●クロハナの宝くじ●

クロハナさん

マスター

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場所は"ねこねこホームセンター"の宝くじ売り場。
クロハナは買い物帰りに一勝負しようとスクラッチを購入した。

鼻の黒い猫が揃えば一等なのね。なんだかアタシを当てるみたい。

クロハナは五円玉でスクラッチを削った。

やったわ、鼻の白い猫が揃った！ 何等かしら？

裏を見ると、なんと二等が見事に当たったのだった。金額にして五万円也。
「凄いわアタシ！ 今日はツイてる！ ありがとう白丸さん、なんてね」
財布に五万円をしまい売り場の台を降りた、その時だった。
「ク〜ロハ〜ナさん」
ぽっちゃり体型の白猫のコマがニヤニヤしながら立っていたのだ。
「コ…コマさん！？」
クロハナは心臓を鳴らした。
「偶然ね〜。こんな所で会うなんて」

ここは近くのレストラン。
コマが次から次へと店の料理を注文していた。
「旨いっ、最高！ クロハナさんも食べなさいよ。うふふっ」
クロハナは五万円をとっくに越したであろう伝票を見つめながら大粒の涙をずっと流していたのであった。

これ以上ありません。