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「お薬手帳アプリ」を健康管理と防災に役立てよう! 処方せん送信や決済機能も
コンテンツメーカー・ノオトのライター、編集者。好きなものは時間を気にしない読書とビール。
薬局で病院の処方せんを提出すると、薬と一緒にもらえる「お薬手帳」。薬局では紙の手帳を作ってもらえますが、現在では多種多様なアプリもリリースされています。今回は「どのアプリを使えばいいの?」と迷っている方に向けて、お薬手帳アプリを選ぶときに押さえたいポイントと主なアプリについて紹介します。
「お薬手帳」はどうして必要なの?
お薬手帳とは、これまで服用した薬や処方された薬を記録するものです。
<お薬手帳の主な目的>
● 薬の用法用量を守るため
● いま自分が服薬している薬や、これまで使った薬を確認するため
● 新しい薬を飲むときに飲み合わせをチェックするため
● アレルギーや副作用が出た時に記録をチェックするため
東日本大震災が発生した際、お薬手帳を持っている人には薬の処方が比較的スムーズだったのだそう。緊急の避難時にスマートフォンを携帯する人は多く、そこに薬の情報を入れておけば安心では、という考えから電子化の動きが起きたようです。
お薬手帳はどうやって作るの?
お薬手帳は、病院で「院外処方せん」をもらった時、保険薬局で希望すれば、紙の手帳を無料で作ってもらえます。
とはいえ、手帳が何冊も手元にあったり、無くしてしまったりした経験を持つ人は少なくないのでは。筆者はこれまで引っ越しが多く、持ち物を管理するのが苦手なので、何度も紛失しています。挙げ句の果てに、「もう作らなくていいかな」と手帳に貼るためのシールだけもらって漫然と貯めていた期間もありました……。真似しないでください。
2016年4月の診療報酬改定により、服薬の記録はアプリでも管理できるようになりました。従来のお薬手帳と同じ機能を有する電子お薬手帳(=お薬手帳アプリ)であれば、紙の手帳と同じように利用できるのです。
紙の手帳だと間違って何冊も作ってしまうことがありますが、アプリで管理すると情報が一括管理できるほか、紛失や携帯忘れを防ぐことができるでしょう。
お薬手帳アプリの選び方
お薬手帳アプリをいくつか使ってみると、主に下記の機能が備わっていることがわかりました。
● 処方せんを記録する機能
● 服用頻度や時間を守るためのスケジュール機能
● 複数人のお薬手帳を一括管理できる機能
● バックアップ機能
複数人の手帳の情報を一括管理できると、子育てや介護にも便利ですね。長期間の記録を残していくためには、バックアップ機能も重要です。
お薬手帳アプリにはさまざまな種類がありますが、日本薬剤師協会の相互閲覧サービス「e薬LINK(イークスリンク)®️」に対応するアプリを選びましょう。これは、さまざまな電子お薬手帳アプリの内容を、相互に閲覧することを可能にする仕組みです。薬局により対応アプリが異なることもありますが、この仕組みを導入しているアプリなら、薬剤師がデータを確認できます。
さらに、紙の手帳ではカバーできないプラスαの機能が使えるのも、アプリの魅力。どんなアプリがあるのか、さっそくみていきましょう。
「EPARKお薬手帳」でスムーズな情報管理
病院や薬局に行く際、ネックになるのが待ち時間。仕事や用事の合間を縫って通院する場合、待ち時間の長さは気になるところ。できればスムーズに薬を受け取りたいものです。
「EPARKお薬手帳」は、飲食店や人気施設などの予約サービス「EPARK」が提供するアプリです。加入する薬局であれば、処方せんを受け取ってから薬局への予約もスムーズです。筆者が勤める会社近くの薬局を探してみました。
病院で処方せんを受け取ったら、薬局を選んで処方せんの写真を送ります。スマホのカメラで撮るだけなので、病院で受け取ったらその場ですぐ操作できますね。この時点で来院予約が完了します。
カレンダー画面では通院予定や服薬予定を管理できます。さらに、体温や血圧の記録機能も。体調や持病に応じて記録しておくと、いざというときに安心です。
予防接種の記録ができるのも、うれしいポイント。自分の年齢などのデータを事前に入力すると、今受けるべき摂取対象ワクチンが表示されます。普段の健康に対する意識も高まりそう! このページからそのまま病院の予約に進むこともできます。
さらに、記録したデータを出力して、医療費控除に役立てることができます。来年の確定申告に生かしてみては。
・iOS
https://apps.apple.com/JP/app/id952969231
・Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.epark.medicinenote
「お薬手帳プラス」は、保険調剤薬局チェーン企業の「日本調剤」が開発したアプリです。処方せんの送信機能やスケジュール機能など、基本的な機能はこのアプリでももちろん備えています。
お薬手帳のページでは、記録した薬一覧のほか、残薬管理のページも。継続して服薬しているものがある場合は、このページを来院時に見せることで、正確な情報を医師と共有できますね。
