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こんにちは。ライターや編集者をしながら料理人もしているヒラヤマヤスコです。あだ名はおかんです。似合うでしょう割烹着。フフフ……。
ユーザーさんの悩みや質問ごとを解決する「マイネ王調査団」、本日はとある食品にまつわるお話です。
詳しくはコチラの記事をご覧ください
みなさん、明太子ってお好きですか? しょっぱくてピリッと辛くて、一切れあればご飯がモリモリ進むアイツ。もちろん私も大好きです。
なぜ、明太子の話をしているのかと申しますと、マイネ王調査団宛にこんなお便りが届いたからです。
緑色の明太子……。しかもわさび味なんて見たことも聞いたこともありません。ネットでも血眼になって調べましたが【刻んだわさび入りの明太子】はあったものの【緑色の明太子】というのはありませんでした。
なんとか周辺情報から弁当を特定できないか? と思い、けんぢ@さんに聞いてみたところ……。
・小倉駅の新幹線の改札内で買った。
・緑色の明太子は、駅弁のなかの惣菜の一つ。
・一口サイズだった。
・たしか2013年。
・箱の形は長方形だったみたいに思う。
・そぼろ?がご飯の上に乗っていたような……。
けんぢ@さんからいただいた情報をもとに、日本鉄道構内営業中央会さんにも聞いてみましたが……「駅弁は定番のものを除き、駅弁の内容が変わりやすいんですよね。ちなみに、私たちが把握している限りでは、緑色の明太子が入っている駅弁というのはありませんでした。こんな時勢ですので、駅弁事業から撤退される業者さんも多いんです。なので、見つけるのはかなり難しいと思います」と、回答が。
小倉駅で販売しているお弁当屋さんにも問い合わせてみましたが……「うちの店で緑色の明太子入りのお弁当は販売していません」との回答が。
ちなみに、北九州出身の知り合いにも聞いてみましたが「聞いたことないなあ〜。夢見てた可能性はない?」とぶった切られる始末。だとしたらけんぢ@さんの夢のディテールが細かすぎる……。
いや〜〜、これだけ調べても、問い合わせても見つけられないってことは……。
実際につくってみるしかないのでは???
と、いうわけで実際に「緑色のわさび明太子」を再現してみることに。無着色のたらこや、いろいろなタイプのわさび、緑色の着色料などを買ってきました。
ぶりんぶりんの上質なたらこ……。いまから実験に使われるなんて彼らも思ってもいないでしょう。もうこれ食べてウマイ!!って言って終わっちゃダメなのか。
一口に「わさび味」といえども、世にはさまざまなわさびが販売されています。けんぢ@さんが食べたものに一番近づけるため
・本わさび
・缶入りの粉わさび
・チューブわさび
のそれぞれを緑色に染めた調味液に混ぜて漬け込み、3パターンの味をつくってみることにしましょう。
3種類それぞれ共通の材料
・無着色のたらこ…一腹
・白だし……適量(濃縮タイプの白だし1:水3で50mlの漬け液をつくります)
・緑色の着色料……付属のさじで10杯
・青とうがらし……1/2本
まずは濃縮タイプの白だしを1:3くらいの割合になるよう水で薄め、50mlの漬け液をつくります。漬け液の塩味は購入したたらこ自体の塩味と合わせています。みなさんが同じたらこを買うとは限らないので、もしこれを読んで実験される人は、手持ちのたらこの塩分に合わせて適宜調整してみてください。
着色料を水でよく溶かし、漬け液を緑色に染めます。漬け液50mlに対して、着色料は付属の薬さじですり切り10杯ぶん。
えげつないくらい緑色になりますが、使用したのはクチナシという植物由来の自然派な着色料。なんとなく安心感がありません?
