新型コロナウィルスはピークアウト？

　為替相場等では、複数の期間の移動平均線を組み合わせることにより、重要なシグナルを判断することができます。見分け方は期間の短い移動平均線が、期間の長い移動平均線を上に越えるとゴールデンクロス（買いシグナル） 。反対に期間の短い移動平均線が、期間の長い移動平均線を下に抜けるとデッドクロス（売りシグナル）というシグナルになります。
　では、新型コロナウィルスの新規の陽性者数の変化にこれを当てはめてみるとどうなるでしょうか。このグラフは新規の陽性者数の変化に7日移動平均線と14日移動平均線を加えたものです。
　まずは、7日、14日移動平均線のどちらもなんだかピークが来たようになっています。次に7日と14日の移動平均線を見ると何カ所かでクロスしていますが、3月24日以降、7日移動平均線が14日移動平均線をはっきりと上抜いて来ています。相場ではゴールデンクロスになるのですが、新型コロナウィルスでは、逆にあえて「デッドクロス」と表現しています。ちなみに緊急事態宣言が出されたのはそれより2週間ばかり遅れて4月7日です。
　さらに4月19日以降、7日移動平均線が14日移動平均線をはっきりと下抜いて「ゴールデンクロス」になって来ています。
　相場でもそうですが、シグナルが出てもその状態がずっと続くとは限りません。まして、新型コロナウィルスは相場の動きとはなんら関係ないのですが、良い兆候が出ているとしたら、それが続くように体制を整えていくとより良い方向に進むかもしれません。