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10年先のモバイル業界はこうなる!Mobile World Congress 2024に行ってみた

10年先のモバイル業界はこうなる!Mobile World Congress 2024に行ってみた

メテ男@運営事務局
ライター: メテ男@運営事務局
mineoの遠い未来を主に技術の側面から考えています。

マイネ王の皆さま、はじめまして。メテ男@運営事務局です。これまで表舞台に出てきたことはほぼ無かったので、簡単に自己紹介をさせてもらいます!
2016年から2年間ほど、mineoサービスを支えるネットワーク設備の計画や設計・構築に従事しておりました。そこからモバイル関連の仕事はしつつもmineo部隊からは少し離れておりまして、 2022年7月にmineoのちょっと先の未来を考える立場として戻ってまいりました。 
ちょっと先の未来というのは5~10年くらい先のことで、ちょうど今年が10年の節目を迎えるmineoとしては、これまでサービスを続けてきたのと同じくらい先の未来の話を考えるということなんですねぇ。。。
いやいや、正直どうなっているかなんて見当もつきません。ちなみに、10年前のモバイル業界ってどうなっていたのかなと調べてみると、「スマホの携帯電話契約数がフィーチャーフォン(通称、ガラケー)を抜いた」という記事がありました。10年という時間はIT業界・モバイル業界にとっては、非常に長い時間ですね。。

さて、前置きが長くなったのですが、そんな「5年先や10年先のモバイル業界はきっとこうなる!」というのを世界各国の偉い人が見せ合う会合が、今回お伝えするMobile World Congress。通称 MWCと呼ばれるカンファレンスなんです!!
ということで、ちょっと先の未来を考える立場として、最新のモバイル業界の情報をパク・・ではなく、参考にさせてもらおうということでMWCに参加してまいりました。今回は、その会場で私が気になった情報を皆さまにお伝えさせてもらおうと思います!

AIスマートフォンの到来

昨今では、「生成AI」に非常に関心が集まっており、ChatGPTやCopilotといったアプリも出てきています。皆さまにとっても非常に身近な存在になってきているのではないでしょうか。
モバイル業界でも生成AIは非常に重要な位置づけであり、今回のMWCでも生成AIを活用したモバイルシステムやモバイル設備の展示が非常に多く、Gen-AIという言葉が目を引いたのが印象的でした。その中でも、ドイツでMNO(Mobile Network Operator、日本でいうKDDIやドコモ)事業をおこなっているドイツテレコムが展示していたAIスマートフォンについてご紹介します。

その名の通り、AIスマートフォンは生成AIを中心に設計されたスマートフォンです。いまいちわかりづらいので簡単に説明します。皆さまが今お使いのスマートフォンは、自分で事前にアプリケーションをダウンロード/インストールを行った上で、ホーム画面上のそのアプリを探し出し、アプリを起動して操作するという使い方だと思います。それがAIスマートフォンだと、ユーザーがやりたいことに応じて、アプリをインストールする過程からアプリの操作まで生成AIが全て行ってくれるのです。
アプリをダウンロードするタイミングなどは、ユーザーがAIに向けて指示を行ってからになるので、いつでもどこでもアプリをすぐにダウンロードできるくらいの通信が必要になるんだなと感じた瞬間でした。
このように、皆さまがお使いのスマートフォンが様々な進化を遂げる裏側で通信の重要性が見えてくると思います。mineoもモバイル業界のどんな進化にも通信面で対応できるように、時代に併せて進化を遂げていきます!

6Gの世界はもう間近!?

5年後10年後のモバイル業界の未来を考えるために切っても切れないのが5Gや6Gといったワードです。時代の移り変わりとともに、3Gが4Gに。4Gが5Gにとなっているのは、皆さまご存知のことかと思います。ちなみに、4Gや5Gの「G」とは、ジェネレーションのことで「世代」を表します。簡単に言うと、モバイル通信規格の世代を表しており、世代が高くなるほど高性能な通信になります。

さて、MWC2024でもこのモバイル通信規格については注目されており、最もホットなのは6Gです。皆さまにはあまり馴染みがないかもしれませんが、世界でトップクラスのモバイル機器ベンダーであるEricsson社は6Gでの試験通信を会場内で行っておりました。「6Gはこういう規格にしましょう!」といった標準化と呼ばれる工程がまだ完全には終わっていないにも関わらず、試験通信をおこなっているのには驚きました。
端末と通信する基地局が会場内に設置されていて、中心周波数が7GHz帯の電波を出されていました。端末側で通信速度も測定されており、約1Gbpsの速度が出ていました。

