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【SIM道楽】KnowRoaming SIM, マニラで基地局を調べてみました。

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以前、4年半ほど住んでいたフィリピンの首都マニラ、中でもこの街、マカティに来る出張はなんともホッとします。当時はスマホもほとんど普及しておらず、何かにつけてはGSM携帯を使ったTEXT(SMS)が中心のコミュニケーションが花盛りだったことを覚えています。

それも束の間、ここ数年来、他国同様に、街を行く人は皆片手にスマホという時代になりました。このマニラの街中も従来の「LTE=B1オンリー」から周波数バンドも増え、接続も格段に安定してきた感があります。

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今回は 最近入手したグローバル・ローミングSIMの KnowRoaming SIMと、 CMLink-Global SIM, そして ローカルキャリア大手の一つ、Smart SIMを使って電波状況と基地局を調べてみました。



まず最大手の SMART sim をマニラの中心街のマカティで使ってみました。
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28Fのコンドミニアム、広めのバルコニーからの眺望はとても快適です。街の中心部に向かっていることもあって、LTE : B1, B3, B5, B40 の4バンドが観測されてました。

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<SIM Info ↑ >
SIM Card Country : Philippines
SIM Card Operator : SMART (51503)
Network Operator : SMART (51503)


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<スピード測定 ↑ >
アプリ : OoKla
ターゲットサーバー : TSUKUBA(日本)
接続ローカルネット : SMART
接続元管理サーバー : SMART (PH)
接続バンド : LTE-B3
DN : 36.0Mbps
UP : 28.7Mbps
Ping : 76ms ( マニラ<->Tsukuba)
周囲に基地局 : 8 基


接続も瞬時にして、速度もシッカリ、大き目なファイルの読み込みもストレスフリー。やはり基地局の充実が実感されると同時に、マップにも現れているので素直に納得いくモバイル通信環境の改善が見られます。




つづいて、CMLink-Global SIM (Philippine Plan)を使ってみました
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4月のロンドン、アムステルダムに続いて、今回はフィリピン・マニラでの利用。これまで、プラン購入から接続までとても安定して利用して来たグローバルローミングSIMの3か国目です。


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<SIM Info ↑ >
SIM Card Country : HongKong (hk)
SIM Card Operator : China Mobile (45412)
Network Operator : GLOBE (PH) (51502)


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<スピード測定 ↑ >
アプリ : OoKla
ターゲットサーバー : TSUKUBA(日本)
接続ローカルネット : GLOBE
接続元管理サーバー : China Mobile (HK)
接続バンド : LTE-B41
DN : 18.8Mbps
UP : 6.28Mbps
Ping : 303ms ( マニラ<-HK->Tsukuba)
周囲に基地局 : 4 基


これまでの経験では、GLOBEキャリアをマニラで接続しようとした場合、「なかなか繋がらない」、「不安定」、「遅い」 という印象ばかり残っていましたが、今回のマニラでは基地局マップを見ても分かるように、SMARTの8基には劣るものの、近くに4基の基地局が見られ、バルコニーからはLTE-B41が快適に接続していました。格段の回線設備改善です。




そして次は、KnowRoaming SIM (Global Unlimited Data Plan)を使ってみました
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5月にSIMをルクセンブルクから購入し、今回初めて海外で使用することになったグローバルローミングSIMだったので楽しみにしていました。

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<SIM Info ↑ >
SIM Card Country : Singapore (sg)
SIM Card Operator : StarHub (sg) (52505)
Network Operator : SMART (51503)


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<スピード測定 ↑ >
アプリ : OoKla
ターゲットサーバー : TSUKUBA(日本)
接続ローカルネット : SMART
管理接続元サーバー : OVH (UK)
接続バンド : LTE-B40
DN : 15.8Mbps
UP : 8.13Mbps
Ping : 466ms ( マニラ<-OVH(UK)->Tsukuba)


こちらも目の前の基地局に取り囲まれるような状況(8基)になっていたので、ネット接続は至って安定していて、バルコニーからは接続バンドもB40ということで速度もシッカリ確保されていましたが、一旦部屋の中に入ると接続は B3に変更されてしまいました。やはりTDD-LTEは屋外など、障害物の少ない場所での利用に向いているようです。




