過去のWebサイトを検索して思い出話をするのが楽しすぎる

Webエンジニアをやりながらライターをやっているmegayaです。

テレビで「懐かしのドラマ特集」とか「90年代の名曲集」みたいなのがやっていると、

「またやってんのかよ！！！」

と思いつつ、毎回のごとく「懐かし〜!!」と最後まで楽しんで見てしまう。思い出話をすることは不毛なことだとわかりながらも「懐かし〜!!」と発狂して楽しんでしまう。

人間は思い出という名の牢獄に囚われているのだ。

「1990年〜2002年」など期間を指定して検索できるサイトを作った

「懐かし〜!!」という感情を誰かと楽しむために、なにか良い方法ないかな……と考えていたところ、Googleで期間を指定して検索できることに気づいた。

この機能を使用すると、「1990年〜2002年のサイトだけを調べる」といったように、期間を絞って検索できるのだ。

これで青春時代に見ていた懐かしインターネッツを探せる！ 最高！！！

と思っていたのだが、スマホで使おうとすると、最高でも1年以内の期間しか設定できない。

あーあ、スマホにも期間指定の検索機能があれば、酒でも飲みながらダラダラと思い出を振り返れたのに……！

https://mineo-g-search.firebaseapp.com/

なければ作ればいいんだ！！！

ということで、期間指定検索ができるサイトを作ってみた。

https://www.google.com/search?q=ゴリラ&tbs=cdr:1,cd_min:9/3/2019,cd_max:9/3/2019

仕組みは単純で、URLのうしろに`bs=cdr:1,cd_min:9/3/2019,cd_max:9/3/2019`をつけると期間指定できるGoogleの仕様を利用しているのだ。パソコンで期間指定しているときと同じ仕組みで、それが理解できれば、10分で作れるサイトなのである。

まあ、そんな御託はどうでもいいのだ！ とにかく、これでスマホでも期間指定検索ができる！

ガッツ石松様に関する投稿コーナー
http://www2s.biglobe.ne.jp/~tabira/guts.html

私の趣味のモバイルコレクション
http://www.parabox.or.jp/~kenichi/hp1.html

電気グルーヴの1994年放送媒体出演記録
http://ga2958.sakura.ne.jp/dgdb/housou/1994.htm

こういうサイトを酒を飲みながらダラダラ一生見ていたい……！

90年代くらいのWebサイトは、お金稼ぎとか検索上位がどうとかがほとんどなくて、本当に好きなものがある人が作っている感じがして最高だ。THE・インターネット。

ちなみに、この記事の媒体であるマイネオが始まった2014年6月3日頃で検索してみると、Microsoftが大手携帯会社であるNokiaを買収したニュース見つけた。あー、懐かしい。Windows Phoneはまったく流行らなかったな……。

ノキア製モバイル端末を振り返る--ヒット製品から風変わりなモデルまで
https://japan.cnet.com/article/35047346/

ということで、このサイトを使っていろんな人と一緒に検索をしてみたら、どんな「懐かし〜!!」が出てくるのか試していきたいと思う。

本題に行く前に、この質問が「インターネットに初めて触れたときってこんな気持ちだったわ〜〜〜」って思い出せるからぜひ見てくれ。

2ちゃんねるって危険？
https://otasuke.goo-net.com/qa64872.html

同年代と一緒にやると脳が想い出に殴られる

まずは歳が近い人と一緒に検索をして、懐かしさにおぼれたいと思う。この記事の編集担当である杉山さんがちょうど同年代だったので、一緒にやってみることに。この日は外も雨だったし絶好の検索日和だった。

ウォーターボーイズの感想
http://www.eonet.ne.jp/~chifuyu/hobby_movie_waterboys.html

ウォーターボーイズの公式サイト
https://www.fujitv.co.jp/b_hp/waterboys/cast.html

さらに「ウォーターボーイズ」で検索してみると、日テレの公式サイトでキャスト紹介ページが古いまま残っていた。

最近のホームページはかなり凝っているものが多いから、それと比べたらかなり簡素だ。写真なんて一枚もない。だがそれが良い。廃墟を散歩しているような趣がある。

「キムタク」結婚に女性誌騒然
https://imidas.jp/hotkeyperson/detail/P-00-102-01-01.html

検索を使って会話していると「小学生のとき〇〇があって〜」と急に記憶の奥底に眠っていた記憶がよみがえってくる瞬間がある。

懐かしワードを思い出す
↓
サイトを発掘する
↓
記事を読んで懐かしむ
↓
会話していると関係ない思い出も蘇ってくる

段階を踏んでいって、脳のいろいろなところを刺激されているからかもしれない。脳マッサージだ。

僕もふと、小学生のときに地元を調べる授業でインターネットを見ていたら、あるサイトで「趣のある古い建物ですね♪」と紹介されているのが自分の実家だったという悲しい思い出が頭をよぎった。恥ずかしくて誰にも言えなかったな……。

椎名林檎の電脳RAT
https://sp.universal-music.co.jp/ringo/special/saga/rat/index_j.htm

第800号記念 タモリ ロングインタビュー
https://www.waseda.jp/student/weekly/people/obg-800.html

他にも、芸能人の名前で探していると「椎名林檎が出していたフリーペーパー誌を公開しているサイト」や、1997年の「タモリのロングインタビュー」なども見つけた。

ただただ検索するだけでなくこういうサイトを見つけたときの「宝物見つけた！！」感もまたたまらない……!!

