「スマホの通知が来るとお祝いしてくれるマシーン」を作った

スマホの通知が来たらお祝いしてくれるマシーン

スマホの通知が来ると、まるで誕生日を祝われているかのごとくパーティー感のある風貌に大変身させてくれるマシーンだ。これがあれば、通知が来た「めでたさ」を表現できるはず。あわよくば、周りにいる人たちにも祝ってもらえるかもしれない。

さっそく作ろうと思ったのが、1つ問題が発生した。

このマシーンを実現するには「スマホの通知が来たらモーターが動く」という仕組みが必要なのだが、どうやったら作れるのかさっぱり分からない。だれか簡潔に教えてくれ。プログラミングができる人は、カタカタカタ……ターンッて感じで作れちゃうのかもしれないが、私には技術がない。

そこで登場するのが「MESH（メッシュ）」という、感覚的に電子工作ができるスゴいツールだ。

これが「MESH」。

MESHは、MESHアプリと無線でつなげて使うブロック状の電子タグだ。タグには、人の動きを感知する「人感タグ」、振動や向きを感知する「動きタグ」など、さまざまな種類がある。つまり、何らかを感知する仕組みを一からプログラミングする必要がない。ポンコツの私でも、難しい電子工作がめちゃくちゃ簡単にできるようになるのだ。

今回は、電子工作を無線化したりモーターなどを接続して動かしたりできる「GPIOタグ」を駆使して、「通知お祝いマシーン」を作ってみることにする。

これが「通知お祝いマシーン」の仕組みだ。「よく分からん」という、皆さんの心の声が聞こえてきたので、がんばって説明してみよう。

【通知お祝いマシーンの仕組み】
① GPIOタグと照度センサーを組み合わせた装置を、スマホに取り付ける
② スマホの設定を「通知が来たらLEDフラッシュで知らせる」にする
③ 別のGPIOタグとモーターを組み合わせて「3つのお祝いギミック」を作る
④ スマホ側のGPIOタグが通知（LEDフラッシュ）を感知すると、お祝いギミック側のGPIOタグに「モーターを回転させる」という命令が送られる
⑤ ギミックが発動する

すごく遠回りしている気がするが、これが私の技術設計の限界……。

まずは、スマホに付ける装置を作ってみよう。

レーザーカッターで板を切り抜いて、これを組み合わせる。

　

　
GPIOタグ内蔵の「IoTスマホケース」が完成。このケースのデメリットは、ポケットにスマホが入らなくなることだ。
　
　

　
次に、お祝いギミック側のGPIOタグにモーターをつなげる。

　
「スマホの通知が来たら祝ってくれるマシーン」の完成だ。

マシーンを使ってみる

　
とりあえず、背負ってみる。ネジの長さを測らずに打ち込んだため、肩にネジが当たってめちゃくちゃ痛い。でも、「オシャレは我慢」って神田うのが言ってたから……。

　
もう、何がなんだか自分でも分からない。この状態で、スマホの通知が来るのを待つ。普段はオフにしているメールやメルカリの通知もオンにしておいた。

通知が来た。

ギギギギ……。1つ目のお祝いギミック「浮かれた文言のタスキ」が発動。

ウィーン……。2つ目のお祝いギミック「パーティーハット」が発動。

3つ目のギミック「クラッカー」が発動。以上だ。

そういえば、私はこれまでの人生で“クラッカーを鳴らされる側”の人間になったことがなかった。人生初のクラッカーをモーターに鳴らされるのも乙だなぁと思う。

待ちに待った通知が来たわけだが、なんの通知だろうか。お母さんからのLINEかな……。

　
メルマガだった。

このあと、マシーンを背負ったまま日常生活を送ってみたのだが、

　
やっぱりクラッカーの音がうるさすぎる。取り付ける位置を完全に間違えた。これまでの23年の人生でクラッカーを経験してこなかったばかりに、こんな初歩的なミスを犯してしまった。

　
またメルマガだった。

スマホの通知はウザい

　
今回、このマシーンを制作して、冒頭に書いた「スマホの通知がウザい」という女子高生の気持ちに近づくことができた。

クラッカーの威力に感銘を受けたので、通知がもっとウザくなる「通知が来るとクラッカーを連射するマシーン」も作ってみた。

　
通知が来ると、計26個のクラッカーが鳴る。

　
これは完全にウザかった。




（編集：ノオト）