さて、最後に、KnowRoaming SIMをマニラで利用していて興味深いことに気付きました。以前、↓の投稿で、日本国内で使ってみた体験レポを投稿しましたが、

【SIM道楽】KnowRoaming(Telna)グローバル・ローミングSIM <体験レポ>
https://king.mineo.jp/my/cc1ef6db0af34fa7/reports/52256

その中では、

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<SIM Info ↑ >
SIM Card Country : Israel (il)
SIM Card Operator : Partner (il) (42501)
SIM Card IMSI : 425019xxxxx

となっていて、今回のマニラ利用した場合では、

- SIM Card Country : Israel -> Singapore
- SIM Card Operator : Partner (Israel) -> StarHub (Singapore)
- SIM Card IMSI : 425019xxxxxx -> 525053xxxxxxx

となっていて、SIM Cardに搭載されている情報が書き換えられていることが判明したことです。

KnowRoaming SIMは購入プランの利用開始時にアクティベーションを必要とします。またアクティベーションの完了までに約10秒くらいの時間を必要とします。ということから察するに、KnowRoaming SIMはSIM内のデーターを書き換えるタイプのSIM、いわゆる eSIMだったことが分かりました。 AIRsimと同様なタイプのeSIMと考えられます。

<参考> KnowRoaming
https://www.knowroaming.co/


ということで、マニラのモバイル通信環境の急速な改善を目の当たりにし、高周波数バンド(TD-LTE)の普及が思いの外、早いことに驚ました。



いつもながらのニッチな投稿、興味ある方向けでした。

おわり。


26 件のコメント
1 - 26 / 26
どれもいい感じの速度が出ていますね。(^^

特に、フィリピン最大手のSMARTは上りも高速で驚きました。
SMART社の通信品質改善にドコモが関わっているみたいです。

・企業ネットワーク最前線 ドコモが海外でコンサル事業 モバイルキャリア
 の通信品質改善を支援
https://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/5682/Default.aspx
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター
>Kanon好き さん
コメント、ありがとうごさいます。

>どれもいい感じの速度が出ていますね
>SMART社の通信品質改善にドコモが関わっているみたいです

おおお、そんなことがあったのですね~全く知りませんでした(汗)

2017年からドコモによるコンサル…が始まっていたとは…。ここ暫くの短期間の内に改善していた実感があったので、今回は Abdroid機を持ち込んで通信状況を見てみようと思ったわけです。
通信がシッカリ安定するとバッテリー持ちも格段に向上するみたいで、従来の毎日1回から、2日に1回の充電で済むようになって大助かりでした(笑)

SMART も GLOBEも既に 月次契約ではeSIMもカットインしているらしいので、タイのAISやDTAC/TRUEのeSIM導入済みも同様、東南アジア諸国のキャリアは、日本キャリアよりずっとアグレッシブのようです。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター
追加情報 :
KnowRoaming SIMは、

- SIM Card Country
- SIM Card Operator
- SIM Card IMSI

について書き換えを行う eSIMタイプになっていますが、AIRsim や CMLink-Global SIMが実施採用しているような APN の書き換えは行っていません。 「APN = knowroaming」 固定となり、常に OVH(UK)の管理サーバーに接続しに行くので、欧州利用外ではPING的なメリットはあまり期待できないかと思われます。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター
追加情報-2 : 予期せぬ発見

通信状況のモニター用アプリ利用の為に Android機、Huawei Nova2(SIMロック解除) を利用していますが、このNova2は本来利用可能な周波数帯として公式に説明されているのは、

FDD-LTE : B1/3/8/18/19/26
TDD-LTE : B41

となっているハズなのですが、今回のアプリ測定では、上記以外にも

FDD-LTE : B5
TDD-LTE : B40

のバンドを捕まえていることを確認しました。
こんなことってあるんですね~EMUIのバージョンアップで更新でもされていたのでしょうか。
予期せぬ発見でした。
Nova 2 国際版は、日本での技適を取得しているバンド以外にも以下の対応があようですね。

http://blogofmobile.com/article/91574
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター
>ひみつ77 さん
>日本での技適を取得しているバンド以外にも以下の対応が…

おおお、何と素晴らしいこと!