青とうがらし1/2本を細かいみじん切りにします。
明太子といえばぴりっとしたあのとうがらし由来の辛さも重要な気がします。ちなみに、わさびの辛さはアリルイソチオシアネートという成分で、とうがらしの辛さはカプサイシンという成分。同じ「辛い」という表現ですがぜんぜん起因となる成分は違うんです。
わさびはツンツンした辛さだし、とうがらしはポカポカする辛さですよね。その違いはここにあるわけです。
明太子とするからには多少なりともカプサイシン由来の辛さがあっていいのでは? ということで、調味液に加えることにします。わさびにももちろんありますが、カプサイシンには殺菌効果もあるんですよ。調味液に数日漬け込むので、たらこが傷まないようにする意味合いもあります。
さて、3種共通の調味液ができたら、いろんなわさびを加えていきます。
本わさびは黒ずんでいる部分を包丁で落とし、
包丁の歯を立てて皮を落とします。
うぉおおおおおおおおお!!!!!
「のの地」を描くようにわさびをすりおろします。この時、空気に多く触れた方がよりツンツンした辛さが増幅するので、ぜひ目の細かいおろし金をご用意ください。
っだあああああああああああああ!!!!!
わさびは先端の方に辛味成分が集中しています。すりおろしていくと立ち上る爽やかなわさびの香り……! たまらんな〜。さすが、1本1500円しただけある。
すりおろしたわさびを15gぶんとって、調味液に溶かします。
粉わさびは少量の水で練って15gぶんつくったら調味液に溶かし、チューブわさび10gは少しの調味液で伸ばしながら、溶かし入れます。チューブわさびには塩分が含まれているため、他のわさびより少ない10gとしました。
できた調味液それぞれがこちら! どれもわさびを溶かしたらずいぶん白濁してしまいました。うまくいくのかな……。
たらこ一腹を沈めて……。
たらこにクッキングシートをかぶせ、浮いている部分にも調味液が染み込むようにします。
味と色を馴染ませるため、冷蔵庫で5日ほど放置しておきました。無着色といえども、そもそもがピンク色をしているたらこ、うまく染められたのでしょうか。
うわぁ……。
グロッ。
きれいな真緑に染まるのを期待していたんですが、なんか中途半端な緑色に……。どうしてこうなった。あれ〜〜〜〜〜????
たらこというよりもウミウシとかアメフラシとか、そういうぶよんとした生き物が頭のなかにチラつきます。
落ち着けこれはたらこ、たらこなのよ……。
それぞれを3つ並べてみました。肉眼の方がわかりやすかったのですが、画像よりも緑色に染まってました。でもところどころピンクのままの部分もあって……。結局グロいけどさ!!!??
興味深かったのが、同量の着色料を入れたにも関わらず染まり方にかなりムラがあったことです。チューブわさびが最もよく染まっていました。緑色の着色料は植物由来のものを使っていたのですが、人工的な着色料に比べて色素の粒子が大きいだとか、なにかそういった理由でムラになる原因があるのかもしれません。
ひょっとしたら漬け液にもっと着色料を入れたほうがよかったのかなあ。それとも浸透圧の問題? うーむ。きれいに染まっていた部分も、包丁をいれて切ったらピンク色でした……。
見た目は完全に失敗……しかし、味の方はどうなのでしょう!?
さて、重要なのは味です、味! はたしてどれが最もおいしい「緑色の(そうでもないけど)わさび明太子」なのでしょうか。
ご飯スタンバイ! 白米に明太子をオン!!
いざ実食、いただきま〜す!