「健康管理」機能では、日々の健康状態を入力すると、アプリ上でグラフ化してくれます。項目は「体重・BMI」「歩数」「血圧・脈拍」「血糖値」「体温」のほか、健康診断の「検査記録」など。これらの一部は、iOS端末搭載アプリ「ヘルスケア」、Google Playアプリ「Google Fit」からデータを取り込むことも可能です。ダイエットアプリの代わりに使ってもいいかもしれません。
コラムや豆知識などを配信する「健康コンテンツ」機能も。なかでも気になる機能が「こころの休憩室」。睡眠や食欲、やる気などについて16問の設問に答えると、簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)に基づいて自分のいまの状態をチェックできます。客観的に自分の心身の健康を測る機会を設けるのもいいですね。
・iOS
https://apps.apple.com/jp/app/id947740067
・Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.nicho.jpokusuri
「Pocket Pharmacy」は、同サービスを開発するポケットファーマシー販売が提供するアプリです。
処方せんの送信画面はこちら。この画面を含め、アプリ全体としてお薬手帳に必要な基本機能は押さえている印象です。
健康管理の機能も、ほかのアプリとそれほど差はありません。「お薬飲んだよ」機能は、服薬状況を記録する機能。日付や曜日を入力して、画面下部の「お薬飲んだよ」ボタンを押します。アプリ全体のデザインがシンプルでかっちりしている分、このボタンに何だかユーモアを感じました。
調剤薬・市販薬を薬名から検索する機能も。薬の説明や薬価がチェックできます。使用頻度の高い機能ではないかもしれませんが、必要なときに正確な情報がすぐ得られるのは安心ではないでしょうか。
使用感としては、ちょっと動作が遅いのが気になりました。
・iOS
https://apps.apple.com/jp/app/id784332002
・Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.pocketpharmacy.jahis_android
最後に紹介するのは、メドビアが提供する「kakari」。その名の通り「かかりつけ」の薬局を便利に利用するためのサービスです。ここまで紹介した他のアプリとは異なり、よく利用する薬局を登録することで、真価を発揮します。
対応する薬局から提示されるコードを入力すると、「かかりつけ薬局」が登録できます。チャットで薬について相談できる機能や、ビデオ通話機能も。また、アプリ内での決済が可能です。
お薬手帳のページは、読みやすいデザインだと感じました。今回は手入力しましたが、QRコード読み取りや処方せん送信機能など、基本的な機能を備えています。そのほか、バックアップ機能として、記録したデータを出力できます。
また、全国的に店舗を展開する「スギ薬局」は、自社アプリから「kakari」に移行したとのこと。こうした事情からか、他社サービスの移行手順についても、アプリ内で詳しく案内されています。
・iOS
https://apps.apple.com/jp/app/id1453830040
・Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.medpeer.kakari
【機能比較まとめ】対応薬局や使いやすさでアプリを選ぼう
今回紹介したアプリの機能をまとめてみました。
機能まとめ
EPARKお薬手帳 | お薬手帳プラス | Pocket Pharmacy | kakari | |
---|---|---|---|---|
処方せんの送信 | ○ | ○ | ○ | ○ |
お薬手帳の記録 | ○ | ○ | ○ | ○ |
カレンダー | ○ | ○ | ○ | × |
服薬アラーム | ○ | ○ | メールのみ | × |
複数の手帳管理 | ○ | ○ | ○ | ○ |
データ出力 | ○ | ○ | ○ | ○ |
薬局の検索 | ○ | 日本調剤薬局のみ | 加盟薬局のみ | × |
医薬品情報の詳細表示 | ○ | × | ○ | ○ |
毎日の体調記録 | 血圧、体温 | 身長、体重、BMI、歩数、血圧、血糖値、体温 | × | × |
健康診断・検査の記録 | ○ | ○ | ○ | × |
そのほか | 予防接種の確認 | 健康コラム | ブラウザでも操作できる | チャット、ビデオ通話 |
基本機能にそれほど差がない分、自分の地域の薬局に対応しているか、デザインや読み込みのスピードがアプリ選びの主なポイントになります。加えて、アプリ独自のちょっとした機能が自分のライフスタイルに役立ちそうかチェックするのが良さそうです。
人によって利用頻度は異なるものの、お薬手帳は健康管理に欠かせないアイテムです。災害などの緊急時にも備えて、今一度、自身のお薬手帳の管理方法を見直してみませんか?
