匿名で褒めまくるチャットを1週間やったら自己肯定感があがりまくった
本職はWebエンジニアです。家出をしてママチャリ日本一周したあとに気づいたらライター活動もやるようになっていました。
コロナの影響で家にいる時間が長くなって気分も落ち込みやすくなっている。SNSでも、どうしても暗い話題を目にすることが多い。辛たん。
もともと僕は自己肯定感が低いタイプなので、ネガティブな言葉の影響を受けやすい。精神的にどんどん摩耗していっているのが、自分でもわかる。
あー! これじゃどんどん精神的にダメになっていく…!!!!!!!
とにかく明るい言葉しか見たくないし、誰かに褒められてゴリゴリに自己肯定感をあげていきたい。しかし、そんな優しい世界は今のインターネットではなかなかない。SNSは今や鬼もが逃げ出す修羅の国なのだ。
いろいろと考えた結果「自分が常に褒められる最強のクローズドSNSを作ればいいんだ」と思いついた。
ということで「お互いをとにかく褒め合う匿名チャット」を作ってみることにした。
【褒めチャットグループのルール】
1. とにかくお互いを褒める
2.Twitterのように誰かがつぶやいたら、それを必ず誰かが褒める
3.全員が匿名で参加する
4.夜間は寝ている人もいるので発言を控える
このチャットグループでは、何を言っても誰かかが褒めてくれる。そして、参加している全員が匿名で自分の素性がバレないため、好きに発言ができるのだ。SNS疲れをした人への現代の駆け込み寺だ。
この褒めチャットの募集をしたところ、すぐに10人もの参加者が集まった。やはり現代人は褒めに飢えているのだ。日本は重大な褒め飢饉なのかもしれない。
「試しにやってみるか」という気持ちで始めてみたのだけれど、予想以上に新たな知見を得られて驚いた。そして、自分自信がこんなに褒められ慣れてないんだと驚いた。
なによりも本当に自己肯定感あがりまくりの一週間だった。もう一回やりたい。
1日目: 最初に湧いた感情は「気持ち悪い」
グループを作ってまず始めに驚いたのは、ぞくぞくと褒め言葉が投稿されていったところだ。さすが褒められるために集まった精鋭だ。褒めることにも全員が貪欲なのである。
しかし、このとき僕の胸に渦巻いた感情は、ポジティブなものではなかった。「気持ち悪い」「怖い」というマイナスなものだった。
自分でグループ作っておいて何言ってんだこいつ? と思われるかもしれないが、チャットを眺めていると、外面だけよくして心では一切笑ってない「意地悪なママ友」みたいなイメージが頭に浮かんだからだ。
僕は現実で人に褒められたときに、素直に受け入れることができない。
「仕事を円滑に進めるための社交辞令だろうな」とか「誰かに褒めろと頼まれたのかな」と疑いを持ってしまうのである。(今この文章を書いてて、自分で自分の性格が恐ろしくなる。もっと素直に生きてほしい)
始めはそんなマイナスな感情から一週間が始まった。しかし、そんな負の感情もすぐに浄化されることになる。褒めは栄養だ、与えればぐんぐんと育つ。(ぺこぱ風)
2日目: 誰かを褒めたほうが気持ちよくなる
当たり前だが、褒められるのはうれしいことだ。そんなのは当然誰もが知っていると思うが、逆に「誰かを褒める」という行為もこんなに気持ちが良いものだと僕は初めて知ることができた。
理由は単純で、褒めると誰かが喜んでくれるし、頭の中がポジティブなワードで満たされるからだ。
「この人にはどんな言葉で褒めよう」と褒め大喜利のようなことが脳内で始まるため、思考が自然と明るくなっていくのである。
ああ、SNSで誰かの粗探しをしている普段の汚れた脳みそが浄化されていく…!!