エリクソン社のブースの様子

こういったテクノロジーを見ていると、近い将来に皆さまが持つスマホの使い方も大きく変わって、家の中でWi-Fiを使うのと同様に、いや、それ以上に大容量の通信を行うことができるような世界が来るんだろうと思います。ただ、端末については基盤むき出しの状態だったので、現時点では実用化までもう少し時間がかかるのかな?と感じました。しかし!!通信の世界は日々の進化が非常に速く、来年にはスマホレベルで6Gが使えるようになっているような気がします。

そんな、6Gだなんだと言われている中で、昭和(中世!?)を彷彿とさせるような端末の展示もありました。このエモさ大爆発の電話も皆さまが使うスマホと同様にSIMがささるものとなっております。こういった端末も世界の最新技術が集う展示会で展示されていることを見ると、エモさを求めるニーズは今後も残り続けるんだろうなぁと思います。mineoも最新技術を取り入れながらも、こういったアソビゴコロを取り入れ続けたいと思わせてくれた展示でした。

OpenGateway CAMARA

さて、最後のご紹介は、OpenGateway CAMARAです。少しマニアックな話をさせてもらおうかなと思います。CAMARAとはなにかというと、「モバイルのネットワークの中で保管されている様々な情報や機能を一般にAPI開放しましょう」という、2022年頃に発足された世界的な取り組み・プロジェクトのことです。API??モバイルネットワーク??となられる方もたくさんいらっしゃると思いますが今回は「ふむふむ」と読んでいただき、こういった話をさらに聞きたい!という方はぜひコメントしていただければと思います!
とはいえ、全くよくわからないのもよくないので簡単に説明します。現在、マイピタに加入の皆さまはmineoアプリでmineoスイッチのON/OFFを利用されていると思います。このスイッチのON/OFFにより、実は皆さまが、mineoの設備を遠隔からコントロールしているんですね~。このコントロールをする際のmineo設備との間のインターフェースを「API(アプリケーション プログラミング インターフェース)」と呼びます。このようなネットワークに関する様々なAPIを世界各国のMNOを含めて共通の仕様にしましょうというのがOpenGateway CAMARAというプロジェクトです。
APIを全世界で共通化することで、モバイルネットワークの引き出せる情報の幅が広がり、ネットワークの操作可能な幅が広がります。今までは操作できなかったものができるようになるので、より面白いアプリケーションができたり、様々なモバイルサービスが生まれたりする可能性を秘めているということなんです!

非常に前置きが長くなりましたが、そんなCAMARAで定義されたAPIがいくつかあり、それを使ったサービスがどんどん生まれています!というのが今回のMWC2024で出展されておりました。その一つとして、フランスでの大手通信事業者であり全世界でモバイルビジネスを展開しているOrange社が複数の共通APIを利用したサービスデモを行っておりました。

今後、「いつの間にかmineoのすごい良いサービスができている!」ということがあれば、その裏側にはこういった世界的な技術革新を活用しているのかもしれません!
このような最新の取り組みも含めて、引き続きmineoサービスのパワーアップに向けて取り組んでいけたらなと思っています!

最後に

いかがでしたでしょうか。今回は、あまり皆さまにとって馴染みのないお話が多かったかもしれませんが、モバイル業界の技術革新は日々進化し続けており、mineoの未来を考える人間としては、こういった所にも着目しているという所をお見せできたかなと思います。
今後もこういったお話は皆さまと共有していけたらと思いますので、こうご期待!というところで以上とさせていただきます!
最後に、スペインならではの写真を皆さまにお届けします!

