散歩がより楽しくなる!? 写真から生き物や植物の名前がわかる判定アプリを試してみた
フリーランスの編集者・ライター。新しいもの好き。外出自粛中の楽しみはゲーム。
新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛要請期間中、運動のために近隣を散歩して過ごした方は多いのではないでしょうか。
緊急事態宣言は解除されましたが、いまだ外出を控えている方にも、散歩が習慣化した方にもおすすめしたい、公園や街中で見かけた生き物や植物などの名前を調べられるスマホアプリをご紹介します。普段は通り過ぎてしまう発見に、注目してみましょう。
魚類や哺乳類など生き物を検索するなら かざすAI図鑑「LINNÉ LENS」
散歩をしていると見かける、トカゲなどの爬虫類やチョウ、池に生息するコイやカメなどの生き物たち。「どんな名前の生き物だろう」「外来種かな」と思ってもスマホでどうやって検索すればいいのかわからず、よくわからないままモヤモヤすることはありませんか。
AI図鑑「LINNÉ LENS(リンネレンズ)」は、魚類や哺乳類、鳥類など約1万種の生き物を画像から識別できるアプリです。検索履歴が残るため、後からでも自分が出会った生き物を振り返ることができます。まさに、図鑑を埋めていくような感覚、といったところでしょうか。
たまたま出かけた公園の池で、カメを見つけました。さっそく試してみましょう。
画面上部・中央にある丸いアイコンを押すと始まるのが「サーチ機能」。調べたい生き物にカメラを向けると、AIが自動的に生き物を識別します。グレーの四角が現れたらタップ。すると、その生き物の名称と判定結果がどれくらい正しいのかを示す「確信度」が表示されます。
識別した生き物の名前を1つずつ表示する「フォーカスモード」と、複数表示する「マルチモード」の切り替えも可能。水族館などの施設では、マルチモードのほうが調べやすいかもしれません。
検索したカメは「ミシシッピアカミミガメ」。別名はミドリガメ(幼体)で、オスよりもメスのほうが大型になるそう。確信度は77%のようです。
アプリには、日本動物園水族館協会(JAZA)やWikipedia、生き物のオンライン百科事典「encyclopedia of life」を参考にした基本情報と分布が掲載されており、生き物の歴史、最大全長、雌雄の違いなどを知ることができます。
過去に検索した生き物は、画面上部にある時計アイコンを押すことで始まる「ヒストリー機能」で読み返すことができます。発見した年月日順で記録されており、基本情報などの振り返りができるのが◎。
画面上部の一番右のアイコンを押すと表示されるのが「ツリー機能」。この機能では、画面の拡大・縮小をしながら、発見した生き物の近縁種が見られます。まだ見たことがない生き物の名前をタップすると、飼育している施設の一覧が出てくるので、図鑑を埋める感覚で実際に見に行くのも面白そう。
もちろん、哺乳類である人間も検索が可能。なんでも、「ホモ・サピエンス」である人間は「史上最も危険な種」なのだとか。
このアプリの特徴は、生き物の画像検索が端末上で完結すること。だから、生き物の情報を読むためにいろいろなウェブページを飛び回る必要もないし、電波が届きにくい水中や山頂でも使用が可能です。散歩だけでなく、ダイビングや登山などのアクティビティ、水族館や動物園などの施設でも楽しめます。
無料版では、毎日10種までの検索が可能。さらに調べたい方は「LINNÉ LENS PRO 動物認識」(480円)を購入すると、制限がなくなります。
LINNÉ LENS
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花の名前を他のユーザーが教えてくれる 花の検索アプリ「GreenSnap」
散歩中に見かける、たくさんの植物。季節の変化を感じるものの品種の見分けがつかず、図鑑と照らし合わせてもなかなか「この花だ!」という確証が得られません。
「GreenSnap」は、撮影した画像から植物の名前を検索できるアプリです。
特徴は、AI検索だけでなく、アプリを利用する他のユーザーと交流ができること。植物名の回答やコメント、「いいね」がやり取りできます。
気になる植物を見つけたら、アプリを起動後「調べる」タブをタップ。「教えて!カメラ」を使って撮影します。その場で撮影するだけでなく、スマホに保存された画像を検索することも可能。精度を高めるコツは、調べたい植物や花を中央にして撮影することです。
公園に出かけたところ気になったのが、こちらのピンク色の花。画像検索したところ、人工知能からの回答に「ジニア(百日草)かも!」と表示されました。確信が持てたら画面下部にある「これだ!」ボタンをタップしましょう。タグが作成されます。
しかし、植物の知識がほとんどない筆者。残念ながらこの写真が「ジニア(百日草)」である確証が持てず、他のユーザーに判断をあおぐことに。タグを付けずアプリ内で投稿しました。
そうしたところ、30分間ほどでさきほどの写真に「ジニア(百日草)」かも、という回答を3人のユーザーからいただけました。「色が多い花なんですよ」とコメントをしてくれる方も。他の方が撮影したジニアと、筆者が撮影したジニアの色が違っていたのは、それが理由だったんだ……という学びも得られました。
このように、投稿写真にはアプリを利用する他のユーザーから回答やコメントが書きこまれます。アプリ上で優しい言葉をかけてもらったこともあり、なんだかジニアに特別な愛着をもってしまいそうです。
画像検索以外にも、植物に関する悩みを投稿する「みんなの相談」や、学名や原産地、育て方などが載った「植物図鑑」機能なども搭載。部屋に観葉植物を飾ったり、野菜を育てたりしている方にもおすすめです。
GreenSnap
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生き物や植物の検索だけでなく 翻訳や文字のコピー、ショッピングもできるアプリ「Google レンズ」
散歩中に見つけるのは、生き物や植物だけとは限りません。英語で書かれた注意書きや知らない言語で書かれた料理屋の看板など、何と書いてあるのか読めないけど、行ってみたいお店や施設に巡り合うこともあります。
そこで役立つのが「Google レンズ」。「さすがGoogle、何だってできるんだね」という驚きに満ちたアプリです。
Androidではアプリがダウンロードできますが、iOSでは単体のアプリではなく、「Googleアプリ」や「Googleアシスタント」などの一機能として搭載されています。
このアプリのメイン機能は5つ。画面下部に表示されたアイコンは、左から「翻訳」「テキストのコピー」「検索」「ショッピング」「食事」です。利用したい機能をタップして、検索したい対象物にカメラを向けるか、スマホに保存された画像でも検索できます。
一番感動したのは「翻訳」機能。言語を指定するだけでなく、翻訳前の言語を自動で検出してくれます。書かれた言葉がどこの国の言葉かすらわからない時でも使える優れもの。
試しに「とまれ」と書かれた道路標示を「自動検出→英語」へ翻訳してみました。すると、「とまれ」の文字の上に「stop」という英単語が!