んんん、圧倒的な香りのよさとソリッドな辛味が特徴的だった本わさびですが、1週間ちかく漬け込んでいることでなんだか香りが弱くなっているような……。
わさびの辛味成分であるアリルイソチオシアネートは水溶性の成分のため、ひょっとすると漬け液に辛味成分が溶けて、うまく明太子に染み込まなかったのでしょうか。正直、本わさびの材料費が高いので「圧勝でしょ!!」とタカをくくっていたのですが意外でした。
ただ、ふわっとした香りはやはり本わさび。弱いとはいえ3つのなかで最も香りはありました。
続いては粉わさび。一缶150円以下でとってもリーズナブルなのですが、これが意外とよかった。もちろん本わさびに比べて香りは弱いんですが、わさびのツンとした辛味がたらこに染みていて、費用対効果を考えるとけっこういいんじゃないでしょうか。
ただ、たらこ本来の味が強すぎてわさびの量がもっとあってもよかった気もします。わさびには染まらんぞ!!というたらこの強い自我を感じます。
わさびのツンツンをさらに全面的に出すには、思った量の8倍〜10倍くらい必要かなあと思いました。調味液というよりは、いっそペースト状になるくらい粉わさびを入れてしまってもいいかもしれません。
そしてチューブわさびはやっぱり風味が薄いですね……! 本わさびに比べると断然ベツモノです。
不思議なのが、なぜか変に甘くなってしまいました。わさびの辛味も香りも微塵も感じられず、正直これだったらわさび入れなくてもいいかもしれないなあ……。
と、いうわけで結果は……!
粉わさびの明太子が一番おいしい! (ただし改良の余地あり)でした。
今回、つくった緑色の明太子。私が食べるだけでは、依頼の解決にはなりません!
というわけで、依頼者であるげんぢ@さんにもつくり方のレシピと材料をお送りして、実際に食べてもらいました!
「緑色の明太子って……!?」と最初は半信半疑でしたし、結果的にけんじ@さんの記憶に残るような「めっちゃ緑じゃん!」と言えるような染色はできませんでした……。しかし、見た目の残念さを十分カバーできるくらい「わさび味の明太子」はおいしかった!!
手軽さを重視してレシピを作成したので、たとえば粉わさびを大量に使ったペースト状の漬け地に漬け込み、食べる前日あたりに香り要因として本わさびを追加するとか、もっと本格的な味を目指したいなら手間と材料費をかけてみてもいいかもしれませんね。
気になった方は、ぜひレシピを参考にしてつくってみてください。わさびの風味をつけたいだけなら着色料は不要です。
また食に関するアレコレでたしかめてほしい! 調べてほしい! ということがあれば、お気軽にご相談くださいませ〜。
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企画・編集:人間編集部
写真:納谷ロマン
実験でもそうですが、見た目がちょっと良くないので商品にはなっていない気がします
リアルで面白い!
なかなかいい塩梅に着色できないものなんですね。
じゃあ作ってみよう!
って言う発想が素晴らしいですね。
わさび味の食品は結構好きなのでちょっと食べてみたい。
青いクリームとかあるけど無理-!
試行錯誤して、完成形までいって発表してくれたら満点でした💯
そのレシピ公開されたら(暇があったら)作ってみたい。
このまま引き下がるのがマイネオ?
これにひんを得て完成させ、ブログやレシピさに投稿しバズらせるのが、その道のプロなのかな?
卵巣を塩漬けにする段階でワサビを入れ込めば中にまで色が浸透するかもしれません。
どうです、ちょうど季節も冬に向かう良い頃合いなので再度mineoカラーのワサビ明太子造りに挑戦しませんか(^。^)?
これがまた美味しいと??
何でもチャレンジしてみるものですね!
素晴らしい❣️
アプリの通知でタイトルみて気になって気になって😊
昼休みまで我慢して読了。
たらこ好きにはたまらない企画✨
わさび味の明太子、色はともかく味はおいしそう!
食欲をそそるレベルの色味でトライしてみて欲しいな~
改良して綺麗な色に出来るといいなぁ😄
お疲れ様でした!!!
私もワサビ味が好きで、見かけるとついつい買ってしまいます🤣
ワサビ明太子‼️是非食べてみたいです‼️😅
美味しいを求める事、ハッピー。
山葵、、、美味しい山葵ほど、ホカホカのご飯、寿司飯ですね。
御免なさい。
でも、料理は伝統と革新の連続何て、高名な方のお言葉もあらますね。
新たな組合せのご提案、期待!してます。
でもサイコー!!!