スペインならではパエリア&サクラダファミリアwithメテ男


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89 件のコメント
40 - 89 / 89
たぶん、今頃、マイネ王運営事務局の湯王子さんもスペインに会社の金で行けるチャンスだったのにと考えてると思ってるでw

こりゃ、IIJに転職すればもっと海外行けるのに!
10年先を見据えないといけないとは思いつつも、10秒先すら見据えることができない、私めであります。
レポートありがとうございます。
『 スマートフォンだと、ユーザーがやりたいことに応じて、アプリをインストールする過程からアプリの操作まで生成AIが全て行ってくれるのです。』
⇒AIが好き勝手にアプリをインストールするのを私は好みません。スピードも今の電話はマイそくプランで4Gの運用ですyoutubeもtiktokも見れます。時々遅い時はありますが、しばらく待てば繋がるので問題ありません。月1000円ですのでジジイの私にはちょうどいいです。技術の進歩は必要ですが自分には6Gは必要ない気がします。
勉強になりました🙏
6Gと言う前に
5Gの恩恵を実感できる場面が
増えるといいのですが…。
未来が楽しみです!
使ったことは無いけど
AIはもうえ~やあい
毎日の単純なポイ活作業を自動化出来るんかの?
サイトはボット対策してるけど
もし出来るのならば当然ハッカーも流用するね。
レポートありがとうございます。
今はまだよくわかりませんが、折々のレポートで勉強させていただきます。mineoさんのサービスに期待します。
6G通信では空・海・宇宙への通信エリア拡大に伴い陸では100%繋がるようになるので、繋がらないエリアは無くなるのでは、大容量通信が可能になるのでほぼ遅延がないのでOPの遠隔操作、車の自動運転の精度が高まるのではと思っています。

でもあまりにも通信に依存してしまうと災害時にパニックが起り得るので遠隔地へのバックアップが益々重要になってくると思います。

余談ですがスマホを販売する実店舗がなくなる😀
AIがスマホに入ってきたらどんなことになるのでしょうかね? とっても興味深いです。楽しみです。報告ありがとうございました。
面白いレポありがとうございました😊
10年後、どうなってるか考えるのワクワクします👼🪽
mineoさんの
アソビゴコロ💚が、
たくさんのファンにヨロコビを与えて、
HAPPYが増えてますね。
これからも、ずっと…
ほかにはナイ、なにかをお願いします💚
モバイルはもう成熟しきっていると思います。
パソコン同様に、違いの分からないOSアップデートとスペックがあがるだけ。
コンテンツがリッチになって通信速度が必要になるだけ。
参考になりました!
テメさん10年先の6Gの話、ありがとうございます!
長期展望も必要な事ですが
私ども、いかなに住んでいる者はいつ5Gになるか?
課題です。
それとアプリを使用しなくても電話料金が同じにするとか?
多重通信費を下げる方が興味があるります。
うん、行って見たかった
技術の進歩がすごい!
将来の話、ありがとうございました。
私の地域で早く5Gが使用できるようにしてほしいです。
スマホのない時代もあったのですから、
世界は変わっていくものですね~
こうした世界が当たり前になるんだろうな~
参考になりました。
6G、AIスマートフォン等の最新情報のご紹介ありがとうございました。
通信技術の進化がどんどん進化し続けていますね!
とにかく10年先がこのような技術で、暮らしやすい社会になっていることを願うばかりです。
興味深く拝読しました。
でもアナログな時代が懐かしいです。
アナログがよかったと思う時もありますが、仕事をするにはデジタルを使いこなせないと難しい時代ですね😅

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10年後...

遊び心のないデバイスはただのテクノロジーの塊だ
あんまり良くはわからないけど、ワクワクしますね。こーんなことも出来るのかーっていう未来が来ること、楽しみです。
技術的なことはよくわかりませんが、すごいというのは伝わりました。
技術の進歩ととに、それを活用する人間の知的な向上も必要になってくるのでしょうね・・・。
人間を超えることはない、そういわれているAIですが、
その差は少しずつ縮まっているように感じます。

誰もがありのままで心地よく生きていくために、今、人間は技術の在り方や技術とのかかわり方について考える時期になっているのかもしれません。
メテ男@運営事務局さんお疲れ様です。

私はAI利用の増大に伴う電力需要の増大が気になってます。

・【NHK】生成AI“急速普及”電力需要が増加?どうなる今後のエネルギー
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240515/k10014449481000.html

・【日経新聞】電力消費、2050年に4割増 生成AI普及で
 想定超す爆食
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA29A5J0Z20C24A3000000/