続いて、長文の翻訳を試したところ、単語同士で途切れた少し読みにくい翻訳結果となってしまいました。しかし、だいたいの意味を理解するには、これで十分です。コロナ禍でなかなか行く機会がありませんが、海外などの旅行先で絶対に使いたい機能です。
さらに、手書きのテキストを読み込むことも可能。自筆のメモ書きも読み取ってくれるので便利ですね。
このほかにも「ショッピング」機能では気になった商品を画像やバーコードから検索・注文ができ、「これってどこで買ったっけ?」と購入先を忘れたときに活用できます。「食事」機能ではレストランのメニュー表から人気メニューをピックアップしてくれるなど機能は盛りだくさん。散歩だけでなく、日常生活で活躍してくれるアプリです。
Google レンズ
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※iOSの場合は以下アプリでGoogleレンズ機能が利用できます
Googleフォト
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Google アプリ
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気になった商品の価格を比較検討できる 画像検索アプリ「LINE Pasha」
散歩中に気になったものを検索するのは楽しいけど、それだけだといずれ飽きてしまうという方もいるでしょう。
そんな方には画像検索アプリ「LINE Pasha」がおすすめです。さまざまなテーマの「図鑑」が設定されており、それらのコンプリートをめざしてゲームのように楽しめます。
「図鑑」のテーマは、「日本の紙幣の表と裏を撮影してみよう!」「キュートでかわいいLINE Clovaデバイスを集めてみよう」など。1日がかりで撮影しても、コンプリートには時間がかかりそうなテーマも多い…!
また、「ディスカバー」には、ユーザーにおすすめの「図鑑」が表示されます。新しい「図鑑」を探している時や、「図鑑」を完成させたい時のヒントとして活用できます。
これ以外にも、カメラ機能を利用した商品の検索もできます。検索する商品によってはLINEショッピング商品で価格比較ができることも。最安値が一目でわかり、お得な買い物にも便利です。
ほかにも、植物や生き物の検索や料理検索、宝くじの当選結果の確認、テキストのコピーなど機能が盛りだくさん。LINEにログインすることで、全体公開と自分だけの限定公開が選べるメモの作成が可能。また、誰も登録していない検索結果の場合は、アイテム名や説明が記入できます。
「散歩だけでなく目的を持って歩きたい」「お得な買い物がしたい」という方にはおすすめ。「図鑑の完成のために〇〇まで行ってみよう」という気持ちにさせてくれる、日常生活を彩るアプリです。
LINE Pasha
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音の強さを視覚化できる アプリ「騒音測定器」
散歩中に気になってくるのは、目に見えるものだけではありません。視覚だけでなく聴覚から得られる情報も気になるところ。皆さんは身の回りの騒音がどのくらいの音量なのか気になったことはありますか?
「騒音測定器」は周辺の騒音環境の音の強さをdB(デシベル)で表記し、グラフ化してくれるアプリ。といっても、「○○dB」と言われただけでは、どのくらいうるさいのかピンとこない……。そこで、このアプリでは音の強さを生活音に例えて説明してくれます。
例えば、55dBは「ささやき声」、79dBは「大都市通り騒音」と表示されます。
電車が通り過ぎる音は73.8dB、「電話のベル音」くらいの音量だそうです。
騒音測定の精度はスマホのマイクの性能によって、多少誤差が生じる場合があります。アプリには手動で誤差を補正できる機能も付いているので、音の強さと検査結果に大きなズレを感じる場合は、修正してもいいでしょう。
シンプルな機能とすっきりとしたデザインが魅力的な騒音測定アプリ。これを使えば、楽器などの演奏で「周りの住人に迷惑かな?」と不安に感じた時などにも使えます。
騒音測定器
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さあ、日常生活を便利に楽しくしよう
今回は散歩をより楽しむことができ、日常生活にも役立つアプリを5つご紹介しました。
外出自粛をきっかけに散歩の良さを再確認している方も多いのではないでしょうか。近所の生き物や植物を調べると、身近な場所でも意外な発見ができるかもしれません。
(編集:ノオト)
紹介していただき、ありがとうございます。
即インストだ
図鑑本は徐々に少なくなっていくかもしれませんね。
いろいろ試してみたいです!
使っています。
すぐに知れて便利です!