FDD-LTE : B1, B3, B5, B7, B8, B18, B19, B20, B26
TDD-LTE : B38, B40, B41

これだけ使えるのならとても有難いです。
予想外の B5, B7, B20, B38, B40 が追加で利用できるようであるのなら、Nova2の利用期間がもう暫く延びるということ(笑)

といいつつ、使っている Huawei Nova2 は AU版をSIMロック解除した未使用品をゲットしたので、AU版も国際版もHW(周波数対応)的には違いが無い ということなのでしょうかね~まだ半信半疑。。。
とりわけ B3/B7/B40 が利用できるのであれば、ちょっと得した気分です( ´∀` )/
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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追加情報 3 : CMLink-Global SIMのアクティベーション・アラート

購入したプランを使用開始するにあたり、SIM挿入と同時にアクティベーションする「自動アクティベーション」と、任意の希望タイミングまでアクティベーションされない「手動アクティベーション」が以前から組み込まれていた。デフォルトは「手動アクティベーション」でした。

しかしユーザーに分かり難かったのか、現在は ↑ のように、プラン購入時に「自動…」または「手動…」を選択を促す画面が出るようになりました。

これなら「何故かアクティベーション出来ない~」というユーザーがなくなるハズですね。
>> kc_iOS9.2.1 さん

| AU版も国際版もHW(周波数対応)的には
| 違いが無い ということなのでしょうかね

galaxy はキャリア版は差があるようですね。HWは大丈夫のように思います。

| とりわけ B3/B7/B40 が利用

B3,7,20はEU圏では有難いですよね。

| 予想外の B5

は、B2,4もあれば敵なしでしたけどね。USでAT&T系なら大丈夫ですかね。
マカティ。数年前に行きました!
青い天使 行きました?😁
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター
>ひみつ77 さん

>B3,7,20はEU圏では有難いですよね
>B2,4もあれば敵なしでしたけどね

当面、米国以外ではAndroidアプリを使った通信状況のチェックが出来そうなので満足します(笑) B20やB40がカバーされているというのは有難い。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター
>よしつね163 さん
>青い天使 行きました?

パサイロードは一通り理解しております(笑)
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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追加情報 4 : KnowRoaming SIMの 接続元・サーバー OVH (UK)について


接続元・サーバー IP Adress : 51.68.53.233
接続元・サーバー名 : OVH Ltd., London (UK)
URL : https://www.ovh.com/world/


この接続元サーバーは、滞在国にかかわらず固定のまま変更されません。
APN = knowroaming (固定=滞在国による変更なし)
>kc_iOS9.2.1 さん

CellTowerLocatorのスクショですが、その基地局表示は正しいのでしょうか?
海外の表示は把握していませんが、少なくとも日本では正しい基地局位置・数を表示しません。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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>Phantomさん
>その基地局表示は正しいのでしょうか?

あらら、どうなのでしょう。
確かに私の位置もストリート1本分ほどズレて表示されているので基地局の位置も正確さに欠けているのかもしれませんね。

そういうこともあろうかと、素人なりにバルコニーから見える範囲で目視確認をしてみた限りでは全部とはいかないまでも幾つかは確認できていたように思います。

トップのMakati市街の写真と、基地局マップのスクショはもともと重ね合わせて撮影したつもりだったので、その中で基地局らしき…と思って見ていたものに赤○印してみました。(基地局HWなるものについては殆ど知識がないので間違っているかも…ですけど(笑) ) 見える範囲で当たらずとも遠からずというような感じでしょうか。

Screenshot_20190626_221119_com.mefws.signalcheck.jpg

ついでにもう一つ・・・
SignalCheckのアプリで見えるBandですが、このスクショはHuawei nova lite2に入れて表示されたものです。
Band1/3/8/28が見えていますし実際にこの電波は飛んでいますが、そもそもnova lite2はBand28に非対応です。
見えているはずのBand28にはもちろん接続できません、Band28しか無い場所に行けば圏外になります。(確認済み)