ゲームボーイポケット
https://www.nintendo.co.jp/n02/dmg/hardware/gbp/

ゼルダの伝説 時のオカリナ
https://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/zelda/index.html

ピカチュウげんきでちゅう
https://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_npgj/index.html

マリオパーティ
https://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_clbj/index.html

ゲーム自体も懐かしいタイトルなうえに「がんばってサイト作りました!!」という雰囲気を見ると、一気に幼少時にタイムスリップしたかのような感覚に襲われる。

友達の家でゲームをやっていたときの匂いすらよみがえってくるようだ。任天堂のゲーム紹介ページはぜひこのままにしておいてほしい。重要文化財だ。

バンダイ、たまごっち内蔵のPHS「たまぴっち」を6月に発売
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970318/phs.htm

ドコモ・ドットコム 栗田穣崇さんインタビュー「iモードができるまで」
https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/rei/3209.html

携帯電話の話から転じて、こんなサイトも見つけた。「広末涼子 初体験のiモード端末は」という見出しのアオリが時代を感じられて最高。

そのほかにもポケモンのオリジナル小説を書いてるサイトや、ドラマの妄想漫画を書いている個人サイトなんかも見つかった。THE・インターネットを久しぶりに体験することができた。

これだよ！ これが求めていたインターネットなんだよ！！！ ああ、このまま思い出の海で溺れたい…!!

さまざまな話をしたが、個人的に一番テンションがあがったのは「おしゃれカンケイの司会者が古舘伊知郎だった」というのを思い出した瞬間だ。

「めちゃイケ」で検索する
↓
なぜかSMAPの番組出演の感想サイトを見つける
http://heatup.gonna.jp/SMAP/m_sp.htm#top
↓
おしゃれカンケイにSMAPが出演していたことが載っていた
↓
おしゃれカンケイの司会って、くりぃむしちゅーの上田晋也だっけ？
↓
くりぃむしちゅーの上田がやっているのは『オシャレイズム』だ
↓
じゃあ、おしゃれカンケイの司会って誰だっけ？
↓
おしゃれカンケイ……あっ、古舘伊知郎が出てたよね
↓
うあああああああああああああああああああああああ！！！ そうだっっった！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

こんな風に数珠つなぎでたまたま思い出したから、感動が大きかった。たぶん、この企画をやっていなかったら、一生思い出すことがなかっただろう。だって思い出す必要がないから。

記事を読んでる人に、この感動はおそらく伝わらないだろう。それでもいいのだ。この気持ちいい体験ができただけでも、企画としてやってみてよかった。ああ、人生を無駄遣いしている瞬間って最高だ……!!

夫婦だと思い出話よりも未来の話になる

立場が違うと、検索ワードや会話内容が変わってくるんじゃないかと思った。そこで1歳の子どもがいる兄夫婦に検索してもらうことに。

ちなみに、2人ともSNSを一切やっていない。兄は「草」というネットスラングすら知らないレベルにインターネットには疎い。心が汚れるだけなので、このまま清らかな人生を過ごしていってほしい……!!

恋ノチカラ ロケ地ガイド
http://loca.ash.jp/show/2002/d200201_power.htm

(ちなみにこのあと『恋ノチカラ』と『やまとなでしこ』の主要キャストとスタッフが同じということで盛り上がっていた。離婚の危機はおそらく免れたはず……はず……）

広島市の保育データ
http://www.asahi-net.or.jp/~tr8k-akym/hirodb.htm

このあと「二人目が生まれたら引っ越すかどうか」「車を買うかどうか」など真面目な会話に発展していった。なるほど！ 子どもがいると、思い出話よりも未来の話になるのか。独身とはまるで会話の内容が違う……!!

ちなみに写真がブレブレなのは、1歳の甥っ子が撮ったからだ。かわいい甥っ子が撮った写真は、とりあえず記事に載せていくスタイル。

50代にやってもらったらビバリーヒルズとギルガメッシュが見たくなった

最後にやってもらったのはエンタメ会社につとめる久保田さん。自分が知らない世代の人が懐かしいと思うものが知りたい。ちなみに初対面だ。

ビバリーヒルズ高校白書＆青春白書
http://usahana.fc2web.com/bh.html

スタートレック
http://www.aurora-design.sakura.ne.jp/archives/startrek/startrek_eplist_tng.html

スタートレックシリーズは「宇宙ものなのに、SF要素よりも人間模様を濃く描いていておもしろい」というようなことも聞いた。

そういえば、20歳以上も年上の人にドラマをオススメしてもらうのって、初めての体験かもしれない。新鮮でおもしろい。

まさかいきなり50代の初対面の人とギルガメッシュないとの話になるとは思わなかった。検索を会話の媒介にすることで、予想もしない内容になるのが楽しかった。

当たり前だけど歳が離れているので「懐かし〜!!」という共通の感情は当然ながら芽生えない。しかし、目の前で自分より年上の人が「懐かし〜!!」という感覚になっているのを見るとこっちも楽しくなってくる。

とりあえずビバリーヒルズとギルガメッシュだけは動画を探して見てみよう……！

ああ、懐かしきインターネッツ

「期間を指定した検索をする」という遊びをやっただけだけど、予想外の記憶までよみがえってきておもしろかった。

同年代の人とやれば間違いなく盛り上がると思う。趣味が同じなら会話が弾むし、全然違えば「えー！そんなの見てたんだ！」と驚きが湧いてくる。

どちらにせよ当初の目的であった「懐かし〜！！！」という感情をこの記事で発散させることができた。やっぱり過去を振り返るのは、生産性がないとわかっていても楽しい。一生やってたい。

ただちょっと不安なのが、この遊びを友達とやっていて、昔の自分が作った『オリジナル小説サイト』みたいなのを見つけられたら死にたくなる。

そうか、僕が作った期間検索サイトは黒歴史発掘サイトにもなり得るのか。おお、恐ろしや……。

ということで、最後はかわいい甥っ子が撮った斬新な角度の写真でお別れです。かわいい甥っ子が撮った写真はとりあえず記事に載せていくスタイル。

（編集：ノオト ）