2020年のスマホがすごい！次世代通信『5G』をNECさんに聞いてきたぞ！

イェーイ！

皆さん、スマホ使ってますか？

普段は3Gの電波、4Gの電波を使っていることと思いますが、
その超進化版電波『5G（ファイブジー）』のことをご存知ですか…！？

数年後の未来に実現されると噂の『5G』ですが、とにかくすごいらしいんです！
通信速度は超爆速！ 通信容量は超大容量！ 近い将来、5Gのおかげでこんなことまで可能になるんだとか…！？

ほ、ほんとに〜〜！？ うそでしょ〜！？

そんなわけで！ 確かめるために、NECさんにやって参りました！

スマホに関してだけで言うと、NECさんは『キャリアさんに、アンテナや基地局などの"サービスするために必要なシステム"を作って提供する』というポジション。

スマホによる通信のシステムとサービスの大部分を担っており、現在も『5G』の実現に向けてバリバリ研究開発を行っていらっしゃる、いわば電波のプロフェッショナルなのです！
ここなら5Gに関することが詳しくわかりそう〜！

本日お話をお伺いするのはこのお２人！

5Gの実現に向けてさまざまな施策を行っていらっしゃいます、新事業開発室の永井さま（左）と池川さま（右）です！

「こんにちはー！ 今日はスゴイと噂の5Gについて、ご教示お願い致します！」

「はい。よろしくお願いします」

「よろしくお願いします！」

それでは、未来の電波『5G』について、根掘り葉掘りお伺いしたいと思います！

すんごい未来の電波『5G』

●本当にこんなことができるの？

「単刀直入にお聞きしますが、5Gの電波でこれらが全部可能になる…というのは本当ですか？

「技術的には可能になってくるでしょうね」

「え〜〜！ ほんとに！？」

「はい。そのあたり、今から補足させていただきます！」


●当初の1万倍！？ 5Gの驚異的な速度とは

「そもそも、これまで携帯電話サービスは1G→2G→3G→4Gと進化を遂げてきました」

"G"というのは”Generation”の略。つまり『第◯世代』を表しているのだとか。

「3Gと4Gは知ってますが、1Gも2Gも存在したんですね！」

「はい。1Gは、例えば…ショルダーホンってわかりますか？ あれに使われてたんですが」

ショルダーホン
1985年に登場した持ち歩き型電話！ 週刊マンガ誌を少し小さくしたようなサイズで、その重さはなんと3kg。

「あ、あれか〜〜〜〜！！！ お父さん持ってた〜！」

「そして1Gの後、2Gでは、ポケベルやi-modeが出現し、3Gではスマホが出現……そうしてだんだん通信速度が上がって、現在の『4G』に至ります」

「それにしても、思ったよりグラフの角度がなだらかですね。もっと急角度で伸びてるかと思ってた」

「それはですね……」

「このグラフ、目盛りが10倍刻みなんです。10倍刻みにせず実際に書くと、表の高さはおよそ10kmほどになってしまうかと……」

「10km…？」

「飛行機まで届きますやん！！」




●5Gって何がすごいの？

「いやでも、10kmって言われても正直イメージがわかないんですけど！ 5Gって結局どうすごいんですか？」

「では、そもそもの『5Gとは何か？』というところからご説明しましょう」

「今までとは全然違った要素があるんだ」

「まず、『同時多接続』。大きなスタジアムやスクランブル交差点など、人が多い場所でも電波に接続しやすくなります」

「この『低遅延』って何ですか？ 今でもあまり通信が遅れているとは感じないんですが……」

「これは未来に向けた機能ですね。例えば、車の自動運転化……遅延が長いとブレーキの制御が遅れて事故につながりかねないので、低遅延は必須要素です。また、序盤で出た遠隔手術もそうですね。5Gだと、触覚を遅延なく伝えられます」

「触覚まで伝えられるの！？！」

「技術的には可能ですね」

「じゃあ、いつでもどこでもラグビー選手の強靭なお乳を揉み放題ってこと？」

「そういった使い方はちょっと…」

「もっと未来の話をすると、例えば、2050年には日本の人口は現在の2/3にまで減少すると言われています。人口が減る中でも現在の仕組みを支えていくため、より効率的に世の中を回せる多接続・低遅延の5Gが必要なんです」