これはアプリの問題では無く本体側の仕様の問題ですが、こんな表示もあるねーって意味で掲載しておきますw
| nova lite2はBand28に非対応です。

704HWは、対応しているような情報がありますね。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

messageImage_1561465582533_CT.jpg

>Phantomさん
>見えているはずのBand28にはもちろん接続できません…

おおお、なるほどー。
貴重な体験シェア、ありがとうございます。
Signal Checkアプリで見えていても接続できない。。。
ということは、

"NOVAlite2は 仕様的には B28に非対応。しかし Signal Checkアプリでは B28を掴んでシグナル強度(dB)まで表示している…それにもかかわらず、 B28に接続できない…" (Phantomさんのスクショ)

何か不思議な現象ですね~
また一つ勉強になりました。


一方、私の場合、↑ 上のスクショ参照

"NOVA2-HWV31 は、仕様的には B40非対応。しかし Signal Checkアプリでは B40を掴んでシグナル強度(dB)まで表示している…そして B40に接続できている…"

ということになります。
チョット得した気分ということ程度に理解しておきます(笑)

次のEUへの出張機会がありましたら、今度は NOVA2-HWV31 仕様外の LTE-B7/B20 が ちゃんと回線接続できるかどうか、SIM道楽フォロー・アップしてみたいと思います(笑)
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

messageImage_1561619890384.jpg

↑ NOVA2, NOVAlite2 の周波数対応仕様がありました。
(前置きw)
私のnote lite2の発言はSIMフリー版のことのつもりでコメントしました。
日本にはキャリア版もあるので「SIMフリー版」と明記すべきでした、すいません。


>ひみつ77 さん

>704HWは、対応しているような情報がありますね。

はい、704HWはBand28に対応しています。更に言うと704HWはBand41(AXGP)にも対応していますがSIMフリー版nova lite2はBand41に対応していません。

SIMフリー版nova lite2とSoftBank版nova lite2(704HW)は別の製品なので。

Screenshot_20190627-160121_Cell_Tower_Locator.jpg

CellTowerLocatorを使ってテキトーにうろついてみました。

地図上には基地局の表示が6個ありますが、どれもその位置にはドコモの基地局はありません。

右は一部を拡大したものですが、基地局の位置に「4690_165007_6_2」の表示がありますが、実際の4690_165007_6_2の基地局は矢印の先にある赤い丸の部分です。

周辺にも「area center」表示のと「4690_165007_x_x」の表示がありますが、全て赤丸の位置の基地局のことです。
0_1はBand1、8_0と8_1はBand3、6_2はBand21のことです。(この基地局の場合)
実際のcenterもこことはズレた位置です。


この手のアプリに出る位置はほとんどがアプリ独自で位置を収集して表示しているだけなので、正しい位置に出ることはありません。(au 3Gは除く)

20190605_164226.jpg

一応eNB165007の基地局の写真も上げておきます。(工事中ですが)

ここは2013年7月31日にドコモが日本で2番目にBand3を開局した基地局なので、一部界隈では有名・・・
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター
>Phantomさん
具体的に教えて頂きありがとうございます。

なるほどー、Locator表示の位置には誤差があるものとして理解する必要があるということですね。
勉強になりました!
また、正確な出来の良いアプリなどありましたら、教えてください。
ありがとうございます。
>kc_iOS9.2.1 さん

誤差・・・という言葉的には「近い距離」みたいに感じますが、別のアプリですが約860kmほど離れた場所を表示したこともあるので、近い所にあるかどうかすら怪しいです。

>また、正確な出来の良いアプリなどありましたら、教えてください。

基地局の位置のことであれば、正確な場所を表示できるアプリは存在しないと思います。(LTEの場合)
根本的な問題として、LTEの電波に基地局の位置の情報が無いので正確な場所を取得する方法がありません。

各アプリが推測で表示しているだけなので、もしかしたら1000局に1局程度は本当に正しい位置が偶然出ることもありえるかもしれませんが、どの表示が正しいのかを調べる手間を考えたら「表示は全て違う」と思った方が無難です。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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追記 : 6/30 新プランの追加発表

これまで種類の少ない、Global版とUSA版のみシンプルプランでしたが、ここにきて、Asis Package, Europe Package, USA Package、そしてGlobal Packageの4地域に選択肢が増え、その各々に

1GB/30days, 電話番号(UK+44)付き、SMS付き => $9.99

と言うお手軽に選択できるプランが追加されました。やはり1GB/30日/1000円を切るサービスが各社ともスタートラインのようです。
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