この問題の解決にNTTが光技術を回路内にも広げるIWON構想が進められたりしているのが個人的には興味深いです。

・【日経XTECH】ネットの限界突破に「光」、NTT最大の大勝負 IOWN構想
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01558/00003/

AIの電力消費問題に関しては、関西電力子会社のオプテージさんだからこそ出来る事があるのではと思いました。(^^)
技術や品質が向上しているのはいいですが、スマホの買い替え頻度が高く長持ちしません。機種変も面倒なので、もっと長く使えるようになったらいいなと思います。
10年後も相当進化しそうですね。
使う側も堕落、依存しないようにしなければいけませんね。
最初のスマホは2007年発売です。それから相当進化してるので、10年後もびっくりするくらい変わりそうですね♪

私が新社会人の時はポケベルでしたよ。
5Gをまだまだ享受できていませんが、世の中が6Gでどの様に変化して行くのか今から楽しみです。
皆さんが何かしらの恩恵を受けて、ハッピーになっていると言うこと無しです。
AIスマホかぁ・・

エッチなのを見ようとすると・・

〝 この画像は激し過ぎます。アクセスしてあげません!〟なんて事になったら嫌なのでAIスマホには反対です。😤

・・・・ 私は成人なので、そんな心配は無いか。😆
Xになってから推しのツイートが見られなくなったが、マスクが嫌いなのでアカウントを作りたくない。様々な企業がLINEを利用したキャンペーンを催すが、LINEの運営が信用できないのでインストールしたくない。10年後にはこれらのSNSツールに代わる別の何かが、日本のスタンダードになっていて欲しい。6Gとか自分は間に合ってるんで🖐️
この先、数千年という単位だと、肉体を手放して行き着く先はコンピューターの中に精神を置く、某リローデッドな映画なのかもしれませんが、そんな未来は楽しいかはわかりませんね。
大変勉強になり、有難う御座居ました。
Mineoスイッチは、こんな仕組みで、端末から操作してたのですね。
やっと、Aquos sense8で、5G対応になったのに、世は6Gに向かうので、私の懐が寂しくなります!
CAMARAやAPIは、これを機会に、勉強します。
よい刺激を受けました。
今後も、こんな取材を期待してます。
宜しくお願い致します。🙇
生成AIの進歩は凄まじいですね。
10年後どんな世界になっているのか、楽しみです。
素晴らしい体験談をシェアして頂きありがとうございます(^-^)とても興味深いお話でシリーズ化して欲しいです。できれば、上記のAPIの説明レベルでご教授願いたい笑

速度制限付きプランで満足してる身としては通信速度の向上による恩恵は今はありませんが、モバイル業界の進歩が早すぎて、10年後、私たちが持ってるスマホがどんな形でどんな機能を搭載してるのか想像できない…でもとても楽しみです♪

どんどん便利になる通信媒体だからこそ、うまく付き合いつつ、利用する人間自身も考えることをやめずに切磋琢磨していかなきゃですね(*´-`)
10年後想像できない!つかいこなせるのか. . .
モバイル業界の10年というのはかなり変化が大きいと思いますので、とても10年後というのは想像できないですね!
個人的にはスマートフォン登場の時が衝撃的だったように思います。pc用のwebページが見られたり、カレンダーやpcメールが手元で確認やpcなどと同期して手元で見られるとか、当時はまるでポケットに入るパソコンwって感じでしたね!まあ、今となっては当たり前なんですがね~
逆に今から10年前だとLTEがやっと使い物になってきたレベルだったので、10年後くらいには6Gが当たり前になって、7Gの足音も聞こえてくる世の中になってるんでしょうねー
今まではモバイル端末はおおよそハンディ携帯電話→カメラ付き携帯電話→インターネット携帯電話→スマートホンの流れで来たように思います。10年後もスマホは何らかの形で残ってAIの進化をどう取り込んでいくかでより身近なものになってくれたらいいなあと思っています。
興味深いレポートありがとうございました😊
BtoBでは5年以上前から、AIだデジタルだと聞いてはいましたが、こんなに生成AIが一気に広まるとは思ってませんでした。
やはり便利なものや面白いものって皆が使いたくなりますもんね。

年々テクノロジーの進化スピードも速くなり、サービス提供側の皆さんも対応が大変かと思います。10年後にはまた、誰も予想できない未来が来るのを楽しみに待ちたいと思います😌
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