今、5Gはどこまでできてるの？

●世界中の企業が開発に取り組む5G

「5Gを作っているのは、NECさんだけなんですか？」

「いえ、5Gの実現に向けては世界中の企業が開発に取り組んでいます。また、サービス導入に向け動きが活発なのは日本・韓国・アメリカですね」

「トップ３に日本も入ってるんだ！」

「トップというと何ですが、韓国と日本は、2018年と2020年に一大イベントがありますよね」

「あ……オリンピック！？」

「そうです、『5Gサービスを披露する絶好のタイミング』です。なので、必然的に実用化の時期としては他国よりも早くなります」

「現在は、世界中の企業が話し合いながら『標準化』、いわゆる『5Gの細かい要件作り』を進めているところです」

「えっ、5Gを作るのにたくさんの企業って必要なんですか？ ひとつの会社で作った方が効率が良い気が……」

「各社で持っている技術が違いますので。また、たくさんの企業が関わることによって、業界全体の技術力の向上にも繋がっています」

「それはどうしてですか？」

「簡単にいうと、こういうことです」

「なるほど、自分たちの作った技術が要件に一切入らなかった場合、莫大なお金を各企業に支払うはめになるわけですね〜…！！」

「そうです。このため、各企業は日々切磋琢磨して5Gを作っているという訳です」

「しかし、要件に入ることでかなり儲けが出そうな感じも……。ちなみにNECさんはどのくらい幅をきかせてるんですか……？」

「現時点では腹の探り合いなので……」


●NECさんの地獄の電波測定

「ところで、現在NECさんはどんな研究をされてるんですか？」

「現在は、電波暗室という場所で電波を飛ばす実験をしたりしています。こんな感じの」

「……！？！？ こんなに地獄のようなところで…！？」

「いえ！ これは全てクッションです！ 外へ電波が漏れないよう、電波を吸収する形に作られているんです！」

「また、よりリアルな環境での測定として、外での実験も一部開始しています」

外での測定の様子。こんな人たちを見かけたら要チェック！ 未来の電波5Gを試しているのかも。

「現在、『ここまでできてます！』という進捗はあるんですか？」

「現状としては、一通り着手済みなので、あとはブラッシュアップをどんどんしていくだけといった感じです」

「そこまで進んでるの！？」

「5Gのアンテナももう開発しましたよ。3Gのアンテナがこちらの大きさなのに対し」

「今回NECが制作した5Gのアンテナはこちらです。モックですが」

「ち、小さいー！！ これが多接続・低遅延・大容量のアンテナ？ すごくないか！？」

「5Gの電波は、主に高い周波数帯を使って通信されるので、障害物に遮断されやすいんです。そのためたくさんのアンテナを使う必要があり、小型化することが重要なんですね」

「たくさんアンテナを…？ もしかして、こんな風になるんじゃ……！？」

「そこまではないですね」

「ないのかぁ」

「むしろ、そこまでしなくても快適に通信出来るよう研究開発するのが私たちの役目です！」

5Gのこれからの未来……を聞いたらあやふやすぎた

「では、5Gによってこれからのスマホはどう変化していくと思いますか？ スマホがペラペラになるとか、ホログラムが出るとか！」

「…………。」

「あれ？」

「実はですね、昔だと電話の機能だけだったので、一般ユーザーさまにお届けする未来もある程度予想がついたんですが……。5Gはその特性から、いままで通信と関係がなかった業種にも大きく関わるものになるんです」

「なので正直、今後どういった端末が流行るのかを予測するのは難しいです」

「けっこう手探り〜！？」

「しかし、どんなサービスでも、我々の責務としてついていく所存です。現在、さまざまなパートナーの皆さまと議論を深めておりますし、弊社はネットワーク以外にも各業種にいろんな経験や知識があります。5Gに向けて取り組みやすいと自負しております！」

「5Gには期待しても良いと思います。通信容量の大きさを気をにしなくて良くなるので、よりクリエイターの皆さんに脳みそを柔らかくしていただけるかと」

「むしろ、5Gに向けたサービスを業界全体で試行錯誤している段階なので、多くの方にアイデアで特許を取るチャンスがあるかと！」

「なるほど〜！5Gのアイデアは一攫千金のチャンスということですね！？」

「では、最後に。2020年のオリンピックに向けて、NECさまが取り組むことは何なんでしょうか？」

「内緒です。」

「ここに来て内緒〜！？（笑）」

「しかし、皆さまがびっくりするようなサービスを披露する予定でいます。NEC全社を挙げて頑張っておりますので、楽しみにお待ちいただければと思います」

「NECのお二人さま、この度はありがとうございました！」





皆さん、いかがでしたか？

私が、取材中に「5Gって難しいなぁ」とポツリと漏らしたところ、
「わからないくらいの方がいい。難しいところを突き詰めるのは我々なので、使って楽しめることの方が大事だと思います」
とNECさんが言ってくださったのがとても印象的でした。5Gシステムやサービスを提供してくださってるのに、なんて心が広いんだ……。

1秒で1ギガビット(125MB)の通信なんて想像もつかないですが、近い将来可能になっちゃうんですね。
もしかすると、自分が遠隔で手術されちゃう日も近いかも…！？ そう考えるとちょっとゾッとします！



それにしても。
調べたところ、5G携帯が普及するのは2022年頃なんだとか。


私はその頃、
32歳です……。


そっちの方がゾッとします……。