あとは、現実だと褒められたとしても「そんなことないですよ」と謙遜してしまう人が多いが、褒めたことに対してお礼を言われるとお互い最高に幸せになれる。話だけ聞くと当たり前のことなんだけれど、それができてる人って少ないよね。
3日目: 匿名グループは最強の駆け込み寺
このグループでは匿名を徹底するために、僕自身のアカウントも他の人にバレないようにした。
1.初めに僕の友人にグループを作ってもらう
2.何人かが参加する
3.そのタイミングで自分も参加する
というやり方をしている。とにかく素性がバレないように気をつけた。
匿名にしたのは本当に正解だった。褒めるのも褒められるのも気恥ずかしさがあるが、ここでは胸を張って「褒めてください!」と堂々と言うことができる。そして全員が「褒められたい」という気持ちなので、当たり前のように受け入れてくれる。
僕が求めていたSNSがここにはあったのだ。
余談だけど、僕がこんな「匿名チャット」をやるのは中学生以来だ。親に隠れて「中学生限定!みんなで恋愛話しをしよう!!」みたいなチャット部屋に入り浸っていたことを思い出した。ただ、そのチャットには荒らしが入ってきて、「なっちゃん」という女の子がフルボッコにされていた。僕は逃げた。
始めは「すごい」とか「さすが」とかだけだったのだが、日にちが進んでいくうちに、だんだんと参加者の褒め言葉のレパートリーも増えてきた。
筋トレと同じで、褒めるという行為も日々の積み重ねで上達していくのだ。また、だんだんと褒めることへの恥ずかしさもなくなっていくのだろう。
現実だと褒め慣れていないから、誰かを褒めるのも褒められるのも気恥ずかしさを感じて言いづらいのかもしれない。褒め慣れるためのトレーニングを積むのも大事なのだ。
これとか褒め方がトリッキーすぎて笑ってしまった。褒め大喜利名人。
誰かのほっこりする日常のエピソードに対してポジティブな意見がぞくぞくと集まる。否定する人など誰もいない。SNS疲れなど存在しない世界だ。
始めたときの「気持ち悪い」という感情なんて、カケラも残っていなかった。この閉じられた世界のぬるま湯に一生浸かっていたい。
仕事の合間の見るだけでやる気がでてくる。視覚から得られる栄養剤だ。
ここまで来ると、ネガティブなことでも全力で全員がポジティブな言葉に変換して褒めてくれる。このネガティブ→ポジティブの変換作業は脳トレ的な感覚もあり「どうやったらうまく褒められるんだろう」と考えているときは、楽しさすらあった。
参加した人の中には「もっといい褒めができるようにGoogleで調べていました」という人もいた。褒めという深淵への探求すら始まっていたのだ。
7日目:「誰か褒めてください」と普段から言ってもいいのかもしれない
この一週間を通じて、褒める・褒められることに、自分がいかに慣れていないかがよくわかった。大人になってから精神的に曲がっていってしまったのも、褒められる量が少なかったからなのかもしれない。
疲れたときとか、寂しいときに誰かが褒めてくれる環境って必要だ。素直に「褒めてください」と自分から言うのは大事なことなのかもしれない。
そして、一週間は本当にあっという間に終わってしまった。
匿名なので、終わってしまえば誰が誰なのかは一切わからない。僕も聞かないつもりだ。そのほうがここで生まれた気持ちを忘れないでいる気がする。
つまりこのグループを閉じたら、もう優しい僕の理想郷は崩壊するのである。誰が誰かもわからなくなる。悲しい。でも、これが正しい気がする。
ああ、寂しい。最高の世界だった……さよなら……。
褒めるチャットグループは、控えめに言って最高
やり始めたときに感じたマイナスな感情は一切なく、今は誰かに褒められたいし褒めたい気持ちであふれている。チャットを始めた当初は、身体が褒めに慣れていないから拒絶感があったのだろう。
僕はチャットの通知をオフにして、たまに見るようにしていたので、SNS疲れと無縁の世界だったのもよかった。1週間という期限もちょうどよかったのかもしれない。
(参加者の感想:よかったところ)
・他の人が上手に褒めていて「その観点からの褒めは私からでは出なかった!!」と思うことばかりでした。「少しでも褒めることができるように」と意識して生活するのは楽しかったです。
・今思うと「褒めるバトルロイヤル」だったような気がしてきました!? 誰がいちばん素敵な褒め言葉を使えるかを競っていたようなw
・誰が誰かわからずマウンティングとかもないので、見るのが辛くならない(SNSのこういうところが苦手…)
・普段からもっと周りの人を褒めていこうと思った
・心のよりどころにもなっていて、褒めてもらえる場所があるのはモチベーションに繋がった。褒めも距離感があるのは発見だった
・コーチングのテクニックをちょっと使ってみたかったのと、他の人がどういう言葉を使うのかを観察したかったので大満足でした。それと、大したことないことをいかに大袈裟に褒められるか、というのを試してみたりしました。
・ほんわかして心の栄養になるグループでした。もっと普及してほしい…!
