2025-05 政府の備蓄米
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2025-05 政府の備蓄米


「2025-05 政府の備蓄米」のコメント

<追加事項です>

●政府の備蓄米とは●
コメの生産量が大幅に減った場合に備えて、国は法律に基づいてコメの備蓄を行っています。

きっかけとなったのは1993年の全国的なコメ不足で、このよくとしに成立した食糧法で政府はコメの不足に備えて必要な数量を在庫として保有しておくことが定められました。

備蓄するコメの量は
▽10年に1度の深刻な不作や
▽2年連続の不作にも対応できるよう、100万トン程度を適正な水準としています。

これは主食用米の年間需要量のおよそ7分の1にあたり、去年6月の時点では91万トンが備蓄されています。

政府は備蓄用として毎年20万トン程度を一般競争入札で買い入れていて、今の仕組みでは5年間利用がなければ家畜のエサとして販売されています。

この仕組みになった2011年以降、主食用米の不足で備蓄米を放出したケースはないということです。

備蓄米を出したケースとしては
▽東日本大震災の際に被害を受けた流通業者向けに4万トン、
▽去年にはせんべいなどの原料になるコメの不足を受けて、加工用として1万トンがそれぞれ販売されたということです。

去年、各地のスーパーでコメが品薄になった際には備蓄米の放出を求める声も出ましたが、農林水産省はコメの生産量は減っていないとして慎重な姿勢を示していました。

コメの価格高騰が続いている背景
コメの価格高騰が続いている背景として、
▽コメの買い付け競争が過熱していることや、
▽去年の夏の品薄を受けて、例年より多めに在庫を確保する動きなどを指摘する声が上がっています。

農林水産省によると、去年、収穫されたコメは679万トンと、前の年より18万トン増えたとみられています。

一方で、JAなどの主な集荷業者が農家から買い集めたコメの量は、216万トンで、前の年より21万トン、率にして8%程度、下回っています。

農林水産省は、中小の集荷業者などがどの程度、コメを買い集めているか把握できていないものの、農家からの買い付け競争が過熱した結果、JAなどが例年より、コメを確保できなかったとみています。

これによって、JAなどを通じて市場に出回るコメも十分ではなく、結果として、価格の高騰につながっているのではないかと農林水産省はみています。