ワサビも明太子も好ぎだっっ
実家に帰省したら探してみたいです。
見た目は、おいしいそうには見えませんが笑、
挑戦の価値ありですね~
ちょっと食欲はわきませんね😅
漬け込んだ明太子のグロテスクさに若干引いた私ですが、一つ一つ感想を述べられていて参考になりました。
実験お疲れ様でした😀
食の探究心素晴らしいと思います。が、 私はわさび全般が苦手なので 大好きな明太子やタラコをなぜにわざわざワサビ味にしないとならないのか??
意味不明〰です。
北九州に住んでますけど、みどりの明太子なんて見たことないですw
おぉ!
待っていましたよ~。
…で、我が家では、この粉わさびが定番になりました。
それまではチューブでしたが、チューブはツンとくるだけで旨味がない。
この粉わさびだとツンの後に味わいがふわぁ~と。
ちょっといい肉を買って焼肉した時は、この粉わさびを練って、ちょいと乗っけると、めちゃくちゃ美味しい。
あ、明太子でしたね。
色はもっとどす黒い…というか、深緑のつぶつぶだったんです。
見るからに食欲減退色。
好物を最後に残したいB型人間なので、見るからにマズそうな深緑の物体を一口で口に運びました。
その瞬間に
『うっまぁー!』
ってなったわけです。
このわさび明太子がメインの弁当であれば、珍しさから写真に撮ったと思います。
小倉駅新幹線改札内のセブンイレブンに、駅弁が並んでいて、それを手に取った…と思うのですが、もうそのセブンイレブンもレイアウト変更していて、駅弁置いてなかったように記憶しています。
実は明日(22日)にまた小倉に出張いたします!
ダメもとでもう一度探してみようかと思います^^
おわったぁぁー!
(ちょっと違うけど 北斗の拳を思い出したので 合いの手?を言ってみた)
まだらな 緑色の明太子
めちゃグロくて 笑えた🤣
・・平和だなぁ🕊
緑色の明太子?聞いたことなかです。
明太子はいろいろな企業が、それこそ大きい会社から個人経営の商店までが作っておりますので、ひょっとしたらあったかもしれませんがメジャーには成りきらんかったんでしょう。
また、北九州と福岡は同じ県の中ですが、
食文化は若干違います。
しかし、作ってみられたのはすごいですね。またできあがった明太子のインパクトのすごいこと!か○の生えたような衝撃的な写真に思わず笑ってしまいました。
仕事中にこっそり覗いておりましたので、ごまかすのに苦労しました。
これからも楽しい企画、お待ちしております。
再現お疲れ様
色んなこと取り上げてくれるmineo最高😃⤴️⤴️
ほんとご飯が進みますよね🍚
緑色の明太子...どんな味か
チョット興味は有りますね🧐
ただし、着色料などは使わない無添加で綺麗なワサビ色になれば、ですけど。
みどりシリーズ、ぜひ他にもしてください!
普通が1番?
ありがとうございます~
早速ですが、掲示板にネタ書かせて頂きました!
まずは【序章】という形で。
幻のわさび明太子を求めて!【序章】
⇒ https://king.mineo.jp/my/8c263271d4d4779b/reports/86261
写真は、食材の仕込みシーンです。
相方と二人で、
「え~、これでホンマに緑色になるん?」
「着色料使ってないからムリちゃう~」
ってな感じに。
味は、絶品です。
なんで商品化しないのだろう?って思ったくらい。
あ、駅弁のひとつの総菜になっていたんだっけ?
でもあの深緑ではなぁ~。
100%旨そうに見えませんから。
もし美味しいのが分かっていたら、絶対に写真撮っていたはず!
でも、2013年ころはまだスマホ持っていなかったし…。
現地の人は、駅弁買わないだろうから、知らないだろうなぁ~とは思いますが、小倉駅構内ですから、買って食べた人は絶対にいるはず…。
でもそれが、わさび明太子だって気が付いていない人が99.9%なのかもしれませんね。
いろんなことに気が付いちゃう0.1%側のけんぢ@でした…。