったのですが、これからは意識するようにします。
とても参考になりました!
ユーチューブはパケット放題のお陰で、外出先でもデータ通信使用量を気にせず見てます。mineo最高!
タメになったねー、ためになったよー。
トリマというアプリでパケットを使い過ぎたいることが理解できたので注意しちみます。
音楽アプリはあまり通信容量を使わないイメージがあったけど、音質を変えるだけでも結構差が出るのは目からウロコでした!
スタッフの皆様お疲れ様です。
某大陸系アブリの通信量は、宇良で膨大な個人情報が抜かれてるからではないでしょうか?
マイそく(スタンダード)ユーザーです。データ通信量をほぼ気にせずに使用できるので不意に動画広告が表示されても『ムダなギガ消費をしてしまった!』という後悔をしなくなりました。1日平均3GB の通信量を目安に活用中です。
検証お疲れ様でした!めっちゃ参考になります。
興味深い話題。検証お疲れ様でした!
検証助かる!意識しよう
パケット放題に加入しているため、あまり普段気にしていないことが多いですが、ためになる検証お疲れ様でした。

参考にさせてもらいます。
こういうのは参考になりますね。ありがとうございます
データ通信料(ギガ消費量)は下りだけだと勘違いしてました…目安が分かって良かったです。ありがとうございました。
参考になりました!
いつもいろんな事を試しているスタッフチームに脱帽です。
PayPay 節約ONで、たまに開けないことあるので重いと思っていたけど、使用する容量は少ないのですね。
目からウロコ、とても参考+勉強になりました。私は圧倒的に音楽アプリ(Amazon Music、YouTube) でGBを使ってました。ローミング合計をリセットしたので、最近の使い方をしばらく見てみます。
非常に参考になりました。WiFiと上手に使い分けます。
検証ありがとうございましたー😆
参考にしてみます‼️
そうなんですね✨参考になります。
なるほど、参考になりました。

地図アプリはどうなのかな?
・今あいてるATMを探す
・経路見ながら歩く
などをよくやります。
そしてたどり着くと閉じるのを忘れてたり・・・
参考になります!
参考にして節約しまーす!
なんとなく今回のような記事を見るとデータを節約してしまう。
コメントするには、ログインまたはメンバー登録(無料)が必要です。