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でも、どれがいいか悩むのとなんでもかんでもアプリで管理になるのも躊躇ってしまい、結局アナログが一番!てなっちゃいます(^-^;
とはいえ、「お薬手帳プラス」の健康管理機能にちょっと惹かれました(笑)
後は毎回血液検査もしてるので、それの数値管理とかも出来るのがあればいいんだけどなぁ。
App Storeでお薬手帳📖💊を検索するといろいろ出てきますね。
その中でも代表的な4つの特長をまとめた一覧は参考になりました。
現在はまだお薬手帳を持つことなく生活していますが、将来必要になったとき重視したいのは、飲み忘れなどによる残薬管理の機能と服用中の体調変化を記録する機能かなと思いました。
受診時、処方医にスマホを見せながら残薬の調整ができれば無駄な処方が減り薬剤費が抑えられるのと、服用中の体調変化を記録できればその内容をもとに適切な処方へ繋げられますし。
当然ですが、紙の手帳を何冊も持っていてはせっかくの機能を活かしきれていないのと同じように、アプリもそれぞれの使い勝手が分かったら、1つに絞って情報を集約させないと意味がありませんね❗️
でも自分にとってのスマホはほぼマイネ王で遊ぶための道具だから紙のほうが向いてるかな🤔
お薬手帳すぐ忘れるので💦
アプリも2種類目です。
現在はポケットファーマシーを使って2年位?です。
アナログでの管理が基本ですが、忘れる&出先での事を考えて電子化ですね。
アプリだと個人情報保護も気になる·····
アプリなら忘れることもありません。
QRコードをもらえるので、アプリで読み取ったら登録完了。
アプリによっては薬の詳細も表示されます。
薬剤師さんに勧められて、5年位使ってます。
ついつい持って行くのを忘れてしまうので。
参考になりました◎
発行は確かに無料です。
記入(シール印刷が主流)には保険点数がかかります。
持ってない・提示しないにはさらに高額の点数が。
かかりつけ医以外の病院で提示するとき、
薬局では電子化に対応しているでしょう。
診療科で「おくすり手帳見せて」と言われたとき
そこで電子化データが読み取れるかは私は知りません。
おくすり手帳不要論者です。
処方時にもらう薬品名と効果・用法・注意事項が印刷された紙で十分だとおもいますが(これにも点数かかる)。
薬価以外のもので結局数倍の料金になる保険調剤制度は許せません。
市販薬は指導料など取らず店頭価格で売られてます。
紙だと忘れてしまうこともあるし、服薬のアラームがついているアプリがあるのもうれしいですね。
早速使ってみます!
ってアプリに移行したら
対応してない病院が多くて困ったのと
データが飛んで困った覚えがあるから
結局、紙の手帳に戻しちゃった(›´ω`‹ )
(eparkのアプリは診察券も電子化出来るし
サクサク取り込んだら受付の提示で詰んだ)
まだ、地元に処方箋をアプリで受け付けてくれる薬局はほぼないため、
災害避難時に、家族分をまとめて管理できないかなーとアプリを探しました。
当時は、使い勝手が悪く、一人分ずつの処方を手入力するしかなく、あきらめました。
薬の写真を撮ると、勝手に入力してくれれば楽ですね。
あとは、物理的に、1週間分の薬ポケットのようなものも探しましたが、
欲しい時には見つからず。服薬アラームがあるアプリも良さそうです。
薬が進化したのは良いのですが、1週間の決まった曜日、時間に1錠、
なんて処方があり、苦労してます…
お薬手帳も必需品です
今回のアプリの紹介は
大変参考になりました
自分も前にいろいろダウンロードしてためしましたが、一番の問題は「アプリにより対応薬局が異なる」事でした。同じ薬局チェーンならいいのですが、別の薬局だと大概つかえない。
セキュリティーや個人情報取扱の難しさはあるのだろうとは思いますが、今は薬局側の囲い込みの道具の域を超えていない印象です。
業界標準的なものができるといいなぁ、と思っています。
通信障害や端末が故障したら使えないよね!
アプリに切り替えようかなと思いつつも、あまり病院にかからないから後回しになりそう…
利用したいとおもいます
紙の手帳を持ち歩かなくて便利ですね。
日本調剤に限りますが、QRコード読ませなくても薬を受け取ると自動でデータ反映されるのが便利です。
病歴や診察、手術、予防接種なども。😄
こんなのも出来ないなんて、なんだかダメダメだなぁ…。😅