・皆さん違う境遇なのもあって、それぞれ違うことを頑張ってるんだなあ、この人はどんな人なんだろう?と想像する楽しさもありました
・頑張ったことを報告すべきかな〜と思ってたけど、頑張ったことだけでなく、慰めて欲しいこと、辛いことなど、何を言っても褒めてくれたので楽しかった
(参加者の感想:悪かったところ)
・あのコミュニティをもっとオープンで大人数でやろうとすると、荒らしのようなのが出てきそうなのでその対応が課題だと思いました
・最後のほうは正直飽きてきたかなーっていうのはあります
・こんなハッピーな空間だけど、自分で流れが止まると不安になった
・ただ皆さんの褒めスキルが高すぎて、なかなか褒めづらいのはちょっと難点でした…wもう無条件にえらい!最高!くらいの勢いもあってよかったかなと
匿名グループを作らなくても仲良い友達と「ポジティブな発言だけをするグループ」というようなものを作ってもいいかもしれない。
褒められたら喜ぶ、そして素直にお礼を言うという当たり前のことの大切さに気づけた一週間だった。ああ、インターネットって最高だな。
では最後に普段はぜっっっったいに言わないけど今日は恥ずかしげもなく言おう。
この記事がおもしろいと思ったら褒めてくれ!!!!!!!!!!!!!!
(編集:ノオト )
このシステムをマイネ王にも導入してください。
それに気付く機会にもなるので、とてもいいなぁと感じました!
これが広まればいいな(*^.^*)
大学や企業の新人研修でも採用できれば良いですね!
素晴らしい情報をありがとうございます^ - ^
とても良い記事ですね!
参考にします!
😁ト,ホメテミル
褒めてあげましょう😃嬉しそうな顔をみれば自分も凄く嬉しくなるし💕
短期間ならやってみたいな。
やってみたい
これについてのアクティブな記事を投稿されたたかやさんは本当にえらいと思います!!!
機会があればぜひ参加したいなと思いました!
相手の良いところだけみえるメガネとかあったら欲しいです(@_@)
素敵なことだけど、なかなかできない。そんな時は意識的にするのもいいですよね。
大人の遊び心一杯で、ほんわか楽しませて頂きました!
(ぺこぱ風)というのがさっぱりわかりませんでしたが😅
人にもよると思うのですが、ただ一方的に褒められると「分かっている所」で
褒められるのならどうかなぁ・・・
荒らし以外の賛否両論あって「なるほどなぁ~」と感じるものかなぁと・・
ネットじゃなくてリアルで褒めまくるのがいわゆる「夜の街」の一部だとも聞い
た事があります。(私は未経験ですが聞いた話です)
中々難しいですが、可能であれば職場で「褒め合う日」を作るとかのもいいか
もしれません。
匿名だからの良さもありますが、ちょっと宗教チックというか、某セミナーみた
いに感じてしまったりとかなかったのかなぁとも思います。
相手は自分のこと知らないので、忖度なしの言葉って感じですし。
ただ、長く続けると、褒めるのも褒められるのも義務的になってしまいそうなので、「えー、もう終わり? もうちょっと続けたいな・・・」ってとこで終了したのはよかったですね。
マイネオうさぎに褒め特性(AI)を身につけさせて、心が疲れた時に癒やして欲しい!
TVをつけると一日中、他人の批判ばかり
コロナ渦でそれが正当化されてる風潮にカツを入れるGoodな試行です
記事のとおり、皆んな内心は当たり前に褒め合いたいんです、ね
褒めることは子どもだけじゃなく大人になってからも非常に大事ですね。
社会が殺伐としているのは、みんなが褒めるという行為を忘れてしまったからだと思います。
自己肯定感をみんなで高めて、明るい気持ちで生きていきたいです😊✨
褒めるのも上手とか下手とかあるから案外難しいと思うので、褒める練習したいと思います。
記事を読んでいて、昔、自分で自分の長所を「7つ」言えるようにしなさいと言われたことを思い出しました。